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「 逆 転 」





友人から手に入れたDVD、前評判が良かったから、もうボクは有頂天だった。
学校の放課後以降ずっとその事だけを考えて一日が過ぎた気がする。
家に帰った帰り道の事、帰ってから過ごした時間、何も無かったように思い出せない。
ただ適当に夕食、ただ適当に風呂、そうして遅い時間が来るのを待っていた。
23時過ぎ、もうその時間が近づいている緊張感が襲って来る。
23時半、家族たちが次々に就寝の準備に入る生活音がこの部屋に伝わって来る。
さぁ・・・  23時45分、その時は来た。
もうとっくに身支度は終わっている。
これだけ静かならボクはもう寝たと思われているだろうし、部屋の電気もテレビのみだ。
外の物音をもう一度確認、家族が寝静まったOKサインでDVDをセット、
そしてヘッドフォンがしっかり繋がっているか、音漏れしていないか確認、
ボクは再生ボタンを押し、テレビの前に立った。
座った状態で見たかったのだがヘッドフォンのコードが短くて足りない。
仕方なく立ったまま見る事にした。

再生。
御案内の文字画面。
メーカーロゴが出てタイトルへ。
焦る意識が逆に、チャプター飛ばしを忘れさせるぐらいだった。
“ 衝撃デビュー!  川原アイミ   ~ 私がぜったいにイカセます!! ~ ”
あのアイドル・川原アイミがついにAVデビューしたデビュー作がついに発売された。
動画で見るつもりだったが、悪友が先にDVDを手にいれたので貸してもらったのだ。
別にアイドル時代の川原アイミを好きだったわけじゃないが、
AV墜ちしたアイドルなんて、とても興味をそそる。
それに映像では見た事はないが、時々雑誌やネットに川原アイミの“体当たり演技”
そう称してヌード画像を何度も見た事がある。
暗い部屋での全裸ベッドシーンや、レイプシーンの表情が凄くリアルで、
チャンスがあれば映画も見てみたいと思っていた矢先の今回。
パッケージの川原アイミはアイドル時代から見ると厚化粧になり、
少し整形でもしたかのようにも見える。その写り方のせいかもしれないが。
これは外れたかな・・・  嫌な予感のまま本編スタート。
普段なら導入部なんて見ないで飛ばしちゃうんだけど、アイドル女優ものだけに
演技が下手なわけじゃないし、そのまま見入ってしまった。
そしてもったいぶったところでAVはAV、すぐに脱いでくれた。
開始10分過ぎたところでちゃんとベッドシーン。
恋人との熱く長いキスの後、そのまま服を脱ぎ捨てシーツの上だ。
う~ん・・・  思ったよりもおばさん化しているし、まぁ胸は少し大きくなった気が。
演技が上手いし表情がいいからそれなりに見てしまう。
それに元アイドルが全裸で男優にオッパイ揉まれてるわけだし。

15分、フェラが始まった。 “まじかよ~” そりゃぁ~、声も出る。
白黒歌謡ショーにも3年連続出演、それもセンターメンバーだった。
一時期はバラエティでも出まくっていたアイドルだから、フェラ姿は衝撃的。
プロのAVのお姉さんたちからみればぎこちないんだけど、またそれがリアルで良くて。
手まで使ってる・・・
こういうのカメラの前でやっちゃうんだぁ・・・  “川原アイミも墜ちたなぁ~”
そう思った。 でも、それにしてもトップ女優扱いだけあって映像が綺麗でいい。
そして絡みへ。 その絡みは激しさを増し体位がバックになる。
凄いっ!  表情が恐ろしくいい。  このAV当たりだ!!
テレビの横の時計は24時10分過ぎ、まだまだ見たいが明日は小テスト、
“ここでいいや!”  “ここがいい!”
そう言い聞かせてDVDをフェラシーンに戻してズボンを下した。
“ぜったいあのバックで突かれてる時の顔でイク!”と心に決め、
既にアソコを握ったままさっき見て来た映像の流れのまま自身を高めていた。
シーンの進行、手元はゆっくりしたペースから、少しずつ前後させるスピード上げる。
“ここだ!” ボクは一時停止ボタンを押した。
そして一気に激しく扱き始めたその時だった・・・
“ん??”
人の気配を横に感じ、ボクはその方向を見た。
!!!!!!!

“驚き”、そして終わったと思った。姉貴だ、暗闇に立っていたのは姉貴だったのだ。
姉貴もまた微動だにせず、姉貴を照らしている灯りもテレビの灯りだけで
その表情も良くは分からないが、驚いている表情に見えた。
ボクはヘッドフォンをしたまま、返事など聞こえないのだが姉貴に“何だよぉ~!”
そう叫んでいた。後の祭りだ・・・
姉貴は静かに消えていった。
後から思い出したが、食事時にボクが予備で持っていたスマホのサブバッテリーが欲しい、
そう言っていた事を思い出した。早い時間に来なかったが、まさかこんな時間に・・・
うかつだった。もう全員寝たと思っていたし、映像に引き込まれてしまっていたし。
本当に思い出すだけで恥ずかしい。おそらく最高に勃起した状態、
それを必死で扱いていた時だ。それも姉貴の場所はテレビの画面が見える場所、
あの川原アイミがバックから突かれているよがり顔の静止画まで見られた事になる。
地獄だ、ボクは朝まで眠れなかった。


翌朝は顔を見合わせる事もなくすれ違うようにお互い家を出た。
悪友にDVDを返しオナニーを見られた事を明かすと笑われたが、冗談話じゃない。
授業中ももちろん夜の事ばかり考えていた。そして嫌でも帰宅時間がやって来る。
ボクが先、姉貴の帰りは父親よりも遅かった。
もしかしたらボクと顔を見合わせるのが気まずかったのかもしれない。
食事・風呂、結局すれ違いすらないままにボクは自分の部屋へ。
相変わらず頭から消えないまま、昨晩の事を考えていた。
あまりにリアルなシーン。テレビ画面・下半身露出のボク・姉貴の表情・・・
22時を回った頃、姉貴が部屋にやって来た。顔を合わせるのも恥ずかしい。
「ちょっといい?!  ・・・   昨日の事だけど・・・」
何を言われるのか、ボクは俎板の鯉と言ったところか。
「別に気にする事ないよ、あんたみたいな年頃って言うか、男ならみんなやってるでしょ。
   はっきり言ってショックだったけどさぁ。 そりゃぁ~ 実の姉としてはね。
   弟のオナニーなんて見たくないよ。あんたがあんな事するなんて現実・・・」
今までに見た事の無い気遣った口調で、そして今まで見た事のない大人びた姉貴の姿。
ボクは何も言えずにただただ黙った姉貴の話を聴くだけ。
姉貴は続ける、
「さすがにあんな事があって直ぐに普通にって言われると厳しいけど、忘れるから。
   お父さん・お母さんには勿論そんな事報告しないし、出来ないし、安心しな。
   って言うか・・・  解ってはいるけどさぁ、姉としてはねぇ・・・」
姉貴も話が纏まらないのか、中途半端なままボクの部屋を出て行った。


それから考えた、見られた事、そして新しい距離となった姉貴との関係。
既に大人の世界に生きている姉貴、ただですらリードしているのに、
さらにボクは弱みを握られたかのようにまた下の世界感が浮き彫りになる。
弟という存在が格下である事は当然だろうが、一番恥ずかしいモノ、
それを一方的な関係性のまま握られてしまったわけだ。
何歳になろうともきっとそれは消えない。つまり30になろうが50になろうが。
卑猥な画像を見て夜中にオナニーしていたボク、それを見た姉貴という関係性は。
男として人として、自分が一生頭の上に消せない存在を作ってしまった気がした。

ボクの中に少しずつ異変が起きる。
弱みを握られている(一方的な恥ずかしさを抱えた)のはボクだけなのか?!
だからと言って姉貴に何か出来るほどの勇気も知恵も持たない。
だけど・・・  ストレスは小さな抵抗となって、そして屈折した仕返しのようなもの、
そんなものが姉貴へと向かう事にある。
今まで特に興味を持っていなかったはずの姉貴が特別な存在となり、それも性に関係して。
それがそのまま影響しているのか分からないが、姉貴の性が気になり出した。
デートから帰って来れば、“あの川原アイミのように彼氏に抱かれてよがったのか”
そんな想像をし、風呂に向かえば、風呂から上がって来れば、
“あの川原アイミのように成熟した裸体にシャワーを当てていたのか?!”
そんな風にも想像する。
そしてボクより先に姉貴が風呂に入ったなら、姉貴の下着を洗濯機から拾い上げた。
オリモノの付いたアソコが当たっていた場所を大きく開き、
“ボクの恥ずかしいところを見たかもしれないが、これの方がもっと恥ずかしい!”
そんな心の中の言葉がその空間に溢れ出そうなぐらい、体の中の血が躍った。
「ボクのオナニーがそんなに恥ずかしい事か?  姉貴が抱かれているその姿、
   恥ずかしくないのか?!  川原アイミみたいに狂ったように感じ、
きっとイキ顔を彼氏に眺められ、放心状態のままペニスを掃除するのか?!!」
心?! 頭?? そんなハッキリとした言葉がボクの中で叫んでいる。

だから何かが変わったわけじゃない。今日も力関係も変わらないままの姉と弟。
でもボクの中では違う、とっくに逆転している。
汚物をショーツの中におっぴろげ、いやらしさいっぱいにカラダを弄ばれている姉貴、
ボクの中ではもうそんな位置に追いやった。
どんな下着で武装しようとも、髪型や指先まで着飾ろうともボクには誤魔化せない。
だって汗臭く指を押し込まれた事で出来たようなシミまでつけて帰ったショーツ、
それをしっかり洗濯物の中から確認させてもらってるからね。
感じたんだろ?! 彼氏の出したザーメン受け止めたんだろ?!!
恥ずかしいね、今日もショーツにその名残を残して帰るんだから・・・




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