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「堅く、清く、そして美しく」




入社から2週間続いた研修も終わり、俺は担当する職場に配属になった。
大学時代に遊びこそが代名詞となっていた俺も、今は小さく静かになっている。


流通チェーンの本部勤務で、配属先は店舗運営部・店舗管理課。既存店舗の渉外担当。
机を並べる同僚となるメンバーは課長職を含めて5人。
仕事柄か、課長・係長・主任の名刺を持った人が3人いるので、平社員は二人。
営業中の店舗には様々な問題・トラブルが存在するが、
他部署への依頼・指示を含め、その窓口になるのがこの部署の仕事らしい。
配属された俺の他に一人だけいる平社員は、3期先輩の男性社員。
俺から見ればもう十分に風格があり、この人も係長ぐらいに見える。
しかし見たからに柔軟そうで、新人の教育には不向きなのか、
俺の教育・指導の担当となったのは“主任”の名刺を持った女性だった。
肩までのストレートの黒髪、そしてふちの細いメガネ、
地味で清潔感溢れる様な薄めの化粧。大学時代の俺の周りにはいなかったタイプ。

その手の女には見抜かれてしまう。
真面目な女は俺の様に遊んでいた男が表面的に隠しても見抜いてしまう。
丁寧に的確に、そして冷静に俺に教えてくるのだが、
素っ気ない態度と冷たい目で俺を見据える表情には、明らかに別世界の仕切りを感じる。
移動中などに俺が冗談話を発しても静かにあしらい、余計な事など言わない。
同じ20代でありながら“後半”だと言うだけで大人の風格を見せる。
何年もこの仕事をやってきた自信や主任としての肩書など。

本当に地味に抑えている。
スーツのチョイスや口紅の色、そして余計な香りなどもさせない。
バッグ・パンプス・ハンカチ、備品に至るまでが地味で無機質に見える。
既にOLとなった同級生たちを見ても、髪や口紅や香りで女を捨ててない。
俺には、こんなに女を抑える女の存在が不思議に見えた。

何事にも細かい。まぁ、きっちりしているだけなのだろうが、
俺の先輩である男性社員ですら、未だに細かい指示をされている。
職場で見ていると、係長も主任に助けられている場面が多いから、
責任者である課長以外で言えば、この主任で現場は回っているのかもしれない。
慣れてくると先輩の男性社員が俺に言う・・・
「主任さぁ、仕事出来るし性格も悪くないんだけど、何でもきっちり主義なんだよ」
「冗談でもさぁ、お色気話なんかしにくい感じなんだよなぁ・・・」
俺から見ると、その先輩の“お色気話”のセンス自体に問題がありそうに見える。
“あまり良い女とは関係していない女好きタイプ”
先輩には失礼だが、そんなタイプに見えた。

俺はしばらくボロを出さない様に必死に真面目に主任に食らいついた。
別に猛烈社員を目指しているわけではないが、思ったより仕事が面白いし、
何となくこの“主任”と言う存在が気になっていたからだ。
いくつかの現場やトラブルを通り過ぎた後、
いつの間にか主任は俺に笑顔を見せる様になった。
店舗に向かう車の中で運転中の主任が見せた笑顔、それを横から見ていた時、
俺の忘れていた何かの蓋を開けた・・・

俺の事を子供扱いの様にしていた遠く離れた場所にいた主任が、
“普通の女”を見せたような気がした。
俺の中の“遊び癖”が目の前の主任を“この女”と意識させた。
少しだけ年上の“背伸びした女”なら、昔遊びで落とした様に、
あの頃の同じ手で遊べるのか試してみたくなった・・・
俺の主任を見る目は変わった。
つま先から頭の先まで、清楚に抑えた性も、逆にいやらしくて堪らない。
俺に話しかけるクールな唇。小さめの胸元。俺を見る真っ黒な瞳孔。
こんな女だからこそ、思い切り女の部分を放出させたい。そんな場面が見たい。
良い女を沢山物にしてきた自負はあるが、アサガオを開花させてみたくなった。
この女を最高に“女らしい女”にしてみたい。


俺は少し意識的に変えた。
二人で道を歩いている時など、わざと強めに主任を掴んで引っ張った。
「主任、危ないです!」
俺が真剣な表情を見せるほど、主任は申し訳なさそうに、そして女の顔を見せた。
また、トラブルの相手には主任が若い女性である事につけ込む者もいる。
言葉でのセクハラどころか、田舎のオヤジなどでは触る者までいる。
そんな時でも、俺は必死で主任を守った。
主任は真面目を絵に描いた様な人物。胸や尻を触られても冷静に対応しようとする。
“けっして先方に失礼の無い様”こそが主任に見える。
だからこそ相手は調子にのって胸を鷲掴みするし、前から下半身を触られる事さえ。
そんな後、主任は冷静を装うが、顔を赤らめ瞳には涙が溜まっている。
どうしても主任として、そして“女だから”となる事が嫌なのだろう・・・


訪問先で激しいやりとりがあった後、職場に戻る途中で主任は体調を崩した。
運転していた主任は、「ごめん、貧血だと思う。少し横にさせて・・・」
そう言ってバックレストを倒して腕を額に載せて横になった。
車通りの少ない田舎の道。主任のジャケットは開き、ブラウスの胸元が協調される。
清潔感が漂う唇、そして綺麗な鼻を見ていた。首元も美しい。
こんなに地味な女を大学時代に興味を持った事はなかった。
しかし、黒髪からグレーのスーツ、そして黒い地味なパンプスまで、
額に置いた白く細い手・長く細い指先・・・
俺はずっと見ていた。この女を俺の女にしようと決めた。
俺は自分のシートベルトを外し、姿勢を変えて彼女の唇に自分の唇を合わせた。

「えっ、何っ?!」
主任は慌てて起き上がろうとしたが、俺は唇を重ねたまま彼女をシートに押さえつけた。
「・・・ ・・・!!!」
細い指先を広げながら俺に抵抗を見せる主任も、いつしか俺のキスを受け入れた。
そして優しく唇を離し見つめ合った後、再び抱きしめながら激しいキスをした。
彼女は経験のない女子高生のように固まり震え、ただ受け身になっていた。
このところの俺の行動と相まって、彼女が俺に従った瞬間だった。


その日の仕事終わり、先程の余韻を残したままの彼女を人気のないフロアに誘い出し、
そこでも激しいキスを浴びせた。
もう彼女は言葉を発せない。ただ俺の言いなりだった。
仕事終わり、そのまま彼女をホテルに連れて行った。
驚いた事に、彼女は今回が初めてだった。抱かれる事が・・・
何の経験も無かった彼女には、仕事先で受けるセクハラは辛かっただろう。
キスをした車内で固まっていた彼女も、今になれば理解できる。

俺は初めてかもしれない。
こんなに優しく、そして大切に相手の体を扱うのも・・・
そこそこ経験のある女が多かったし、相手が未経験の時には俺も経験不足だった。
あれだけ遊んできた俺が、今、年上の先輩・上司、それも未経験の女を抱く。
20代後半とは思えない、まるで女子高生の様な体だ。
色白で胸も小さい方だと思う。穢れていない・抱かれていない体。
俺はしっかりキスをした。そして胸を優しく触り、そして手で愛した。
まだ経験のない主任には、俺がゆっくり教えてあげたい・・・
局部への愛撫も、俺への奉仕などもさせない。ただただ普通に優しく抱いてやる。
彼女は必死で俺に抱きついた。まるで子供の様だった。


俺は堅物の彼女を楽しむ様になった。
車内や仕事先の人気のない場所で、俺は悪戯を繰り返した。
必死に真面目に仕事をしようとする彼女。そんな彼女を崩したい。
連れ込んだ場所で後ろから彼女のパンティの中に手を入れ、その場で遊んだ。
彼女は必死に声を抑える。その表情がまた可愛い。
下半身剥き出しにされた彼女はもっと興奮してしまい、床に倒れ込む程だ。
車の中では口でしてもらう。
最初は毎回、「だめ! 今仕事中よ」と同じ顔で怒るが、
俺がブラウスの胸元に手を入れ、舌を押し込む様な激しいキスをすれば、
彼女は簡単に言いなりになる。可愛い女。
「ほら、触ってごらん!」
俺がそう言って彼女の手を俺のアソコに誘導すれば、もう自分から掴む様になった。

教育には時間をかけた方がいい。それの方が身につく。
彼女は恥ずかしい格好をさせられるのが嫌いだ。そして大好きだ。
思いきり足を開かれ陰部を晒されたり、尻を突き出させアナルを広げたり・・・
“嫌・嫌”と声を発しながら、下からはサラサラの泉を噴出させる。
指を中に入れる必要もない。
そんな状態の時は少し乳首に触れただけで、ベッドの上で暴れる程の動きをする。
俺は彼女を罵倒してあげる。
「変態! 主任メチャクチャすけべだね。 欲しくてしょうがないの?!」
首を押え、口の中を指でかき回してあげると、またまた腿を伝わってシーツが濡れる。
遅咲きのサクラは大きく満開になる。

俺がやる全てを受け入れる。
彼女は俺に遊ばれる事・調教される事で満たされるカラダになった。
でも、仕事は必死でやっている。俺の攻めに耐えながら・・・
俺らの世代はみんなやりたがる“バイブ遊び”もやった。
彼女は仕事中にする事だけは必死で嫌がる。だから俺も許す。
その分は休日に応えてもらう。
休日に1日中バイブ漬けにしたら、彼女は異常興奮してしまい、
乳首に触れただけでのた打ち回り、自分から俺にすがり、
結果的に疲れ切って眠ってしまうまでイキ続けてしまった。
俺がやり過ぎてしまったせいか、彼女の脳内は慢性的に求める様になった。
最近職場などでトイレの回数が増えた彼女を問い詰めたら、
トイレでオナニーしていると白状した。道具まで使う事もあるらしい。

俺は少し反省していた。
あんなに清楚で堅物だった彼女を、“性に溺れた女”に変えてしまったのだから・・・
今では欲しくなると自分から俺のズボンを開き、それを取り出す様になった。
俺がテレビを観ていても、それを咥えて離さない。
女は不思議だ。
髪型も服装も、メイクもそれほど変わっていないのに、
明らかに昔の彼女と変わっている。周りの誰もが気が付く。
“匂い立つ”という言葉があるが、
女性ホルモンのバランスなのだろうか、地味なメガネが似合わない程に匂う女になった。
別人になった彼女も好きだ。
自分で教えておきながら、今では恐ろしいほど上手くなった。
おそらく全てのジャンルで彼女のテクニックはナンバー1だ。
だから彼女の求めに応対してしまうが、最近はこちらが苦しくなってきた。


こちらが彼女を塗り替え、新しい魅力を引き出そうとしたが、いつしか、
俺は仕事でのクレーム処理以上の能力で彼女に応対させられている・・・
清楚な女性も簡単に手を出してはいけない。
しかし、彼女は本当に綺麗になった。自分の中でも最高に良い女に。
まだまだ彼女の近くにいたい。





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