2ntブログ

「DUCKWEEDⅡ  ~ 逃れなき道 ~」





私は・・・
もう恥ずかしいなんて思わなくなった、複数の手首の傷。
でも・・・
やっぱり今夜も、その傷を眺めている。


“エミ!!”
駅のホームで急に呼ばれた私。
誰かに日頃呼ばれるそれとは違う何か、ただならぬ不穏なものを感じる直感のようなもの、
そう言う予感に限って外れないもの。
私の名前は絵美菜で、最近ではすっかり“絵美菜”とか“絵美菜さん”とか、
年齢や関係性も含めて、周辺からそう呼ばれるようになっていた。
“エミ” 高校時代の一時期だけ、それも特定の人間にしか呼ばれていなかった言い方。
記憶は背景と共に蘇る。思い出したくない景色を連れて来る。


最初に人生を間違ったのはどこだったのだろう・・・
あの修学旅行?  でも、もう決まっていた事だったのかもしれない。
そう、学年変わりのクラス替え、そしてあのグループに入り込んだ事、
きっとその時に決まってしまったんだ、きっと。
前に同じクラスだった彩とはそこそこの仲だったけど、
悠里と仲良くなった事が決定的だったんだと思う。
既に悠里が明日香たちの言いなりになっていたなんて・・・
静かな風に導かれるように、そしていつのまにか包まれてしまった私たち。
絶対的リーダーの明日香、その明日香を忠実なまでにフォローする沙織、
彩はマイペースだし好奇心のまま動くような子。
悠里と私が明日香・沙織の支配下に置かれるまでに時間は必要なかった。

特別いじめられるわけでもないし、ただ行動や選択に従うだけ。
そんな惰性の日々がいつしか私たちを毒していたのかもしれない。
そしてあの修学旅行。


私たちの学校の修学旅行は少し変わっていて、比較的自由度のある小グループで動く。
市町村同士の交流もあって、大きいホテル・旅館のない観光地、
その複数ある小さい旅館やペンション・民宿などに分散して宿泊するスタイル。
私たちのグループはメンバーもそのまま、しかも小さい旅館で宿泊者も少なかった。
引率の先生もチェックインの挨拶だけをして、すぐに別のグループを案内するだけ。
寂れた静かな宿に少ない人数の宿泊客、そして宿の従業員の方。
静かで、とても退屈な時間のまま終わるのかと思っていた。
でも・・・  そんなはずはなかった。
修学旅行直前に新しい彼氏と付き合うようになった明日香。
その明日香の勧めもあったのか、明日香の彼氏の友人と付き合い始めた沙織。
恐ろしい偶然で、その彼女たちの彼氏の学校も同一観光地(隣町)に宿泊している。
私と悠里には宿に入ったまま静かに過ごしている明日香と沙織が不自然に思えた。
でも、その答えは簡単なものだった。

早い時間に宿に入ったと言うのに、明日香は沈黙のまま持ち物の整理をしていた。
好奇心旺盛な彩が明日香に“どっか行こう!”と声を掛けるが反応がない。
そしてそんな彩を諭すように沙織が荷物の片付けを強要する。
私と悠里は顔を見合わせていたが、しばらくは静かなものだった。
1時間ほどして明日香のスマホが鳴った。明日香は静かに部屋を出て行き、
そして少ししてそれに続くように沙織も部屋を出て行く。
「彼氏からだよぉ~  いいなぁ~~  私も彼氏欲しぃ~っ!!」
まるで駄々っ子のような彩を私と悠里は笑っていたが、まぁそれは苦笑い。
それでも彼女たちの個人的目的に左右されないのなら、それはそれでいいと思っていた。
でもそれも違った。
彼女たちが部屋に戻ったのは随分時間が経ってから。
部屋の扉が開いた瞬間に私たち三人に明日香が言った、
「お風呂貸し切りにしてくれたから5時(17:00)になったら入るよ!」と。
私なりに“他のお客さんに迷惑にならないように”とむしろ配慮しての事だろう、
そんな風に納得してしまった。礼儀知らずの女子高生グループは迷惑だろうから。


普段は時間に拘らないタイプの明日香が時間の五分前に私たちに準備を求めた。
そして私たちは身支度を済ませそれぞれのラフな格好でお風呂場に向かった。
スエット姿の明日香と沙織、悠里が浴衣に着替えたので私も浴衣を羽織る。
彩は・・・  まるで家にいるように気楽で、Tシャツに短パン姿。
それもブラを外したまま、薄手の白Tシャツから胸が透けているのにもお構いなし。
着替えの下着さえ剥き出しのまま抱え込んで階段を下りて行く。
少し地下のように下がった場所にお風呂場がある、静かだし寂しい場所。
古い感じの曇りガラスの扉を開けると、少し意外、脱衣所は広く感じた。
奥の方に明日香と沙織、その次に私と悠里、そして一番遅れて入った手前の彩、
彼女は脱衣かごに下着類を投げ入れ手早く全裸になり、最初にお風呂場に入った。
「まぁまぁ広いじゃぁ~ん。 5人なら一緒に入れるよ!」
彩は元々声が大きいし、そしてお風呂場って事もあるのか声がよく響いた。
明日香や沙織は口数も少なく、でも随分ゆっくりと洗い場で時間を掛けて、
彩の方は逆に湯船の中で少しはしゃいで、のぼせ気味なのか顔を赤めている。
洗い場の二人が脱衣所の時計を何度となく気にしていたのは憶えている、今でも。

やがて明日香・沙織が湯船に戻り“もう少し温まろう”、そう言った直後、
ガラスの奥、脱衣所に黒い影が動いた。
それも、最初一つに思えた影が二つ三つと増えて行く。
「あっ! 来たっ?!」
沙織が明日香の顔を見て言う、同時に彩が、
「あれぇ~  貸し切りのはずだったんじゃないの??」と首を傾げる。
何より、その日の宿泊客は私たちの他に老夫婦二組ぐらいのはずだから・・・
そして扉が開き、全裸の男たちが入って来た。
こんな場所に不自然な若い男たち。それも私たちと同じぐらいの年齢の男たちが。

「おっ! 明日香ぁ、来たぞぉ!! センコウの目が厳しいから苦労したよぉ~」
会話から“この人が明日香の彼氏”だと推測出来た。
そしてすぐに沙織のところに向かった男も。
「メンツ揃えて来たぜぇ!! 全員でやろうぜ!」明日香の彼氏っぽい男の言葉。
恥ずかしくなって湯船に首まで浸かっている私たちにもその言葉が聞こえている。
“全員で” “やろう”
漠然とした、でも全裸の女子5人、そして同じ人数の全裸の男子、
きっと考えられる事なんてそれしかなかった。今になって思えばそうなんだけど・・・


彼氏の指示に従うように、そして明日香は私たちを従えた。
自分自身・沙織・悠里・私・彩を横一列に並ばせ、そして湯船の縁に手を着かせた。
その後ろに男子が横一列に並んでいる。全裸の男子が仁王立ちのまま。
「ねぇ、ちゃんと着けてよ! 出来ちゃったら大変な事になるからね・・・」
言う言葉は強いが、今までに聞いた事の無い明日香の声、少し震えている。
「大丈夫だよ、安心しろよ」と明日香の後ろにいる彼氏であろう男の声。
「やべっ、これどうやんだよぉ~ チッ、なかなか着かねぇ・・・」
沙織の後ろの男か?  私や悠里・彩の後ろにいる男たちからも焦りが感じられる。

今から思えば、なんであんなに簡単に受け入れてしまったんだろう?
なぜ抵抗しなかったのだろうか。いや、少しはしたはず。でも、してないかも・・・

明日香と沙織は特別な形ではあるが、彼氏とのプレイだ。望むものだっただろう。
悠里、そして私は・・・
もちろん望むわけなんてないし、怖かった、拒否できるならしたかった。
彩の存在が大きかったのかもしれない。
あの子は最初驚いていたけど、そんな事に好奇心いっぱいだったし、
彼氏を欲しがっていたし・・・
彩が強く拒否していれば流れは変わったのかもしれない。
でも、全裸の未熟な5体に青さ剥き出しの生々しい5体は重なった。

明日香のところはすんなりと始まっていた記憶がある。
沙織のところは二人とも苦戦していたようだけど、少し遅れて。
それより少し早くて驚いたのが悠里たち。
悠里の激しく苦しむ声、そしてやがて泣き声になるその声を先に聞いた。
続いて彩、あの子の性格なのか、素直に受け入れてしまっている感じ。
そんな周りを周囲に感じながら、最後になっていた私、それは残酷。
私でも感じたほど女性経験の無いであろうその男、強引に・・・
深く息の出来ない痛みを感じたと思ったのも束の間、今度は別の痛みで苦しんだ。
私の背中に抱きついたその男は後ろから回したその手で私の胸を力一杯掴んだ。
それをまるで握り潰すような力で激しく揉んで来る。
初めてだった私が、そのショック、そして下半身の痛みを感じない程に胸を揉まれ、
強く前へ前へ下半身を叩きつけて来た。
恐らく彼が一番激しく、私は5人の女子の中で一番前に押し出されていて、
もう胸元を湯船の外に出る位置まで突き出して、必死に湯船の縁にしがみ付く。
激しいながらも後ろからの動きが同じパターンを繰り返すようになり、
苦しみながらも私に少しだけ余裕が出来て来る。
痛みで閉じていた瞳、無かった視界が少し開け、私は薄目ながらも両サイドを見た。

明日香は静かに受け入れているようにしているが、少しだけ痛みを堪えているような表情。
それより激しく反応し、もっと声を出して苦しんでいるのが沙織。
もしかしたらまだ本番は未経験だったのかもしれない。
悠里。彼女は・・・  見るのが可哀想だった。真っ赤に泣き腫らした顔のまま。
まるでこの世の終わりのような呻き声を時々上げている。
今になって思えば、私もそんな反応を出来たならよかったのかもしれない。
完全にあの時の自分の責任を否定出来ていたなら未来は変わっていたのかもしれない。
一番受け入れていたのは彩だったと思う。もちろん彩も初体験だったはずだし、
それを楽しむだとか余裕だとか、そんなものとは無縁だった。
でも自然体の性格そのままの、ナチュラルな抱かれ方だったように思う。

どの男にも余裕なんて感じられない中、それでも、明日香・沙織には関係性がある。
まだ初々しい仲だとしても、それでも彼氏彼女という関係性。
悠里は完全にレイプされているそのもの。
そして私は・・・  私は諦めていて、強引に体を奪われていて・・・
でも・・・  男からしたら“同意の範囲内”に解釈されてしまうのかも。
彩はなんでも受け入れてしまう子だと思う。また新しい“経験”として。
そんな事をいつも楽しみにしている子だから。



私たちが共通の経験をし、そして秘密を持った修学旅行。
意外と言うか、あの後しばらく男との交際が続いたのは彩だった。
最初に初体験から始まった流れを恋愛に繋げてしまう柔軟性が彩の才能。
明日香は3ヶ月持たずに別れ、沙織は半年過ぎたぐらいで別れてしまった。
明日香にべったりだった沙織だけど、彼氏同士が不仲になり、そして二人の関係も終わる。
ショックから激しい感情を露わにした悠里は早々にグループを離れた。
なぜか沙織との関係を壊し彼氏と別れた明日香と私の関係だけが最後まで残っていた。
好きなわけでなく、強力な支配関係があるわけでもない、でも切れない。
友人関係・恋愛でストレスを溜めた明日香は不安定になり、
私は卒業後の進路に関わろうとして来た明日香を拒否し、そして明日香から離れた。
でも・・・  その最後まで付き合ってしまった時間が彼女の憎しみを生んでしまった?
グループになって直ぐ・あの修学旅行・そしてそれぞれが散らばり始めた時、
私は自分の行き先を自分で選べなかった。そして・・・


修学旅行での出来事以降、私も抜け殻のようになっていた。
好きでもない男に簡単に体を許してしまった自戒、その大きさの意味、
どんなに悩んでも抱えても答えが出ない・出せない迷いの時間を過ごすだけ。
そして大学入学後、最初の夏休みの前、私は明日香から突然ドライブに誘われた。
と言うか、突然クルマでやって来た彼女の助手席に招かれただけ。
“話したい”だったか“聞いてほしい”だったか・・・
あの時も昔のまま、違和感があっても結局彼女に言われるままついて行ってしまった私。
清掃工場を越えて埠頭の先端にある広い場所。
一面の空き地とただただ広いトラックが何台も横に並んで走れそうな道路、
彼女がクルマを止めたのはそんな場所だった。
「悪い、自販機で何か買って来てくれる?! 喉渇いちゃった」
こんな寂しい場所、本当に稼働しているのかもわからない錆び付いた自販機、
“明日香が好んで飲み物を買うような自販機じゃないのに・・・”
そう思っていながら、私はまたやってしまった。
私が10メートル程離れた自販機に辿り着こうとした時“バタン”と音がし、
ドアが閉まった彼女の赤いクルマがその場所を勢いよく走り去って行った。
「やられた・・・」
ため息まじりの声が出たような気がする。
何故か納得してしまっているような自分、他の理由なども考える事なく、
また静かに彼女の行為を受け入れる自分。いや、従うだけの自分。

“誰もいない寂しい場所に置き去りにされる自分”
それでも少し客観的になり、それほど腹立たしいとは思っていなかった。
だけど違った。そんなあまいものではなかった。
まったく人がいないどころか車も通らない場所、だからこそ遠くに車を見つけるのも早い。
そしてその近づく車が助け舟なのかそれとも自分を危険にさらすものなのか、
そんな時には不思議と野性的感と言うか、直感は残念な事に外れない。

正直よく憶えていない。自分で逃げる為に向かってしまったのか・・・
私は一面の野原のような場所に入り込み、見通しの良いその中央付近でレイプされた。
確か4人。
手足を押さえられた、口を塞がれた。こんな場所でいくら叫んでも誰もいないのに。
もうどうだったか・・・  男たちの笑い顔が次々と私を覗き込んでいた。
胸を開かれ、そして脚を両脇から押さえ込まれて開かれ・・・
こんな場所でと思うほど、でも4人にまわされた後には完全に全裸にされて。
モノのように扱われ、何でもあり。何をされたのかが分からないほどの扱い。
それでも、それでもそこで終わってくれれば良かったのに・・・
写真? 画像? 撮られてしまった。
されているところも撮られていたと思う。そして全裸にされた後、
本当に恥ずかしいポーズにされ何回も、強引に恥ずかしい事も強要され、また何回も。
体の中に出され、口の中に出され、そして全裸にされた胸元・背中・腰、
顔にまで射精された事がショックだった。

どう帰ったかも憶えていない。
その後に明日香やあの男たちから脅される事などなかった。
でも、あれだけの事をされた事実だけで私が壊れるのは十分だった。
大学に行けなくなり、部屋に閉じこもるように。
不思議に明日香、そして男たちを憎めない。
だから余計に辛かった。あの修学旅行の時に拒否しきれなかった自分がなぜか・・・
沙織のように明日香から離れていたなら、
悠里のように全身で拒否出来ていたなら、
彩のようにその事も含めて適応してしまえるような柔軟な人間ならば・・・
私にはなかった。道なんてなかった。
気が付けば時間が過ぎ、そして手首の傷が増えている。


明日香は違法な薬物の使用と所持で逮捕されてしまったらしい。
今の彼氏や人間関係がそんなところなのだろう。
私への罪なんて感じていないかな。もう私の存在すら忘れているかも。
彼女もまた不安定な人。私よりも揺れて来たのかもしれない。
私は不思議に彼女を憎めない。今、こんな部屋の中で苦しんでいるはずなのに。
彼女により未経験だった体を穢され、また、そして今度は塗りつぶされて。
それでも明日香の事、憎めない自分が悔しい。




最後までお読み頂きありがとうございます!
この記事をお楽しみ頂けた方へのおすすめ作品は・・・


「新興住宅街の女たち  ~ LDKファッカー ~」
それまで長閑だった町にも次々と家が建ち、そしてそこには輝かし生活が始まる。
スーツの似合っている夫と素敵な妻。人込みの中に向かう夫をよそに昼間の妻は・・・

「過ぎてなお魅力あるもの」
もう人生の後半に差し掛かっている大人たちにも、もちろん若い頃があった。
その頃の水着を見つければ記憶は華やかだ。でもそれを今着れば意味合いは変わって・・・

「ミストレス  ~ 熟婦に魅了された男たち ~」
夏と言えば海水浴、そして海の家。賑やかで楽しい空間、華やかな水着の女性も集う。
そんな中、そんな場所で働くスタッフ側の視線、そしてスタッフに紛れる水着の・・・






(レイプ体験 経験談 浴室エロス リベンジポルノ 性交写真)



テーマ : 読み切り短編官能小説(リアル系)
ジャンル : アダルト

tag : 輪姦性体験裏切り集団レイプ強姦短編官能小説

カテゴリ
最新記事
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
リンク