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「裸にされた生徒会長」




ユカは学校一の秀才だ。
スポーツは苦手だが、ピアノも上手いし字も上手い。
何より性格が几帳面で責任感が強い。
色白に長い黒髪、痩せている。顔は濃くない、和美人だ。
2年生だと言うのに生徒会長だと言う事が何よりも分かりやすい。
先生からも生徒からも信頼され、“ユカに任しておけば”と重宝される。
まぁ、少し口煩いところもあるのだが・・・


今は文化祭の準備で忙しい。
放課後も生徒会の仕事と自分の所属する書道部の仕事を両手に抱えている。
書道部は3年生が協力的だが、生徒会が上手く行っていない。
ユカは自分任せの他の委員たちへの不満タラタラだが、とりわけ、
文化祭の用品を担当している拓也とは関係が悪かった。
拓也は3年生で、勉強よりもスポーツが得意で、サッカーで有名でありここにいた。
市の大会で優勝したり、運動神経が良いので女子人気も高かった。
それでもユカとは真逆で、拓也はどちらかというとやんちゃ系の男子。
細かい事も嫌いだし、良家のお嬢様的ユカに対して拓也はシングルマザーの母親と、
とても苦労していた。
まだ年も若く、お互いを幅をもって理解できる人間にはなっていない。
それはいくら頭の良いユカにも無理だった。


文化祭を目の前にした時、事件が起きた。
用品購入用の現金が袋ごと無くなってしまったのだ。
生徒会室に置いていて、そこからユカが出た時、拓也とすれ違いになった。
その数時間後に紛失に気が付いたのだ。
丁度その頃、拓也は学校での臨時費用の未払いや
生活苦の話がみんなに知られる様になっていた時期だった。
金額が10万を超えている事もあり、学校としても警察に報告するか迷っていた。
何より、ユカにとって、“自分がその疑いの中にある”という事が許せなかった。
そしてユカ自身が自分以外には拓也しか見ていない事がどうしても大きい。
そんな事でガタガタしているにも関わらず、拓也が生徒会室に出て来ない。
ユカは完全にキレていた。
元々性格を含めて不仲であり、拓也のやる気の無さも許せない。
今、それらすべてが一つになってしまった。


ユカはサッカー部の部室に怒鳴り込んだ。
案の定、他の3年生や2年生の怪我をしているメンバーなどと、
部室でゲームをしていた。
「何か用かよ?」拓也が先に言うと、「おかしくないですか?! 何で来ないの?」
ユカは完全に怒っている。
拓也は、
「みんな俺の事疑ってんだろ。特にお前。そんなとこにいたって気分悪いだろ!」
そう吐き捨てた。
「取ったんですか?!」「取ったなら言って下さい!「“私まで”疑われてるんです!」
「お金なら払いますから」「正直に言って下さい!」
ユカは拓也を激しく罵倒した。

拓也は完全にキレた。
「お前よぉ~。ただですら2年のくせにでけぇ顔しやがって、ふざけんな!!」
「人の事バカにしやがって!」「証拠見せてみろよ!」
二人がサッカー部の部室の中でそんな言い合いをしている時だった・・・
扉が開いて、同じ生徒会の3年生の女子が“封筒が見つかった”と報告しに来た。
「えっ?!」と驚いて生徒会室に帰ろうとしたユカに対し拓也が、
「このまま帰る気かよぉ~?」と静かに呟いた。
ユカは「謝れば良いんでしょ?!」と頭を下げたが拓也は、
「お前、人を犯罪者扱いしてそれだけか?  みんなの前で恥かかせたんだぞ!!」
そう言って立ち上がった。
周りのメンバーも、「そうだよなぁ、あんなこと言われて許せるわけないよなぁ」
そう同調する。
既に3年生の女子は帰ってしまったので、この部屋には女子はユカだけだった。


「どうすればいいんですか?」
「どうすれば許してもらえるんですか??」
ユカは拓也に言った。
「脱げよ! ここで脱げ。裸になれ!!」
拓也はユカに吐き捨てる様に言った。
「そんなこと・・・」とユカが黙り込むと、
「お前さっきの勢いはどうしたんだよぉ?!」
「俺にあんだけ恥をかかせて、犯人扱いして、それもみんなの前だぞ!」
「お前も大勢の前で恥をかけよ!  ここで脱いで謝れよ!!」
「人を犯人扱いしたお前の方が犯罪者だぞ!!」
ユカは固まった。

周りの男たちも拓也にのる。
「みんなの前で犯罪者扱いされたら、人によっては自殺するぞ」
「お前、同じ事されても大丈夫なのか?!」
2年生の女子生徒会長に対して、3年生男子が大半のサッカー部員は容赦なかった。
ユカは黙ってボタンを外し始めた・・・
上着・シャツを脱ぎ、上半身ブラジャーの姿になり、それを腕で押さえながら、
「許して下さい・・・」と頭を下げた。
しかし、「お前、それを裸って言うか??」と拓也は言い、自分も上着を脱いだ。
「お前がやったのはこれ以下だよ」
「お前、自分の事どんだけ価値があると思ってんだよ!」、拓也は言った。


ユカはスカートも下した。
もう泣いている。
そして泣きながら「許して下さい」と拓也に言った。
拓也は何も言わず、また黙ってズボンを脱いだ。
ユカはブラジャーを外した。
部員の一人がスマホを構えた為、「それはやめて下さい! 撮らないで下さい!!」
とその男のスマホを押さえようとした。
その部員が逃げたところを追いかけようとしたユカの足元に、
違う部員が足を投げ出し、ユカはそれに躓いて部員の中に倒れ込んだ。
「うひゃー!!!」「裸の生徒会長だ!」
興奮した部員たちは倒れたユカを押さえつけ、次々にユカの体を触った。
「やめてぇ~」と大きな声でユカは叫ぶように大泣きし、
拓也が、「お前らやめろ!」と怒鳴った。

「俺に謝ってもらうだけだ!」
そう言ってユカを端に寄せて、床に落ちていた下着や制服を渡した。
ユカはまだ震え怯えていて、
「ごめんなさい。本当にごめんなさい!」と大泣きした。
「お前らいつまで見てんだよ! 出て行ってやれよ」と拓也は言い、
部員たちが出て行ったあと、裸のままのユカに制服をかけて自分も出て行った。



ユカは変わった。
その件があってから細かい事を言わなくなった。
何より、拓也の事を好きになったのだから・・・







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「ガラスのアクトレス」
グループ時代は代表メンバーとして活躍していたアイドルも女優の道へ。
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「さよならアネキ」
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その姉から“中途半端”と揶揄される弟グループは姉に・・・

「瑞希の夏」
ビーチで活躍する大学生ライフセーバー。
人命に関わる大きな事故を回避したように見えたが・・・





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「囚われの義姉」




実家に帰るのは久しぶりだった。
兄貴が継いだ実家を離れ、俺は東京で一人暮らしをしている。
大学を卒業してそれきりだったから、もう3年になるか・・・
便が悪く、飛行機・電車・バスと乗り継げば、それはもう一日仕事になってしまう。
それに、両親が上京して来た時もあったので、まぁ親の顔は見ていたし。

兄貴・義姉とは丸々3年会っていない事になる。
結婚が早かった兄とは五つ離れていて、義姉とは二つ離れている。
俺が東京に出る間際に兄貴たちは結婚した。
俺が実家にいた時には新婚アツアツの状態で、一緒に暮らす事さえ恥ずかしかった。
姉さんは綺麗な人だ。
清楚な美人で、元々は東京にいた人なのであか抜けているが、
こんな田舎に、それも実家に入ってくれる人なので、とてもしっかりした人だ。
周りからも愛される。“御淑やか”な女性で、前に出る事もなく、
自分の話より周りの話を聴いてくれる優しい人だ。
正直、俺は兄貴が羨ましくて仕方なかった・・・

そんな余韻のまま、俺は東京で暮らし始めた。そして3年。
時々電話で話す事はあったが、久しぶりの姉さん。少し眩しかった。
東京なら溢れるほど美人は多いし、刺激も計り知れない。
しかし、こんな田舎で、しかも東京や街とは縁のない様な人たちの中にいても紛れず、
それでいて打ち解ける人柄。
そして、派手な格好や流行り物に手助けされないのに、しっかり空気がある人。
花柄のロングスカートも、淡い色のカーディガンも細いその体によく似合う。
優しい長い髪。何より、その声を聞いただけで優しい気持ちになれるような声。
“この人に会いに来た”
俺の里帰りはそんな感じだ。


「ねぇねぇ、好きな人出来たの? 早く結婚しなよ」
姉さんはその優しく静かな声に“静かな笑顔”まで添えて来る・・・
さらに、20代も後半になったし、こんな田舎の人たちの中で生活し、
もっと落ち着いたイメージになっていた。
俺にはとても大人に映る。


実家は兼業農家に近く、兄貴は農業関係の団体で働いている。
畑は普段父と母、それに祖母が見ている。祖父は早くに亡くなっている。
姉さんも忙しい時は畑を手伝うが、普通は家の中の仕事が中心だ。
でも俺は、作業着で畑に立つ姉さんも好きなのだが・・・
料理も上手い。
母親の時代は煮物や漬物みたいなものばかりだったが、
姉さんにバトンタッチして、“近代的な”美味しい物が食べられる様になった。
もっとも、周りは母に気遣い、「偶には母の料理も食べたい」とおだてるが・・・

俺が久しぶりに帰って来た事もあり、姉さんが墓参りに連れて行くと言った。
他の家族がそんな事など忘れている中、姉さんはそう言う人だ。
兄は仕事、父・母・祖母は畑に出ているので、俺と姉さんでお墓に向かった。
うちのお墓はお寺でなく、山の方の離れたところにある。
近所の数件と共同で、ただ空き地のところにお墓があるだけ。水道すらない。
姉さんの運転で村道を走り、そして山道を走って行く。
実家から車で20分ほどのところだ。
途中の山道でバイク数台とすれ違った。
次々とすれ違うバイクはガラの悪い感じで、中には、
すれ違い様に運転する姉に指を立てる者もいた。

この先には農業倉庫と疎らな畑、そしてお墓しかないが、
大型連休みたいな時に、稀によそ者が入って来る事がある。
結局は何もないし、景色などが見られるわけでもなく、ただ引き返して行くのだが。
あの連中もそうだったのだろう。
空き地にクルマを停め、用意した水と花・線香を持ってお墓に向かった。
少し掃除して、花を供えた頃、バイクの音が遠くから聞こえて来た。
それがだんだん近づいて来る。この先はほぼ行き止まりだ。
俺たちがクルマを停めた方に沢山のバイクが停まる音がした。
俺と姉さんは顔を見合わせた・・・
「クルマ大丈夫かなぁ?」と姉さんが言った。
「確かに・・・」と俺も答えた。
もうお線香もあげていたので、俺たち二人はクルマの方に向かった。


バイクは姉さんのクルマを囲んで停まっている。
俺たちがクルマの方に来るのに気が付いた男たちは、
「フー、フー! 昼間から森の中で楽しんじゃった?!」
「女に運転させて、スケベな事しちゃって!」
「やっぱこの女きれいじゃん、間違いないよっ!」
男たちは俺たちに向かって言って来た。
姉さんは奴らを無視し、淡々とクルマに向かい扉を開けようとした。
ドアノブを開けようとした瞬間、近くにいた男に腕を掴まれた。
「やめてぇ!」と振り払おうとするが、放してもらえない。
俺は「やめろよ!」と大きな声で言い、姉さんに近づこうとした。
しかし、複数の男たちが俺の前を塞いだ。

目の前で姉さんが男に抱きつかれた。
「やめろよー!!」と俺は大声を出して姉さんに近づこうとしたが、
俺も男たちに押さえられてしまった。
「こいつら兄弟か?」「こんな美人の姉さん持って幸せだな?!」
「これからお前の姉さんを気持ちよくしてやるから、黙って見てろよ!」
男たちは俺に言って、嫌がる姉さんを押さえつけた。
一人が姉さんのスカートを捲ろうとしたところで、
「ここじゃまずいだろ?」「さっき来る途中に倉庫みたいのなかった?」
「そこに連れて行こうぜ!!」
そう言って、俺は激しく蹴られて車の後席に載せられ、
俺を心配した姉さんは「弟殺すぞ!」と脅迫されて助手席に座らされた。

男が運転する姉さんのクルマを取り囲む様に連なって走り、
少し走ったところにある倉庫に連れ込まれた。
農業用品や林業用品が置かれた広めの倉庫だった。男たちは鍵を壊したのだ。
俺は端にあるイスに置かれていたロープでグルグル巻きにされた。
姉さんは中央に立たされ、上部の梁に投げて通されたロープで手首を縛られ、
吊るされる姿勢で立たされた。
奴らはその作業を終えると、静かに姉さんの周りを囲んだ。


「こんな田舎にも、良い女がいるんだなぁ。弟思いの」
「こんな田舎まで走って来た事にも意味があるってもんだぜ!」
「楽しませてもらおうぜ!」
悔しがり、怒りに満ちた俺の顔を時折横目で見ながら、姉さんの体を舐め回して言う。
姉さんは何も言わない。ただ男たちを睨んでいる。
「そんなに怖い顔しないでよ。せっかくの美人が台無しだよぉ~」と男が近づき、
いきなり両手で、力一杯姉さんのスカートを引き下ろした。
姉さんは「キャ!」と声を上げたが、すでにシャツの下にパンティが見えた状態になった。

「やめろーーー!!」と叫んだ俺に、近くにいた男が思いきりパンチを入れて来た。
それでも俺は声を絞り出した、「やめろぉ・・・」と。
男たちは笑っていた。
「止めないよぉ。こんな良い女前にして、止めるわけないだろ?!」
男たちは嘲笑った。殺してやりたい・・・

今度は姉さんのシャツのボタンが引きちぎられた。
だらんと開いたシャツからブラジャーが露出した。ピンクのブラジャーが。
素足だった姉さんは下半身を出し、胸を開いた状態で吊るされている・・・
俺は目をそむけた。強く目を閉じた。
それを見ていた男が、「おいおい、姉さんの体、見てやれよ!」と罵った。
次の瞬間には、今度はブラジャーも引きちぎられた。
姉さんの胸が露わになり、男たちが触り始めた。
「いいねぇ~  最高の感触だな。舐めさせてよ!」と言いながらいじる。
姉さんは、「嫌っ。嫌、止めて。触らないでっ!」と体を揺らす。
後ろにいた男が姉さんの陰部も触り始めた・・・


姉さんは、「見ないで。○○君、見ないでぇ!」と言う様になった。
また次の瞬間、ついにパンティの中に直接手を入れられた姉さんは、
「あぁっ、止めてぇ! お願いやめてぇ~!!」と激しく声を上げて暴れた。
それでも男たちに腹や腰を押さえられ、陰部を激しく責められていた。
俺は激しく体を動かして縄が少し緩んだ。
“しめた!!”と思ったのも束の間、思いきり腹にパンチを入れられ、気を失った。


物音が少しずつ聞こえて来て、俺は目を少し開けた。
薄っすらと見えてきた光景は地獄だった。
姉さんが男たちにまわされている・・・
それも複数を同時に相手させられて・・・
少しも声を上げず、ただ言いなりになっていた。

俺は堪えきれず、涙を流してしまった。
俺のすすり泣く声で、姉さんを囲んでいる奴らは俺が意識を戻した事に気付き、
「お姉さん最高だよ! メチャクチャ良い体だな」
奴らは俺に浴びせた・・・
もう俺は放心状態になった。
悔しさ、情けなさ。そして奴らへの怒り。
本当に地獄だった。



俺と姉さんは倉庫に残され、奴らは出て行った。
2時間は過ぎていたと思う。
姉さんは涙を流していたが、表情を変えず声も出さず、
ゆっくりと立ち上がり、俺の方に近づいた。
黙々と俺のロープを外している姉さんを見て、俺は声を上げて泣いた。
それに反応したのか、姉さんも大粒の涙を流した。


二人はクルマに乗り込んだ・・・
「今日の事・・・ 黙ってて欲しいの」「みんなに心配させたくないし・・・」
「事故だと思いたいの・・・」
姉さんはやっと言葉を絞り出したのだと思う。
俺はだた泣くだけで、何の言葉も掛けられなかった。

家に戻った姉さんはシャワーを浴びた。
そして夕食の準備を始めた。夕飯の食卓では笑顔で話していた。
俺の顔の傷に関しては、“山の斜面から滑り落ちて怪我をした”となっていた。
俺は次の日に実家を後にした。“急用が出来た”、そう言って・・・
姉さんは強い。俺はとても耐えられなかった。
姉さんの顔を見ていられないんだ。
姉さんごめんなさい・・・






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いつも、会話と表情も一致していない。


ボクは好き。
でも、ボクは好き。
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ボクもその彼女の表情が大好き。
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終わっても動かない。



キスで瞳は閉じない。
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いつもそのまま。






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「ハーフ・ハーフ」




窓から校庭を眺めいている。
もう夏休みが目の前に来ているけど、僕が“宙に浮いた気持ち”でいるのは、
夏休みを前にしているからでも、好きな女の子の事を考えているからでもない。
この春まで中学生だった僕の、春休みに起きた特別な経験・・・
体験なのだろうか、その事が頭から離れないからだった。

もうすぐ高1の夏休みに入ろうとしているが、僕には勿論彼女などいない。
付き合った事もないし、勿論経験もない・・・
ない・・・


中学の卒業式を直前に迎えていた時、その話はやって来た。
母親から、「ねぇ、早紀がお前に来て欲しいって言ってるんだけど?」
そんな聞かれ方だったと思う。
早紀ちゃんは僕のおばさんなのだが、でもお姉さんな人。要は、とても若い。
うちの母親は姉妹の中で一番上なのに対し、早紀ちゃんはずっと離れた妹なのだ。
僕の母親より遥に年下。
僕の子供の頃から田舎に行けば、早紀ちゃんは僕の事を可愛がってくれた。
勿論僕も大好きだった。
僕が最後にうちの母親の実家である田舎に行ったのは小学校の4年と時だったと思う。
早紀ちゃんが大学を卒業した頃だった。

僕の母が東京に来たように、早紀ちゃんも東京に来るはずだったが、
おばあちゃんはずっと体が悪かったし、元気だったおじいちゃんが先に死んでしまった。
おばあちゃんもそれから何年も経たないうちに亡くなって、早紀ちゃん1人になった。
早紀ちゃんは地元で就職して働いていたが、最近になって独立する事を決めた。
自宅を改装して、アクセサリーの店を始めるとの事だった。
その店の準備の為、短期間でも男手が欲しい様だ。

春休みだし、特別予定の無い僕には断る理由など無かった。
もう久しぶりの母の実家だし、前に早紀ちゃんが旅行でこっちに来た事があったが、
それももう3年以上前だと思う。確か僕が行ってそんなに経っていなかったから。
一応僕も高校生になろうとしていたし、少し照れくさい。
でも早紀ちゃんに会いたい気持ちもあったので、田舎に行くのが待ち遠しかった。
それでも春は早く、すぐに卒業式・春休みが来て、1人新幹線に乗り母の田舎に向かった。


新幹線ホームに向かいに来てくれていた。
久しぶりに会った早紀ちゃん。何だか照れくさくて、顔を見るのも話すのも緊張した。
もうすぐ高校生になるというのに、僕に対しては小さい頃と同じ様に接した。
駅で一緒にご飯を食べていても、早紀ちゃんの運転する助手席にいても、
早紀ちゃんの顔を見て話すのが出来ずにいた。
前のイメージよりも大人になった感じと少しふっくらした感じに見えた。
うちの家族はみんな痩せているし、昔の早紀ちゃんは化粧なんかも感じなかった。
“早紀ちゃん”という言葉さえ、まだ発する事が出来ていなかったぐらいだ。
だんだんと駅から離れると、やはり田舎に来た感じがする。
覚えている道も多く、懐かしさもあった。

家に着くと、店になる部分で建築業者の人たちが作業していた。
早紀ちゃんはその性格からなのか、近所の人たちにも人気があったし、
業者の人たちも知り合いの様で、何だか賑やかだった。
僕が使う部屋に荷物を置き、家の中を回ってみた。懐かしい・・・
おじいちゃん・おばあちゃんの仏壇にお線香をあげた。
「何やるの?」と聞くと、「今日はまだいいよ」と笑った。
「下の部屋にあった物を片づけたり処分したいし、箱に詰めてもらったり・・・」
と、早紀ちゃんは色々考えていた。
夕方には作業していた人たちも帰り、家の中は静かになった。
早紀ちゃんは夕食の支度をしていた。
遠くから早紀ちゃんを見ていると、早紀ちゃんが変わったのか僕が変わったのか、
“何が変わった”とは言えないのだが、でも景色が違う・・・


夕食が豪華だった。
お客さんとして迎えてくれたのか、食欲があっても食べきれないぐらい出た。
食べ過ぎた食事が終わり、リビングで寛いでいると、
後片付けを終えた早紀ちゃんがやって来て、「お風呂入れるね」と言った。
その言葉を聞いて、初めて、この広い家に早紀ちゃんと二人きりでいる事、
そして、改めて思えば、高校にあがる前の男子と、28歳の早紀ちゃんが二人きり・・・
その瞬間から、昼間に一度消えた緊張がまたやって来た。
今度の方が、何だか胸のもっと奥から来るような緊張感だった。

少しすると、
「沸いたよ! 先に入って。タオル置いとくからぁ~」と風呂場の方から聞こえた。
リビングに来た早紀ちゃんとすれ違う様に、僕は風呂場に行った。
着替えは昼間に置いていたし、僕は服を脱いで下着を洗濯機に入れるか迷っていた。
そして洗濯機の中を覗くと、早紀ちゃんの下着が置かれていた。
ベージュのブラジャーとパンティ・・・
僕はその瞬間、体が何かに支配されたかの様になり、その場に固まってしまった。
大きなブラジャーを見て、さっき食事の支度をしていた早紀ちゃんを思い出していた。
景色が違って見えた理由・・・
早紀ちゃんの胸に目が行っていたのだと気が付いた。

僕は血液がドクドクと音を立てるような音を感じて、心臓もドキドキしている。
洗濯機の底に手を伸ばしていた。
大きなブラジャーを手にとってしまった。
既に全て脱いでいたので、僕の下半身は状況が変わっている。
早紀ちゃんのブラジャーの匂いを嗅いだ。
汗の匂いと、その中に香る甘く優しい大人の匂い・・・
その時突然扉が開いた!

全裸で勃起し、早紀ちゃんの下着を嗅いでいた瞬間をもろに見られてしまった。
早紀ちゃんは「キャっ!」と少し声を上げ、すぐに扉を閉めた。
僕はどうにもならない気持ちで風呂に入った。
風呂から上がるのが嫌だった。
時間が長い事に気を使ってくれたのか、
「いきなり開けてごめんね!」と扉の外から言ってくれた。
涙が出そうだった。

その声で、何とか風呂から上がり、リビングに向かった。
早紀ちゃんはテレビを観ていた。
「私入ってくるね」と、僕とすれ違いで風呂に入った。


その日は眠れない夜だった。
そして次の朝も、早紀ちゃんは普通に接してくれたが、僕が上手く出来ない。
でも、救いの神か、色々な用事や来客などがあり、
何とか今日も夕方を迎える事が出来た。
今日も食事の後に、僕が先に風呂に入った。
僕はテレビを観ていたが、テレビの横に置かれている屑籠がミラー缶で、
こちらから見えないはずの脱衣所が見えていた・・・
早紀ちゃんが服を脱いでいる。
僕は昨日も気遣ってくれた早紀ちゃんへの裏切りのような気がして、
時々無理にテレビを観ようとするが、映像が入って来ない。
やがて着替えが終わった早紀ちゃんがバスルームに入る音がした。

またあの鼓動が・・・
僕の血液を支配する。
僕は操られたかのように、静かに脱衣所の扉の前に導かれてしまった。
洗い場の音がしている。
曇りガラスから早紀ちゃんの姿が見える。
横に向いた時、その膨らんだ乳房が僕の中に突き刺さった。

あくる日、用事があると出掛けた早紀ちゃんの留守に、僕は洗濯物の横に立っていた。
早紀ちゃんのブラジャーを外し、香りを嗅いでいた。
“あの匂い”は無く洗剤の香りだったが、それでも興奮してオナニーしてしまった。
今日も夕方、そして夜が来る・・・
もう、あの興奮から逃れられない。
今日も早紀ちゃんが後から入り、上がって洗濯をしようとしていた。
すると近所のおばさんがやって来て、話し込んでいた。
僕は脱衣所に・・・
“この香り”
全てを支配するこの香りが僕の全てを狂わせる。


「だめ。」
小さい声が聞こえて驚いた。
早紀ちゃんが後ろに立っていた。
「ごめんなさい!」と言い、僕は跪いた。そして涙まで流してしまった。
早紀ちゃんは、「いいよ、泣かないで!」と優しく言ってくれた。


僕は電気を消した後も、布団に包まって泣いていた。

「いい?」
突然布団が捲られ、早紀ちゃんは横に入って来た。
「いいっ。そのまま。そのままでいて」、そう言った。
隣に寄り添う様に寝てくれて、
「気にしなくていいよ。男の子だもんね。私が呼んだんだし・・・」
「苦しい思いさせちゃってごめんね」「悪い事しちゃったね・・・」
そう言って、僕を子供の様に抱きしめてくれた。
僕の顔は早紀ちゃんの胸の中に包まれた。
ブラジャーをしていない様で、とても柔らかい。そして温かい。
そして・・・
“あの匂い”に包まれた。

僕は顔を埋めながら、大きい早紀ちゃんの胸を横から触っていた。
早紀ちゃんはパジャマのボタンを開けてくれて、直接包んでくれた。
“暗闇の中の天国”
こんなに安心出来て柔らかくて温かい。早紀ちゃんが大好きだ。
僕が勃起している事に勿論早紀ちゃんは気付いていたのだと思う。
早紀ちゃんは耳元で、
「そのままにしててね!」と、僕を仰向けにし、
早紀ちゃんは置き上がって、布団を大きく被った。
次の瞬間、布団の中から籠った声で、「腰上げてくれる?!」と聞こえ、
パジャマのズボンとパンツを一緒に下された・・・

そして、
今まで経験した事のない、生温かい物に包まれた・・・
思わず声を上げてしまったが、早紀ちゃんからの言葉はない。
僕は何も分からないまま、すぐに射精してしまった。
少ししてから、布団から出て来た早紀ちゃんが口を拭いているのが分かり、
今、口でされたんだと分かった。
早紀ちゃんは僕を抱きしめながら、「二人だけの内緒だよっ」とだけ言い、
すぐに布団から出て自分の布団へと行ってしまった。


全てが暗闇で、夢のような・・・
この明るい朝に普通に笑ってお早うの挨拶をする早紀ちゃんは、ゆうべ・・・
分からない。
夢だったのかもしれない。それはその日だけだったから。
そしてあっと言う間に別れの時が来てしまった・・・



窓から校庭を眺めている。
夢だったかもしれない。
現実なら・・・
どちらだろう?
こんな想いはいつまで続くのだろう・・・



この作品の続編が出来ました ⇒ 「ハーフ・ハーフ  ~ 再会 ~」





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「困ったアイドル」




リゾートマンションの最上階角部屋。
部屋から海が見える条件で探したお気に入り。
私は一昔前、金融や不動産で利益を上げ、今は何もしない暮らしをしている。
40代の真ん中をさ迷うシングル。

私に“バブル”が起きた時、そのバブルに目をくらませた友人・関係者が嫌になり、
人間関係から私は遠のいた。
“静かな生活”と言えば聞こえは良いし、“寂しい生活”と言われれば情けない。
それでも、“困ってはいないが退屈だ”というところが現状かもしれない。


天気が良い。
ベランダから海を眺める。海岸道路を走るバイクの大きな音がしたので、
フェンスを乗り出し、下の道路を見ていた・・・
不意に横に視線を感じて横を見ると、顔がある。
驚いて一旦内側に下がるが、おそるおそる身を乗り出すと顔がある。
やはり視線があった。
隣のベランダに見た事の無い人がいる。
見た事のある顔だ・・・??

???
気が付いた!
テレビで見た事のあるアイドルだっ!
何と言ったか・・・ 4人組のアイドルのリーダーで・・・
と私は出て来ない名前の事で頭がフリーズした。
そうしていると、「天気いいですねぇー!」と馬鹿でかい声が聞こえた。
今一度覗くと、やはり彼女のようだ。
笑いながら、これまた大きな声で「こんにちはっ!」と言って来た。
こちらは勢いにおされ、「あぁぁ、こんにちは・・・」となってしまった。


「○○さんの家の方ですか?」と私が尋ねると、
「はいっ、私のおじいちゃん・おばあちゃんの家です!」とこれまた大きな声で返事。
テレビで見た事のある元気娘は天真爛漫、今日の天気より日差しが強い・・・
「あの・・・ アイドルの・・・」と私が言うと、
「はぁ? ・・・ そうでーーーす!」と笑った。どこまでふざけた女だ。
テレビでよく見かける人気アイドルがこんなところで楽しそうにしている。
フレームがないだけに不思議な光景だった。
再びベランダの内側に入り床に座っていると突然、目の前にジュースが浮かび、
「これ飲みませんか? めっちゃ美味しいですよ!」と言って来た。
言われなくてもそのジュースが美味しい事は知っているが、なぜそんなに煩いのか。
煩いは可哀想だが、元気過ぎる。元気過ぎる馬鹿アイドルは完全に地の様だ。


そんな事があった事すら忘れていると、テレビにそのアイドルが出ていた。
「いるいる、隣にいたよ馬鹿アイドル!」と心の声が言っていた。
そしてインターホンが鳴り、扉を開けると“馬鹿アイドル”
「すみません、卵焼きって入れるの塩ですか、砂糖ですか?」
「おじいちゃんとおばあちゃんに作ってあげようと思って!」とデカい声で言った。
“おいっ! 今テレビ出てんだろっ!!”と心の声は言っていたが、
「う~ん・・・ 砂糖多めで塩一つまみって感じじゃないかなぁ~」と普通に答えた。
“それが分かんないぐらいなら作らない方が良いだろ!”と心の声は言っているが・・・

「出来たらお持ちしますね!」って言って帰って行ったが、それは困る。
それにしてもいちいち煩い女だ。大きく口を開けて笑い、エクボを作って見せる。
歯並びが滅茶苦茶だろ!
それにいちいち上を向くほどの大笑いをするな。そう言いたくなる。
顔をくしゃくしゃにして、全身で笑う感じ・・・
私とは正反対のタイプで、ちょっと、いや、かなり苦手だ。
普通は芸能人と話せるって嬉しいものだと思っていたが、何か迷惑だ。
何でまだ二十歳前の小娘に付き合わなければいけないんだ・・・
“私の静かな生活を乱すな!”、そう言いたい。

嫌な予感はしたが、その上を行った。
インターホンがあるのに、ドアをトントン(実際はドンドン)と叩き、
空けた瞬間、「ジャーン! 卵焼き完成ぃ~!!」と笑っていた。
怒りたい気持ちは押さえ、
「あっ、おじいちゃん・おばあちゃんの分は?」と逃げようとしたが、
「ふふふっ、御遠慮はいりませぬ。もう一つ作ったでござる!」とぬかした!
おそらく私の顔の中心部上には縦方向のシワが出来ていたはずだが、
このタイプの人間は“それ”を感じ取ろうとしない。絶対やらない。
私は心を押し殺し、「ありがとう」とそれを受け取った。

なぜかケチャップが掛かっている。それなのに不味い。
予想を裏切らない不味さだ。
こういうお構いなしの自分の世界をそのまま持って来る様なタイプとは、
極力関わらない方が良い。それは先祖代々の家訓にもなっている。
さらにそれすら辛い記憶として忘れようとしていると・・・





目の前にいる。
大きな口を開き、口いっぱいに食べ物を入れ美味しそうに食べる。
何かの動物の様に、わざと私に口の中を見せながら食べる・・・
好きな時に笑い、好きな時に怒り、そして不意に泣く。
どうしようもない天真爛漫娘。この子は変わらない。
変わったのは・・・
私の方。
今、この救いようの無い馬鹿が、たまらなく愛おしくなってしまった。
ここに来るのは月に1.2回の事。
自由にはしゃぎ、そして疲れ、やがて寂しそうに帰って行く。

彼女は忙しい人気アイドル。
偶に静かな祖父・祖母の部屋に逃げてくる人気アイドルだ。
その部屋さえちょこっと抜け出して、ここへやって来る。
とても疲れていたり、時にわがままな事もあるけれど、私の前で弾ける。
私は何もしてやれないが、この子供の様に年が離れた女の子が愛おしい。
どんな表情をしていても、ただ見ていてあげたい。
時々泣く時がある。そんな彼女のそばに、ただ一緒にいてあげたい・・・






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ジャンル : アダルト

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「聖女を守りたい」




この世の中、薄汚い人間が溢れている・・・

綺麗事を並べる正義面の大人たち、俺はうんざりしている。
人間を嫌い、尊敬どころか、信用・信頼できる大人とも出逢っていなかった。
今、その言葉に少しだけブレーキを掛けるチカラが働く・・・
聖女を守りたい。


大学で政経を専攻する俺、祖父は地元の市議会で議長をやった人。今はいない。
父親は小さい不動産屋をしているが、政治にも“正義”にも興味はない。
母はどこにでもいそうな主婦だ。俺は兄弟がいないせいか、自分でも静かな人間だと思う。
大学生になるまでの俺の人生も、何も特記するような出来事のない地味な人生だった。
人が苦手だ。嘘や悪が許せない。
聖職者と言われながら自分勝手な教師や塾・習い事の先生たち。
自分の両親も含め、他人への配慮や“正しさ”とは無縁な環境だった。
俺はそれがどうにも嫌だった。
“俺の事を考えてくれ”と言うのではない。“他人の思い”を想像して欲しい。
もうそれを大人たちに求める事を諦め掛けていた時だった・・・

店(店舗兼住まいの不動産屋)に来ていた亡き祖父の親友だった人から、
父は頼み事をされた。俺をしばらく貸して欲しいという内容だった。
そしてその話が俺に来た。“了承済みの話”として。
内容は、県議会議員の選挙事務所スタッフだった。
一応真面目に講義には出ていたので、大学に関しては余裕があったし、
父と違い、俺は祖父がやっていた政治活動にも興味を持っていた。
まぁ、父もどこかでそれに気が付いていたのだろう・・・
それに、その老人(祖父の親友)は父が怖がる人で、いつも言う事を聞く。
俺や母には優しい人なのだが。

今回二期目を目指す現職の県会議員の女性の事務所スタッフとして。
34歳独身で、若くに事故で両親を亡くし、親戚の元で苦学して司法試験突破。
大学卒業後に弁護士を経験した後、県議会選挙に出馬し、見事初当選。
弁護士時代から女性の人権(特に職場)や、企業の不正告発の原告側に立つなど、
その正義感は地元でも有名だった人。
大学時代には仲間から勝手にミスキャンパスに推薦されるも、
選抜候補に入っているにも関わらずに辞退する程、“女性”を晒される事が嫌いな人物。

そんな彼女の経歴を聞き、ネットでも調べながら、俺は興味深かった。
普通の議員の下で働くのだと思っていたが、本当に“正義”があるのか、
政治の中に正当性など大切にされるのか、とても興味がある。


小さい。
言われた場所に行ってみると、これが選挙事務所かと言うほどに狭く小さい。
いくら野党側の弱小政党だとしても、現役議員の事務所とは思えなかった。
スタッフも少ない。秘書らしき人物を除いて、年輩・大学生で5人ほど。
それぞれ日時が違うので、事務所には3人いればいい方。
前回と違い、今回の選挙は大変厳しい。というか、今の状況では落選の可能性大らしい。

会ってみるとその女性議員は感じが良い人で、何より清潔感があるし言葉が伝わる。
スタッフへの気遣いも忘れないし、今事務所に帰ったと思えばすぐに出て行く・・・
それでも嫌な顔・疲れた顔などしないし、そこでもスタッフを気遣う。
知り合いなどが事務所に差し入れ等を持ってくると、それを丁重に断わり、
事務所前まで見送り、深く頭を下げて見送る人。
声を嗄らし、ゆっくり食事を採る事もない。それでも、
白く輝くスーツを身に纏い、黒いパンプスで颯爽と歩き有権者の元へ・・・
駅前演説などでは、俺もパンフレットなどを配るが、彼女の女性人気は高い。
逆に、年配の男性などは、彼女には冷たい目やいやらしい目を向ける人も多い。

先生が若く美人なせいか、講演会や企業の宴会に顔を出すと大変だ。
県議会では特に、その地方の有力企業や団体のチカラはとても大きい。
嫌だと思っても、所属する党の方針も含めそれを断れない。
俺も何回か御一緒した事があるが、権力ジジイたちはスケベばかりだ。
先生に酒を飲ませ、そして必ず体を触る。
女性を売りにする人物ではないのに、権力ジジイはお構いなしだ。
帰ろうとする先生に近づき、後ろから先生の胸を掴む奴や、
内緒話の振りをして、先生にキスをする奴。尻を掴む奴・・・
それでも先生は我慢している。
正義の為に、この邪悪を避けようとはしない聖女。


選挙戦も終盤に入ろうとした頃だっただろうか・・・
事務所に見慣れないスーツの男性が二人訪ねて来た事があった。
“与党重鎮の県庁発注工事の裏金問題”に関して、先生に話をリークすると。
先生はその男たちと事務所を出て、タクシーでどこかに出て行った。
俺はその日の夜、事務所の書類を届ける事を秘書さんから頼まれて、
先生の住むマンションに届けに行った。
しかし、入口エントランスのインターホンを鳴らしても不在で、俺は帰ろうとした。
マンション前にタクシーが到着し、白いスーツの女性が降りて来た。
疲れているような足取でフラフラしながら、そして胸元を押さえている・・・


「先生!」と俺は声を掛けたが、最初は反応がなく、
少し強めに言うと、驚いたような顔で「どうしたの?!」と俺に答えた。
近くに寄ると、スーツも髪もくしゃくしゃになっていて、唇の横に血が見えた。
「先生、どうしたんですか?!」と俺が言うと、
「何でもない。今日は帰って・・・」と先生は俺に言った。
書類だけ渡して俺は帰ったが、先生の表情と身なりを見れば何かがあった事は分かった。

あくる日、先生は体調不良と言う事で事務所にいなかったが、
昼過ぎになって事務所にやって来た。俺の顔をチラリと見ながら、
「昨日から体調が悪くて・・・ 顔はぶつけるし・・・」と笑っていた。


裏金問題が問われる事もなく、そして先生は落選した。
後半の選挙活動には元気もなく、“あの先生”とは明らかに違っていた。
その理由が表沙汰になったのは1か月近く時間が過ぎてからの事だった。
大騒ぎになったのだ・・・
“先生が複数の男たちとベッドで、そして全裸で・・・”
しっかり見れば、先生の口元に傷があり、本当にチカラを失った顔をしている。
明らかに男たちにまわされた状況だったはずだ。
しかし、先生は言い訳などしなかったし、普通の人はそこまで考えない。
事務所の片付けも終わっていたし、先生は完全に公の場所から姿を消していた。

心配になり、俺は先生のマンションを訪ねた。
留守。次の日も留守。そして次の日も。
大丈夫だろうか・・・
俺は不安に支配されていた。
数日経って、やっと先生はインターホン越しに小さな声で反応した。
俺は先生の心中を察し、「果物だけでも召し上がってください。扉前でいいので」と、
外の人間には会いたくないであろう先生に果物だけ届けた。
その夜、先生は電話をくれた。
「疲れちゃった・・・」と泣いている声だった。
俺は、「先生、しっかりして下さい!」、それしか言えなかった。

心配になり、次の日も食品や雑誌を持って先生のマンションへ出掛けた。
先生は部屋の扉を開けてくれたが、電気も付けない部屋から出てきた先生は、
憔悴しきっていた。
俺は、初めて「心が痛む」という気持ちをそこで知った気がした。
あの白く輝くスーツの、どこまでも正義のチカラを感じさせた先生が・・・
元々痩せ型だった体系もさらにやつれ、完全にか弱い“ただの女”になっている。
俺を迎い入れた後、部屋の片隅に小さく座る彼女は、下を向いて泣いていた。
たまらずに俺は、「先生、なぜ何も言わないんですか?!」
「先生は少しも悪くないでしょ!」と先生に投げかけた。

「私・・・ チカラ無かった・・・」
「騙されて・・・」
先生は苦しそうに言った。
俺は「もういいですよ。何で先生が苦しまなきゃいけないんですか?!」と返し、
先生の前に座り、先生を抱きしめた。
長い時間、ただただ泣いて、そして「ありがとう」とだけ言った。


少しずつ時間は過ぎ、俺は先生の部屋に通い、慣れない料理も作ったりした。
一緒に食事をするうち、先生は笑うようになった。穢れのない笑顔。
この人は俺にとって“聖女”だ。
抱きしめる事は出来ても、抱く事など出来ない。そうさせない。
“俺にとっての聖女”
俺はこの人を汚した奴らを許せない。その正しい心を汚した奴らを許せない。
きっとこの人にまた、あの白く輝くスーツを着させる。
そして優しく、でも颯爽と歩く彼女を・・・

何年掛かろうとも、俺は聖女のそばにいる。
どうしても聖女を守りたい。






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「フェロモン」
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しかし彼女には人知れず大変な問題があった。どうしてもそのままでは・・・

「俺たちの聖羅が・・・」
派手ではないがグループの中では憧れの的・聖羅。
モデルのアルバイトもしているその大学生を街中で見掛けて・・・

「バックヤードの聖母」
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店長を慕うバイトと一緒に罠にはまり謝罪するが・・・






(女性議員 大学生 レイプ プラトニック 年上 聖女 罠)


テーマ : 18禁・官能小説
ジャンル : アダルト

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「僕の妹」




中3の夏。その時は突然、いやっ、“また”訪れた・・・
「優太、大切な話があるんだけど・・・」
母はあの時と同じ顔をしていた。

僕がまだ5年生の頃だった。
母は今回と同じ顔をして僕に、「お父さんとはお別れする事になったの」と言った。
やっとあの時の強烈な印象を忘れかけていた“あの顔”と同じ顔・・・
名字も生活も変わり、それでもこの3年でやっと静かな生活になっていた。
内向的な僕は、学校から帰ればゲームやテレビ三昧の時間で心に蓋をしていた日々。
また“あの顔”・・・
何を言うのだろう。

母は子供である僕から見ても美人だ。自分が母の子供である事が時々恥ずかしくなる。
友達も母に合えば必ず、「お前のお母さん美人だよなぁ?!」と決まって言うので、
きっと僕の目線だけでなく、普通に美人なのだと思う。
そんな母は大きな倉庫で事務員をしていて、職場の母の同僚女性も家に来れば、
「○○さんいつも見てるよ!」など、母のモテる話が多い。

その母が今回僕に言った事・・・
「再婚しようと思うの。職場で知り合った、まぁ、取引先の人なんだけど・・・」と、
僕に言って来た。
離婚した時もそうだったけど、そんな事に反対など出来ない。
母親が自分の気持ちをそのままぶつけて来るその気持ち、“NO”とは言えない。
「今週末、先方の“家族”と会って欲しいの」、さらに母は言った。
僕は「分かった」としか言えない。言わない。
ただ、“家族”という言葉に、結婚相手に子供がいるであろう事を感じ、
さらに気持ちが重くなった。
小学5年だった僕とは違う。中3の男にとって“新しい家族”とは重すぎる。
それでも一日ずつ近づき、週末はやって来た。


“きれいな身支度”を求められ、駅近くのホテルのレストランに母と出掛けた。
今日は好きなゲームの発売日だったのに、さすがにそれどころではなくなった。
レストランに入ると、母が名前を言ったのか、黒服の人に案内された。
案内された先、一番奥の通りを見下ろせる窓側席に二人は座っていた。
落ち着いた優しそうな中年男性と、その奥に中学生ぐらいの女の子・・・
僕はその女の子に目を奪われた・・・
本当に可愛い。“この世の物とは思えない”とはオーバーな表現に聞こえるかもしれないが、
普通には見た事のないレベルの可愛さだった。
テレビや雑誌に出て来るそこらの量産アイドルのセンタークラスなんか比にならない。

僕は奥に座らせられたが、正面にいるその子の顔を直視できない。
横の窓から入る光もあり、色白でクセのある髪をアレンジした優しく少し茶色い髪が、
まるでその子を天使のように見せてしまう・・・
最初は緊張を見せていたその子も、やがて笑顔を見せる様になり、
その笑顔もまた、全てを包み込むような笑顔だった。
僕には2年の時から大好きな憧れのクラスメイトがいた。学校のアイドル的存在。
“僕の頭の中の異性=学園のアイドル”はもう一年以上、大差で揺らぐ事など無かったが、
今日、一瞬にして、そして大差をつけて目の前にいる天使に支配された。
その食事の場は、むしろ僕に気を使う“天使”が大人で、僕だけ1人が外の様だった。
しかし聞いてみれば、その子はまだ中1。つまり、僕の2つ下と言う事になる。
地元の公立中学の僕とは違い、私立の付属中学に電車で通学している様だ。


結婚は決まった。
子供たちは反対など出来ないし、まぁ、否定する理由も特に無かった。
しかし、本当は僕が一番大きい影響を受ける事になる・・・
2学期に名字が変わる事になるし、何より、住む場所・環境が変わるわけだから。
裕福な暮らしなどとは遠くても、自由なゲーム三昧の日々も危ういと思ったし。

すぐに引っ越しも行われた。
二つ先の駅になっただけだが、閑静な住宅街の一軒家だった。
今までのアパートと比べてはいけないが、すごく広く感じてしまった。
二階の廊下も長く、庭も広い。大きなクルマも停まっている。
何より、母が幸せそうだ。
僕の部屋は“天使”の隣になった。物が少ないせいもあるが、異様に広い。
窓からの眺めも良い。勉強机の上に置いたゲーム類が寂しく見えた。


部屋の片づけをしているとドアをノックする音が聞こえた。
僕は「は~い!」と返事をした。静かにドアが開き、ちょこっと傾けた顔が見えた。
“天使”の顔だった。
「今日からお世話になります。お兄ちゃんって呼んで良いですか?!」と言った。
お世話になるのはこっちだったが、先に挨拶されてしまい、
「あっ、こちらこそ。宜しくお願いします・・・」と返事を返すのが精一杯だった。
中に入って来た彼女は上品なチェックのスカートを穿いていた。
「ゲーム好きなんですか?」と机の上を見た天使、いや新しい妹は言って来た。
僕は「うん」と言い、「ゲームやるの?」と聞き返したら、首を横に振った。

食事会の席で音楽が好きだと言っていたので、「どんな音楽を聴くの?」と質問した。
聞かなければよかった・・・
出て来るのはクラッシックであろう外人の名前ばかり。自分の恥を晒した。
この妹にして、この情けない僕が兄貴。自分と家族の前途に多難を感じた瞬間だった。
それでも、彼女の父親、いやっ、僕の父親になった人は普通の人で、
野球やサッカーなどのスポーツや、バラエティ番組が好きで、母親と話が合った。
僕も、趣味は違えど、少し安心出来たのだ。

妹・・・
そことの関係だけが不安と言うか、どうしたら仲良くなれるのだろうかと抱えていた。
まず、いまだに“ちゃん付け”でしか呼んでいない事もそのままになっていた。
それは食事の時、僕のそれに母が笑った。そして新しい父もその母の指摘に気付いた。
「確かに。妹にちゃん付けはおかしいな」と新しい父は言った。
妹本人も、“うんうん”と大人たちに同調して、笑いながら頷いている。
自分が何と呼ばれるのか、興味深々の笑顔で僕を見ている・・・

「美沙でいいの?」と、僕は照れ、下を見ながら大人たちに投げた。
妹の名前は美沙。4人の食卓に天使の様に微笑みを振りまく、妹の名前は美沙。
私立に通い、ピアノを習い、何かあれば、無くなった母親の仏壇に報告をする女の子。
僕の母に気を使い止めようとしたが、僕の母は、「そのままでいいよ!」と言った。
僕から見れば裕福な家庭に育ち、可愛く、性格までも良いとは・・・
“天使の妹”を持った“さえない兄”は複雑な気持ちに支配される。
それでも、半ば強引ではあるが、その食事から“美沙”と呼ぶようになった。


本当に可愛く自慢の妹とは言え、僕や僕の友人、妹や妹の友人とは世界が違う。
その後も家などで会えばすれ違いざま挨拶こそするが、交流は出来ない。
妹を一目でも見た友人は絶句する。僕の母を見た時の「美人だよな」の比ではない。
「本当に妹か?」「アイドルより可愛いな!」はお約束だった。
週末に母と都心に買い物に行けば、妹はよく芸能事務所の勧誘を受けるようだ。
本人にその気がないので、そこはスルーのようだが、母の方が勧めるぐらいで・・・
1年・2年と、“同居しながらすれ違い”の生活が続いていた。
やがて、僕は高3になり、美沙は高1になっていた。

高校に上がった美沙は、“天使の可愛さ”から、“綺麗”に差し掛かっている時期だった。
あの天使の微笑みは健在だったが、時折見せる、ドキッとする素っ気無い表情が、
あきらかに大人へと近づいている様に思えた。
僕は相変わらずさえない兄貴。受験勉強もだらだらとしていた。
まぁ、目指す先が始めから3流大学だったこともあったし。
美沙によく言われる「お兄ちゃん受験生なんだから!」の叱咤の声がとても好きだった。
そして美沙は音楽部に入り、相変わらずピアノに熱心だった。

美沙は同じ部活の一年先輩の男子に恋をした。
一緒に暮らし、大好きな美沙の心の動きは、両親よりもしっかり見えていた。
僕の大好きな美沙が、苦しんでいたり悩んでいたり・・・
でも、年上でありながら何も経験のない兄には何のアドバイスも出来ない。
血の繋がりのない兄が妹の抱える恋を見てせつなくなる。不思議な話だ。
食事に手が進まない美沙も見た。「ダイエットしようかな?!」と笑い部屋に行く。
でも、そんな夜には美沙はベッドに蹲って泣いている。
美沙の苦しみがこんなにも僕の苦しみになるなんて・・・
翌朝になれば美沙は笑顔で朝食のテーブルに現れる。美沙の顔を見るのが辛い。


時々分からなくなった。
自分が兄として愛おしいのか、それとも、男として好きなのか。
「美沙のことが大好きだ!」と間違えなく言えるのに・・・

やがて互いに大学生の生活になった。
完全なる美人女子大生となった美沙は大人の女性に変貌していた。
知的で清潔感溢れるのに、それでいてアンニュイな部分もどこかにあって・・・
僕はもう就職が近くなり、苦戦する状況の中で父のコネも視界に入れざるを得なかった。
母も自力では、ろくな会社には入れないだろうと感じていた様だ。
僕はその就職活動に苦しむ中、一緒に苦労する同じゼミの女の子と初めて付き合った。
こんな僕と付き合ってくれる、心優しい女性だった。
妹も大学に入ってから、僕の知る限り二人の男性と付き合っていると思う。
僕は“彼女”が出来ても、少しも美沙への“大好き”に変化は起きなかった。
むしろ、その妹愛に気付かれたのか、彼女と終わってしまった。


そして僕は社会人。美沙も数年遅れで就職した。
美沙の結婚は早かった。
就職して2年少しで、職場の同僚となった男と結婚した。そして家を出た。
僕と一緒に過ごした“天使”は“他人のモノ”となり、
一緒に過ごした時間は僕の大きな宝になり、そして大きな穴を作った。
時々家に帰る美沙の顔を見る度、本当に大好きだと実感する。
妹として存在し、妹だから一緒に暮らせた・・・

愛した妹・美沙。
愛する妹・美沙。
これからも変わらない。






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「永遠の宝物」
どんな時にも自分の近くにいてくれて、弱い自分を守ってくれる大好きなお姉ちゃん。
自分のちょっとしたわがままでお姉ちゃんと自分の未来は・・・

「島の女」
夏休みに離島の民宿でのアルバイトに向かう大学生。
大人しい男の気持ちを揺さぶった大人の女。そしてどうにもならない気持ちは・・・

「秘密の花園」
後輩部員へのバトンタッチの為の公演を控えた女子校演劇部。
憧れの先輩を囲む後輩部員たちはそれぞれの想いを噴出させ・・・






(妹 天使 純愛 恋 かわいい 中学 失恋)

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「兄貴の彼女」




もう遠い記憶・・・

オレの兄貴は遊ぶ事が好きだ。
趣味にしろ飲み会にしろ、そして女性関係にしても。
ただ、その彼女と付き合う様になって、女性関係は少し落ち着いていた。
その彼女はアパートに一人暮らしで、兄貴とは半同棲にも近かった。
その頃オレはまだ高校生だった。
既に大学を卒業し社会人となった兄貴とは大きく年が離れている。
そして、特に仲が良いと感じてもいなかったのだが・・・

それでいて、兄貴に彼女が出来る度、何故かオレがデートに持ち出される。
自分で分かっているが、オレは地味だし面白くもない。
なぜ毎度そうなっていたのか、それは今でも知らない。

その頃のオレはまだ初体験どころか、女の子と付き合った事も無かった。
若い女性と数多く話す場面は、いつだって代わる代わる、兄貴の彼女だった。
勿論女の子に興味津々で、胸元やスカートの奥などが見えれば目に焼き付いた。
そんな何人も紹介された兄貴の彼女の中で、どうしても忘れられない人がいる。
智美さんという女性だった。
兄貴とは職場の友人の紹介で知り合ったようだが、兄貴にしては違うタイプで、
いやらしさや派手なタイプでなく、清潔で几帳面なタイプなのに笑顔のある人。


そんな智美さんの一人暮らしのアパートに兄貴は入浸りのわけだが、
何故か、時々オレを連れて行く。「この事は親に内緒な!」と言うくせに。
それどころか、オレをそのアパートに直接呼んだりする事もあった。

そんな事が繰り返されたある日、兄貴に用事を頼まれた。
「俺、会社終わったら智美のとこに行くんだけど、智美体調悪くて今日休んでるから、
おまえ、彼女に何か体に良い食べ物でも届けてやってくれない!」、そう言って来た。
もう智美さんとは仲良くなっていたし、断るような用事もないので、
「わかった、何か買って届けるね」と返事をした。

彼女の住むアパートの最寄駅に着いた時、運悪く雨がパラついて来た。
コンビニの袋を抱え、彼女のアパートに急いだが途中でどしゃ降りになり、
彼女のアパートに到着した時には、全身びしょ濡れだった。

ドアホンを鳴らす・・・
彼女はすぐに出て来て、しかもいつも通りの顔をしている。
逆に、ずぶ濡れのオレを見た彼女は驚いていた。
「どうしたの? びしょ濡れじゃない?!」、彼女は声を掛けた。
「兄貴が、智美さん具合悪いからって・・・」とオレは答えた。
「とにかく入って。風邪ひいちゃうよぉー!」と姉や母のように言ってくれた。
オレが床が濡れる事を躊躇していると、「気にしなくていい」と肩に触れた。
「冷たいっ!」「風邪ひいちゃうよぉ~」と智美さんは言い、
「すぐにお風呂入れるね。うち、シャワー寒いんだよねぇ。でも、すぐに沸くから!」
そう、オレにタオルを渡しながら言ってくれた。

「智美さん、具合悪いんじゃないんですか?」と体を拭きながらオレは言った。
智美さんは少し微笑みながら、「もう大丈夫なの。朝だけ特に悪かっただけだし・・・」
「それに・・・ 女はよくある事だから」と台所でお茶の支度をしながら答えた。
紅茶を入れてくれて、「あったまるから。お風呂、すぐに沸くから」と続いた。
「あと少しかな・・・」「あっ、着替えどうしよう?!」と智美さんは突然声を上げた。
「お兄ちゃんの使う?」と尋ねて来たので、「・・・別に」とオレも返事に困った。
「上着はすぐには乾かないかなぁ・・・」と智美さんは考えていた。


洋服ダンスから衣類を探しながら、「ごめんね、私の為に寒い思いさせちゃって・・・」
と、とても後悔と言うか、辛さが伝わってくるような言葉をかけてくれた。
「あっ、気にしないで下さい。オレも、智美さんの事心配になりましたから」と答えた。

「お風呂見て来るね!」と智美さんは風呂に向かった。
特に必要の無かった様な食材に引き換え、こんなに負担をかけてしまい、
オレの方が申し訳ない気持ちが溢れてきた。
「沸いたよ、体冷えちゃったから、よ~く温まってね!」と微笑んだ。
リビングから風呂場にオレを誘導する時、再び、オレの肩に触り、
「冷たいっ」と智美さんは言った。
オレはバスルームへ入った。
知らないわけではないが、このバスルームの湯船に浸かっている事が、
とても不思議に思えたし、智美さんの真の生活空間に存在するのが気持ちをザワつかせた。

少し浸かっていて洗い場に出ようと立ち上がった時、突然扉が開き、智美さんが、
「下着と着替えこれでいい?」とオレに見せて来た。
オレは慌てて湯船に浸かり、「えぇ、それで・・・」としか出て来なかった。
智美さんは驚いたオレに、「ごめんごめん、驚かせちゃったね」と笑った。
智美さんは脱衣所に戻ろうと扉を閉めながら、「流してあげるね・・・」
オレにはそう言った様に聞こえたが、そのまま扉がしまったので、錯覚だと思った。
扉が閉まったので、オレは洗い場に出てイスを置き、洗面器にお湯を張っていた。
その間、ガラス戸の外で智美さんが動いているのが分かったが、
智美さんは洗濯でもしていると思っていた。
次に扉が開くまでは・・・



お湯が溜まり、勝手にボデォタオルを使うのは気が引けたので、
オレはフェイスタオルにソープをつけて洗おうとしていた。
静かな音で扉が開いたので、そちらの方向を見た。
智美さんが立っている。ライトベージュのスリップ姿になっている。
「背中流してあげるって!」と浴室に入って来た。
「えぇっ!」「あぁっ!」、オレはその程度の言葉しか出せず、返事にならない。
彼女は「そのまま前を向いて座っててくれればいいよ」と言った。
オレの張った洗面器を後ろに置き、そこにボディタオルを浸し、
彼女はオレの背中を洗い始めた。少しして、「濡れるなぁ・・」と呟き、
「ちょっと待って」と、一度外へ出て行った。

戻った彼女はスリップを着ていない。
スリップの色と同じ、ライトベージュのブラジャーとパンティを付けている。
同級生の女子の制服から透ける白い下着と違うこの色は、大人の女性を感じさせた。
彼女は再び、オレの背中から洗い始めた。
お湯を掛けながら洗って行くが、洗面器にお湯を張ろうと前に屈む度、
彼女の胸がオレの背中にあたる。
つづいて肩から腕を洗おうとした時、オレは恥ずかしさに耐えられず、
「あぁっ、オレ、自分で洗います!」と彼女に答えた。
もう、少し大きくなっていた事を隠したかった。
「○○くん、経験あるの?」と智美さんは突然聞いてきた・・・

「えっ?!」と驚いたように答えると、「勿論女の子との経験だよ」と彼女は言った。
「あっ、ありません。オレ、そう言うのダメだから・・・」と必死に答えた。
その間も彼女の顔など見れず、床や自分の足元を見ていた。

「私は○○くんのお兄ちゃんの事が大好きなの。だから浮気はしない」
「でもね、△△の大切な弟さんだし、私の為に来てくれたの」
「だから、何か出来る事で答えてあげたい・・・」、彼女はそう言った。
オレは何も言葉が出ず、しかも動けなかった。
「ごめんごめん。また体が冷えちゃうね」と彼女はシャワーを掛けながら、
「今度はこっちに向いて!」、そう言った。オレは言われるまま、彼女の側を向いた。
相変わらず下を見ているオレに、「見ても良いんだよ。私のなんか」と彼女は言った。
「高校生の男子でしょ。女性の体に興味があるのは当然だと思うよ」
「私なんかじゃ意味ないかもしれないけど」「○○くんなら見てていいよ」
智美さんは本当に優しく言ってくれた。

智美さんは湯船から沢山のお湯を床に掛け始めた。シャワーも出しっ放し。
風呂の中は蒸気で一杯で、既に智美さんの顔は汗だくになっていた。
「ここに寝れるかなぁ?」と智美さんが言って来た。
僕は意味が分からず、「・・・」、反応できずにいると、
彼女は背中を抱き、「床に仰向けに寝てくれればいいの」とオレの体を誘導した。

お湯を掛けながら、体中を洗ってくれた。
勿論、既に大きくなってしまっている。
「体触る?」「いいよ!」と智美さんが言って来たので、オレはお腹まわりを触った。
それが続いて不自然さを感じた彼女は、「あっ、下着が濡れるの気にしてくれてるんだ?」
そう言って、ブラジャーを外してくれた。
彼女は痩せていて、胸は大きくない。今思えばBカップも無かったのかもしれない。
しかし、何の経験もない、若い女性の裸など知らない高校生のオレには焼き付いた。
そっと触らせてもらった。
手の中で握りしめるその感触に、オレは最大限に大きくなっていた。
既に全体を洗い終わっていた彼女は、それを握った。
オレは「あっ!」と声を上げてしまった。

「胸触ってていいよ」「ごめんね、下はダメなの。今日は生理だから・・・」
そう言いながら優しく触り、ゆっくりと上下してくれた。本当にゆっくり・・・
オレの反応を知ってか、やがて強めに握り、少しだけスピードが上がったところで、
オレは尽きてしまった。彼女の顔にまで大量に掛かるほどに出してしまった。
そのまま体中をシャワーで流してくれ、「先に出て」とオレが先に出た。

風呂から上がったオレは、まだ興奮状態だった。
やがて少し長く感じた時間が過ぎ、智美さんが上がって来た。
沢山汗をかいたせいか、髪まで洗っていて、タオルで乾かしながらやって来た。
「何か飲む?」と優しく聴いてきれた智美さんからは甘いシャンプーの香りが漂う。
「ふぅ~」と冷たいジュースを飲みながら髪を乾かす智美さんは微笑んでいた。
ただですら頭の血が引いてないのに、目の前の風呂上りの智美さんは、
完全に胸が露わな状態、つまり下着を付けないでTシャツを着ている。汗で濡れている。
下は短パンで、床に座った智美さんの素足はとても綺麗だった。
「すっきりした?」と聞いて来た智美さんの意味がわからず、反応出来ずにいると、
またオレの顔を見ながら微笑んでいた。
その時、また大きくなっていたオレの下半身に智美さんは気が付いた。

「元気だね!」とにっこり笑って言った。
智美さんは立ち上がり、電気を消した。まだ昼間なので窓明かりで薄暗い程度だが、
ソファに座っているオレの前に、智美さんは床に直に座った。
「横になって!」そう言われたので、それに従った。
智美さんはオレの借り物のジャージを下へ下した。直に穿いていたのでそれ一枚だった。
彼女は突然握り、また先程のように優しく上下した。
「あぁ、沢山出て来るねぇ」と彼女は上下しながらオレに言った。
次の瞬間、突然生温かい不思議な感触にオレは声を上げてしまった。「あぁー!」
彼女は口に含みながら、「触っていいよ!」と自分のTシャツの中にオレの手を入れた。
果てるまではあっと言う間だった・・・



帰り際に智美さんが言った、「お兄ちゃんには秘密にしてね!」が忘れられない。
その直後、何故か兄貴と智美さんは分かれてしまい、音信不通になった。
あの時ほど、兄貴を冷たい目で見た事はない・・・




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「琥珀色の記憶」
恋愛・性体験、成長と共に普通の体験を重ねて行く人生も多いだろう。それが普通。
しかし予期せぬ流れ、特異な恋愛経験や性体験となる人も。そんな大きな記憶は・・・

「JOY  ~ 快楽に狂い鳴く美人外科医 ~」
医療関係者、特に医師や看護師、本当に過酷で大変な職業。肉体・精神は悲鳴をあげる。
殺伐とした人間関係の中で溜まるストレス。目の前に普通にある薬を見ていれば・・・

「突然、今日から義母が僕の先生」
ある日突然、二人っきりで暮らして来た大切な頼るべき母を無くしてしまった少年。
そして突然、早く離れた父の遺言を抱え目の前に現れた女性は若く、そしてそれは・・・




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「夏の記憶。(洋上の暗闇に・・・)」




中年にもなると“夏”とは、ただ暑いだけの季節になる。
そんな中年オヤジにさえ、一人残らず“若い頃”はあった。
変わりない毎日とは違い、今も忘れられない記憶・・・

最初に。
ネットやDVDが乱立する現代とは違い、あの頃は雑誌とエロビデオぐらい。
今の基準で考えてしまえば、本当に“ウブ”としか思えないが、
何も余計な事が無い方が、それはそれで記憶に残るもの。
最高に腹を空かした状態で出された“おにぎり”なのかもしれない。


20代前半だったと思う。
あの頃はバブルだったし、転職が楽な時代で、転職は一つのスタイルだった。
私も例に漏れず、前の会社の待遇に不満があり、次を決めずに退職した。
今では笑えるほど、まぁ、若かったと言うこと。
また、辞めようと考えた時期と重なって、“北海道旅行”にも憧れていた。
ディーゼルの4WDワゴンも買ったばかりだったし、そこに気持ちもあった。
退職が6月末だった事もあり、7月に向かう初夏の北海道は最高のシーズン。
あの頃は恐ろしく無茶で、当日の昼に旅行ガイドを見ていて、夜には出掛けていた。
南関東の私は、北関東から乗船できる太平洋側を進むフェリーを選択。
出港は午前0時なので、スケジュール的にも何の問題も無かった。

早めにフェリーターミナルに到着し、乗船も順調。
出港の直後には館内放送で“大浴場の利用開始”が放送されたので、
タオル1枚、すぐに入浴に向かった。
夜のフェリー。しかも風呂に入っている。さらに、湯船のお湯が揺れている・・・
何とも不思議だ。
そんな船旅の醍醐味を味わい、風呂から上がってロビーを通ると、
まだ、少し賑わいがあった。
自分は2等寝台(二段ベッド)の下側の場所に戻り、荷物の仕分けをした。
小間物の整理に時間を要し、結果的に1時間ぐらい経っていたかもしれない。
全くスケジュールを立てていない事もあり、地図・ガイドとメモを持って、
明るく、書き物の出来るロビーに向かった。

この頃になると、時間帯もあり、入浴から終わった人や、眠れない一部を除き、
館内を動く人はとても少なくなって来る。
夜風を味わいたいと思い、扉を開けデッキに出ると、暗い。
進行方向左手の遠くには、もう東北の沿岸なのか、ほんの少しの明かりが見える。
エンジンの振動とディーゼルの臭い。白波を立てながら暗闇を進んでいる。
気温も丁度よく、最高の夜風を楽しんだ後、目的のスケジュール作業の為ロビーへ。
缶ビールを買って、静かになったテーブル席に座り、地図・ガイドを開いた。

20分ほどしてか、風呂上りと思われる若い女性二人が缶ビールを買いに来た。
斜め向かいのテーブルに座り、「どこ行く?」「一日で走れるかなぁ~」と聞こえた。
そのうち、私の地図が視界に入ったのだろう、
「あの~、地図、一緒に見せて頂いて良いですか?」と声を掛けて来た。
ビールを飲みながら旅行話が盛り上がった。


彼女たちは私の一つ年上のようで、学年で言えば1年先輩と言うこと。
年齢が分かると、彼女たちの緊張感もなくなり、気楽に話してくれた。

二人はバイクで北海道を回る計画のようで、何も決めていない私と違い、
短い期間での強行なスケジュールらしかった。二人は高校時代の同級生。
“アミ”と呼ばれている女の子は、染めた感じの茶色で綺麗にパーマがかかった感じ。
細めで、上品で端正な顔立ちの人。美容師だと言っていた。
“チエ”と呼ばれている女の子は、ストレートのショートカットで、自然な茶色。
外国人的な濃い美人で、口調や話の見極めもとてもボーイッシュ。洋服の販売員。
二人はバイク好きの様で、アミはCBR、チエはVFRだと言っていた。


「そろそろ寝ようよ」、そうクールなチエはアミに言った。
「そうだね、もうこんな時間かぁ~」、アミはそう答え、挨拶して寝台へ向かった。
少しもスケジュール作業の進んでいなかった私は1人、計画作りに没頭した。
1時間は過ぎていたと思う・・・
そろそろ次のビールに行くかを考えていた頃、アミがロビーにやって来た。
「眠くならないんだよねぇ・・・」
私は笑いながら、「まぁ、そうかもしれない」と答えた。
アミは私の書き終わったメモを見たり、地図を眺めたりしていた。
少しして何気に、「外の景色って見られないのかなぁ」と呟いた。
「外に出れるけど、暗いし、今の時間は東北の田舎沿岸だと思うから暗いよ」そう答えた。

「えぇっ、でも、見れるなら見てみたいなぁ、夜の海」そう言う彼女に答え、
彼女を外の空気と風景が味わえるデッキに案内した。テーブルもそのままに。
乗船直後はそこそこに外の景色を眺めようとデッキで出て来る人もいたが、
この時間は誰もいない。遠くの微かな街の光と、デッキ側も船内から漏れる明かりだけ。
風が気持ち良いのか、入口から奥へ奥へ進む彼女。
「暗いから危ないって!」「あんまり奥へ行かない方が良いよっ!」と私は言った。
「心配性だね」と彼女は笑った。
彼女は大きな箱、救命具か何かの箱の上に腰を下ろしたが、その瞬間、
「キャっ!」と悲鳴を上げた。
前日の雨か、それとも夜露か、その箱はびしょ濡れだったのだから・・・

「大丈夫?」と近くに行くと、「大丈夫じゃないよぉ~」と怒りながら言った。
私がハンカチを差し出すと、「ちょっと待って、びしょ濡れだから絞りたい!」そう言い、
「掴まってて良い?」と私の肩に片手を置きながら、彼女はジーンズを脱ぎ始めた・・・
「うわぁぁ~、パンティまで・・・」と呆れながら完全に脱ぎ、
ジーンズを絞り始めた。
先程触れなかったが、彼女たちは風呂上り。まだ乾いていない髪と香りを残し、
薄手の無地の白いTシャツでロビーに来たのだった。
既に時間が経ち、髪は乾いているとは思うが、近づけば髪の甘い香りに冷静さは・・・
細めの体系のアミだったが、白いTシャツからは完全に下着が見えていた。
今、彼女はTシャツとパンティだけの姿で私の前に、近くに立っている。
これで冷静でいられる男がいるだろうか。まして、まだ20代前半のあの頃の私・・・


濡れたジーンズなど、簡単に絞れるはずもない。
彼女は諦めて、その濡れたジーンズを再び穿こうとした。しかし、濡れて重くなり、
さらには引っ掛かりやすくなったジーンズに片足を入れた瞬間、私の方によろけた。
私は抱きしめた。もう限界だった・・・
「キャッ、やめて!」
彼女は声を上げたが、「君が悪いんじゃん!」と数度繰り返した私に、
自分の否を認めたのか、やがて諦めたようで、大人しくなった。

穿きかけのジーンズは床にずり落ち、
既にTシャツとパンティだけの彼女に後ろから抱きつき、Tシャツの上から胸を揉んだ。
すぐにTシャツの下から手を入れ、そしてブラジャーのフックを外す。

暗闇に白く浮き出るTシャツとパンティだけのアミ。
元々細めの彼女なのに、そのスラリと伸びた長い足は綺麗過ぎる。
彼女の胸。
手の中に収まる少し小ぶりな胸だが、その感触は最高で、肌の感触と共に興奮は最高潮。
キスさえする余裕も無く、そんな事を考える余裕すらなく、
彼女のパンティを下し、慌てて自分のジーンズを下す事にてこずりながらも、
必死になって手すりに掴まった彼女に後ろから挿入した。

胸の大きいような女性ばかりに憧れていたが、そんな事など完全に忘れたかの様に、
彼女のその、抱きしめた感じが最高なスレンダーな体と、収まりが良く感触の良い胸、
そして、綺麗過ぎる足と肌に、ただただ何のテクニックすらなく激しく突いた。
彼女も、後半には少しだけ声を上げていたと思う。
私より経験が多いのだろう、私がイク事が近いと感じ取った彼女は、
「お願いっ、中に出さないで!」と顔を下に落としながら私に言った。
「、、解った」と彼女に答えて間もなく、私は彼女の外に出した。



今に思えば色々出来ただろうに・・・
後悔ばかり。
あの頃は携帯なんて無かったし、女性経験も少なく、結果として何も出来なった。
そのまま別れてしまい、下船すら別々で顔を合わせる事さえ無かったのだから・・・
それでも、何も知らなかったから、そしてあの環境だったから、あの場所だったから。
旅先でアルコールも入り、少しの恋愛、少しの女性の体しか知らず、
暗闇のデッキで自分の知らなかった魅力のスレンダーに魅了され・・・

今になって最高の瞬間だと思えるのも知らない・見えないがゆえだったのだろう。
逆に、今ならきっと手際は良いが、味わいなど少ないのだと思う。
私の夏の記憶・・・





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「俺たちの聖羅が・・・」




目を疑った・・・
自分の意思を失い、男たちの間で弄ばれる聖羅・・・



少し浅黒い肌と、話して見れば活発な聖羅。
それでも、何処にでもいそうな、派手とは言えない大学生だと思う。
少しだけモデルの仕事をしているとは聞いていたが、それをひけらかすタイプでない。
それもあってか、グループの中に彼女のファンは多く、僕も例外でない。
正直な気持ちを吐露したなら、「憧れの人」だと思う。

一ヶ月ほど前、久しぶりに東京の繁華街に買い物出掛けた時、
普段は見ない派手な服を着た聖羅に偶然出会った。
彼女の隣にはサングラスをしたかなり年上であろう人物が横にいた。
特に表情もなく、会話もしていない感じだったので、恋人とは思えない。
こちらから声を掛ける事には気が引けたが、彼女が僕に気付き、声を掛けて来た。
「これから仕事なの。またネ」
そんな感じの言葉だったと思う。少し冷たい感じが、綺麗さと相まってドキッとした。

彼女などいないどころか、女性とはマトモに付き合った経験などない僕にとって、
聖羅は本当に眩しい存在だった。
彼女の中では僕の事などグループの一人でしかないのだと理解しつつも、
それでも近くにいる事が幸せに感じるぐらいだった。
この世の中にどれだけの異性が存在するのか分からないが、聖羅はダントツだった。


一ヶ月ほど前の買い物の時に、店側の手違いによって間違った品物を持ち帰ってしまい、
今回再度、同じ繁華街を同じ様な時間に歩く事になった。
「よっ!」
突然声を掛けられた。
最初気が付かなかったが、前に聖羅の横にいた男性だと少し時間を経て気付いた。
「聖羅、今の時間ならスタジオで仕事してっから、見て行けばいいじゃん!」
そう言って、スタジオの住所と地図のある名刺を僕に渡し、
「おれ、買い物してからスタジオに戻るから」と言い残し、足早に走り去った。
聖羅の綺麗な姿を見たいのは勿論だが、前回の彼女の感じを思い出し、
クールな表情が浮かんでしまい、少しの時間考え込んでしまった。
しかし、二日ほど前の講義の帰りに話した時の楽しげな表情が勝ち、行く事にした。

名刺を見ては人に尋ね、都会の小さな路地、そして雑居ビル・・・
なかなか見つからない行先に冷静さを失い始めていた。
そんな複雑な感情の中、やっと目的のビルを見つけた。間口が狭く、少し古びたビル。
外から見ると、3階のガラス部分に看板が出ているので間違いないと確信した。
正面左にある、薄暗く今時急な階段が世間知らずの大学生にはとても不安になった。
2階もスタジオのようだが、名前があるのは3階。
3階に辿り着き、扉を開けようとすると勢いよく扉が開いた。

「何か御用ですか?」
僕と同じか、少しだけ年が上ぐらいの男性に用件を問われたので、
聖羅の友人である事、名刺をもらって、ここに来る事を勧められた事を伝えた。
その男性は少し薄笑いになりながら、中へ案内してくれた。
段ボール・ケーブルが散らばり、そして大勢の人々が忙しそうに行き来する。
「これが聖羅が働く業界ってものか」
そんな心のつぶやきを自分に言い聞かせるように、高鳴った気持ちを紛らわそうとした。


「○○さんもう少しで戻って来ると思うから、ここで待ってて」
そう言われ、少しだけ片付いたスペースの折りたたみ椅子に座った。
5分程度だったと思う。
「おおっ、ごめん、俺のこと待たなくてもよかったのに」
そう言って笑いながら、奥のスタジオへと案内してくれた。
「今、撮影中だからさぁ、声かけたり、近づいたりしないでね」
念を押される様に言われ、僕は小さな声で「はい」を繰り返した。


スタジオの入り口に近づくと、カメラが数台入口側を塞ぐように横並びし、
奥の方が明るく照明で照らされていた。

聖羅・・・


最初、聖羅がどこにいるのかが全く分からなかったが、その光景に唖然とした。
頭の中が真っ白になり、何が行われているのかが分からなかった・・・
AVだ。
目の前で撮影されているのは完全なAVの撮影に間違いない。
聖羅・・・
裸の男性が三人、中央に水着の女性が1人・・・
聖羅。


まだ20数年しか生きていない僕。生まれて初めて、こんなショックな出来事はない。
目の前の聖羅。
彼女は四つん這いでオイルまみれになり、露出の激しい水着からは乳房も出ている。
クスリでも飲まされているのか、表情も無いまま、かったるく男たちに身を委ねる。
前後を男たちに塞がれ、下にまで男が入り込む。
やがて、ただですら露出の多いオイルまみれの水着も脱がされ、
浅黒い彼女の肌は全て露出することになる。

やがて男たちが行為に及ぶと、彼女は少しづつ声を上げるようになる・・・
あの聖羅が、自分から男性の性器を掴み、また別の男性の性器を口に含む。
さらに激しく声を上げる様になった聖羅は、男たちに裏返され、
下の男には激しく胸を揉まれ、同時に挿入され、残りの男にまで弄ばれる。
スタジオに響き渡る聖羅の激しい声は完全に僕を崩壊させた。



激しいショックで、撮影終了と共に、僕の方が先に部屋を飛び出してしまった。
結局その日は彼女とは会わず、僕のあり得ない一日は終わり、
それから一週間ほど、頭の中が破壊されたようになっていた。
聖羅は講義を休んでいたのか、その一週間が経つ頃、久しぶりに元の聖羅を見た。
聖羅とその周辺は変わらない様でいて、僕には少しだけやつれた様にも見えた。
帰り際に一人になった僕に声をかけてきた。
「スタジオ来たんでしょ?!」「見られたんだよね」
少し辛そうな顔をしていた。
「どうしても断れない仕事だったんだぁ」
聖羅らしくない低いテンションで話して来た。
何も言えないままそこで別れた。


僕は負けた。欲望に負けた。
聖羅の事を好きだ。女として好きなんだ。
聖羅が出演したAVを探した。必死になって探し、そして購入した。
聖羅の黒光りした肉体と、支配された表情は頭から離れず、もう友達とはなれない。
モデル(女優)として存在した聖羅は僕を支配してしまった。

周りは誰も気付いていない。
同じ名前での出演作品もない様なので、出演はあれだけだったのかもしれない。
僕だけの聖羅。





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