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「騙された女刑事・詩織」




小康状態に入っていた・・・
犯人が立てこもってから3時間が過ぎ、店内の声は聞こえなくなり、
外側も特殊班等の配置は既に完了している。
交渉を任された責任者と犯人の電話での交渉のみ、静かに続いていた。
既にいくつかの情報がまとめられている。

犯人はナイフの様な物で武装した二人組。
閉店間際に店内に残っていた客が十数名。行員及び関係者が12名。
犯人を取り押さえようとした警備員が1名負傷している。
駅に近い都市銀行だが、規模の小さい店舗であった事もあり、
閉店間際にしては人質の人数は多くなかった。
しかし大きな問題があった。
当初より交渉と平行して強行突入の準備もされているが、大きな問題が見つかったのだ。
客の中にたまたま支店長室に面会に来ていた地元選出の国会議員と秘書が含まれている。
その国会議員は役職こそしていないが、メディアへの露出の多い有名人だった。
先程その事が発覚したが、既に県警本部の本部長から“慎重に運ぶよう”通達があった。

もう2回の交渉を終えているが、犯人から要求らしい要求を引き出す事が出来ず、
最前線で指揮をとる交渉部隊も頭を抱えていた・・・
武器がナイフのみで犯人が二人。突入は簡単にも思えるが人質の人数が多い。
そしてどうしても国会議員の扱いも頭の中にのし掛かる。
怪我をした警備員が軽傷であろう事や、人質・関係者の中に重病人はいない様。
その事だけが救いだった。
犯人は早々にシャッターを下させ、そしてバリケードを作らせた。
店内の様子を知る為、特殊班の作業によって小型カメラの設置を進めていた。
外から把握できるのは、店内のフロアーには窓側に背中を向けた形で客が座らされ、
行員はカウンター内に集められて座らされている様だが、目視での確認が出来ない。
特殊班が現在、換気用ダクト及び空調ダクトからのリモートカメラの挿入を試みていた。


突然、そして初めて連絡用に設けられた交渉班専用電話が鳴った。
「もしもし・・」(交渉班)
「こちら立てこもり犯(笑)  お願い事があるんだけどさぁ・・・」(犯人)
「長期戦になるんでしょ?!(笑)  みんなもお腹空くと思うから、
食事や飲み物用意して欲しいんだよねぇ。こっちも人権第一だからさぁ(笑)」(犯人)
「何を用意すれば良いんだ?」(交渉班)
「ステーキ!(笑) って言うのは冗談だけど、まぁ適当でいいや。任せるよ。
でも、分かってると思うけど、余計な事はしないでね。ドラマなんかでよくあるやつね。
睡眠薬入れたりさぁ、そのタイミングで強行突入したりさぁ・・・
こっちはそれに準備して議員さんの心臓にナイフ用意しとくよ!
捕まっても、それだけでは終わらせない。あんたたちの勝ちにはさせないよ」(犯人)
「わかった!」(交渉班)
「あっ! それから・・・ もちろん食事を運んで来るのは女一人で頼むね!」(犯人)

犯人からの電話は切れた。
担当警官たちが走り、近くのコンビニで大量の食材(弁当・おにぎり・パン)、
そして飲料やウエットテッシュやタオルなどが買い占められ、それが交渉班に集まった。
もちろん問題は“女性”だ。
地元警察署の婦人警官・医療知識のある職員等、色々検討された・・・
しかし犯人の武器がナイフのみとの情報や、現場慣れを考慮した結果、
本庁の刑事部1課に勤務する29才の巡査部長・詩織に白羽の矢がたった。
上司から打診された詩織は、もちろんそれを断らない。

29才で本庁の1課に配属された優秀な女性警察官だ。
キャリアではないが、所轄時代から多くの所長賞を勝ち取り本庁から声が掛かった人物。
まだまだ現場では先輩刑事たちの補佐役に過ぎないが、それでも能力は評価されている。
痩せ型だが体力や気力には自信があり、中学・高校・警察学校と武道でも優秀だった。
所轄時代は数々の現場で男性の犯罪者を取り押さえている。
その事も知られた上で、今回の役割に適任と評価された。
仮に食事を届ける際に強行突入が行われたとしても、詩織なら犯人の一人を押さえられる。
この事は決定的だ。
出先で連絡を受けた詩織は本庁に戻り、本部長室に呼ばれ正式に課長から要請を受けた。
スーツ姿だった詩織は緊急時用に用意している私服に着替え、
先輩刑事二人と共に現場に覆面車で急行した。


「用意はいいね?!」(交渉班・責任者)
「はい」(詩織)
詩織には武器は持たされない。耳元にはワイヤレスイヤホン。
そして胸元の下着に小型ワイヤレスマイクを自分でつけた。
詩織は大きく深呼吸し、コンビニで買い集められた沢山の食材・飲み物を乗せた台車を、
入口に向けてゆっくり押しながら近づいた。
店内は静かなままだ・・・
詩織は大きな声で、
「お弁当と飲み物をお持ちしましたぁ~!!」と繰り返しながら近づいた。
少しして、少しだけ入口の扉が開いた。年輩の女性が手招きする。
台車どころか弁当や飲み物を入れた段ボール箱も入らないスペースだった。
詩織がさらに近づくと、「中に商品だけ入れろ!!」と奥から男の声がした。

詩織はしゃがんで商品を入れ始めたが店内側の女性が逃げようとした。
それに気付いた犯人の一人らしき男が女性を奥に引き込んだ。
詩織はそれに引き込まれる形で店内側に入ってしまった。
それでも坦々と外側の商品を内側に入れていた。
全ての商品を中に入れ終わった時にはいつの間にか入口の床に商品が山になっており、
それをカウンターの内側から見ていた犯人らしき男が、
「お前、食い物を床に直置きしたままにする気か?! 行儀悪いなぁ~」と笑った。
詩織は床に置かれた商品を何往復もしてカウンターの上に置いていった。
何往復もする間に詩織は、入口にいる男とカウンター内にいる男が犯人であると確信した。
確かに二人の男の手にはナイフが握られている。
フロアー側のカウンターの壁には警備員の制服を着た人物が足を押さえていた。
若干血が流れているが、重傷ではないようだ。
そして頭の中に店内のイメージや人員配置をたたき込んでいた・・・
するとカウンター内にいる犯人が突然、「お前、警察官か?!」と聞いて来た。

詩織は不意を突かれ、「いえ違います。警察官じゃありません」と答えてしまった。
カウンター内の犯人が少し時間を置いて、
「へぇ~、勇気あるなぁ。食事を届ける為にこんなに危険なところに来るなんて・・・」
そう言われた。
詩織はまずいと思い、「終わったんで、もう帰っていいですね」と言いながら、
入口に戻ろうとした。その時、突然後ろから大声が聞こえた。
振り向いた詩織の視界に飛び込んだのは、カウンターの中にいた犯人と揉み合う男性の姿。
「ふざけんなー!」「やめろー!!」
二人の男が揉み合っている・・・
詩織は振り返り、入口付近にいた男に掴み掛かった。
ナイフを避けながら格闘し、相手の腕をとって抑え込み床に倒した。
しかし、振り向いた詩織は愕然とする。
見た事のある年配の男性がカウンター内にいた犯人の男にナイフをあてられていた。
そしてその横にも年輩の女性がさっき男に掴み掛かったはずの男にナイフを・・・

詩織には状況が把握できない。
「離れろ! そいつから離れるんだっ!!」
カウンター内にいた犯人の男、そしてその隣で笑う男。
詩織にも少しずつ、自分が最悪の状況を作ってしまった事が見えて来た。
すると突然、後ろから思い切り突き飛ばされ、詩織は床に倒された。
その拍子に詩織の耳に装着されていたイヤホンが床に飛んだ。
詩織を突き飛ばした男が駆け寄り、そのイヤホンを耳にあてた。
「ははぁ~、そう言う事か。心配されてるぞ・・・」
「ん??  待てよ・・・   こっちの状況が伝わっている・・・」
その男の声で男たちは一気に緊張の表情に変わった。
カウンターに置いた弁当類を調べ出したり、男の一人がカウンターの外に出て来て、
入口をしっかり封鎖し、入口付近・床やイスなどを調べた。

やがて男たちの視線は静かに詩織に集まった・・・
「お前だな。婦警さん、お前しかいないんだよ」
「どこだ?! 出せ!! 盗聴器あんだろ! 出せよっ!!」
男たちは詩織を囲んだ。
詩織は何も言わず、言えず、ただ首を振っていた。

「脱げ! 全部脱げよ!!」、そう男は言った。
詩織は固まってしまった。ただ首を横に振っていた。
すると、
「お前警察官だよな?! お前が脱がなければ、誰か一人犠牲者が出るぞ!」
「助けるどころか、お前のせいで大変な目にあうなんて可哀想に・・・」
男は詩織の耳元で、しかし店内全体の人質たちに聞こえる様に言った。
詩織は・・・
ジャンバーを脱ぎ、ゆっくりとシャツのボタンを外し始めた。
何も声は発せないが、その表情は悔しさに溢れていた。
全てのボタンを開け、シャツを開いた。
詩織の白いブラジャーには黒く小さな物が取り付けられていた。
悔しさで顔を下げる詩織に男は近寄り、それを外した。
顔を下したままの詩織の顔を持ち上げ、詩織の顔を思い切り殴った。

男はそのマイクに向かって、
「こんな事してくれたんだから、これは大きな貸しだぞ! 分かったな!!」
そうマイクに向かって大きな声をぶつけて、男はマイクを床に投げ捨て踏みつけた。
ソファーに座り、
「続けろよっ! 脱げよ。続けるんだよ。まだ持ってっかもしんねぇーだろ?!」
「一度裏切るヤツは何度でも裏切るんだよ。信用なんかできねぇ」
「続けるんだっ! 早く脱げよぉ!!」
男は詩織に怒鳴る。
詩織はシャツを完全に開き、腕も抜いてそれを床に落とした。
そして顔を歪め、顔を赤らめながらジーンズのボタンを外しファスナーを開いた。
床に落とされるジーンズから白いレース地のパンティが現れ、
足元まで露わになった詩織の下半身はモデルの様に綺麗だった。
詩織はジーンズも脱ぎ捨てた。

自分の両腕で隠した上半身はブラジャーのみ、そして下半身はパンティのみ、
そして白いソックスにデニム地のスニーカーを履いた状態で男たちに囲まれた。
「脱げよ。止めるなよ! 全部脱ぐんだよ」
男たちの真ん中で小さくなった詩織に容赦はない。
詩織は顔を押さえて床に蹲り、「許して。許して下さいっ!」と叫んだ。
一人の男は近くにいた年輩の女性に近づき、ナイフをあてた。
女性の「キャー!!」と言う声で涙を流した顔のまま詩織はそちらを見た。
「お前が脱がないなら、やはり犠牲者が出るな・・・」
男は静かに言う。
詩織は声を出して泣き、床に伏せた。
しかしそれを許さない様な冷酷な声が詩織を襲う・・・

「脱ぎなさい! 脱いであげなさい!!  それでなければケガ人が出る」
それを言ったのは国会議員のその男だった。
「おおぉ~~先生っ、さすが庶民の暮らしを守る国会議員の先生だっ!」
男たちは拍手までして笑った。
「そうだよ婦警さん、婦警さんは国会議員の先生の指示に従わなけりゃぁ。
議員の先生の指示は絶対なんだから。警察官は市民の安全を守るのが当たり前。
自分に出来る事は全てやる。そうしなければ許されないんだよ・・・(笑)」
男たちはみな非情だった。
詩織はしゃがんだまま背中に手を回し、ブラのホックを外そうとした・・・
しかし、
「ここで外しちゃダメだよ。市民の皆さんに見える様、カウンターの上ね!」
そう声を掛けられ男に腕を掴まれてカウンターに連れて行かれた。
そしてそこで動けない詩織を強引にカウンターの上に上げた。

下着だけの詩織はまた胸元を押さえ、体を少し前に屈めていた。
再度年輩の女性の叫び声が響く・・・
「キャっ!」
「早く脱いでぇ!!」
もう、その叫びは詩織には決定的な言葉だった。同性にまで見放された。
詩織はブラジャーを外した。
痩せているが、カップは間違いなくD以上ある大きな胸が露わになった。
「おおぉ~・・・  大きいじゃん。婦警さん。マジでかいねぇ!」
男たちは食い入る様に見ている。
それでも詩織は既に諦め、パンティもゆっくりと下し脱ぎ捨てた。
カウンターの上でスニーカーだけの全裸状態の詩織。両手で胸を隠すだけ。
男の一人がカウンターの上に落とされた詩織のパンティを拾った。
「あったけぇ・・・  シミまでついてて最高じゃない(笑) しかも婦警さんのだよ」
男たちの笑い声が店内に響く。
詩織はしゃがみ込んだ。


「キャ!」
詩織は声を上げた。
後ろからいきなり陰部を触られたのだ。
「やめて! 触らないでぇ!!」
詩織は一生懸命男の手を掃う。
しかし今度は後ろからも触られ掴まれ、バランスを崩した詩織はそのまま倒された。
二人掛かりで両腕を押さえられ、そして一人に下半身を押さえられ・・・
カウンターの上で体を揺らす詩織の胸は激しく揺れる。
引き締まった腹部ゆえに、より大きな胸は強調され、
詩織を押さえている男たちも、それをどうしても片方の腕で触りたくなる見事な物だった。
その詩織の胸元は人質となっている床に座らされた男たちの視線をも釘づけにした。
カウンターの上で女性警察官の大きな胸がユサユサと激しく揺れている・・・

それを先頭で食い入る様に見ていたのは議員の男だった。
詩織の両腕を押さえている男は夢中で詩織にキスしていたが、
カウンターの外側から足を押さえていた男は議員の視線に気が付いていた。
「先生、見たいんだろう?!(笑)  このカラダじゃたまんねぇもんなぁ~!」
詩織の太腿や下腹の部分を見せつける様に触りながら議員に向かって言う。
議員の男は周囲の視線を気にしながら、
「バカな事を言うな! 私はそんなもんに興味などない!」、そう横を向いた。
男は笑いながら、
「じゃあさぁ、こっちをみんなに見せてやろうぜ!」、そう言って、
詩織を90度回転させ、カウンターに対して垂直に寝かせた。
そして・・・
二人掛かりで一気に詩織の脚を大きく開脚させた。
「あぁーー! やめてぇ!!!」
詩織の声が響く。


顔を背ける女性たちとは違い、自分が人質という立場を忘れた男たちの視線は、
やや視線の上にある詩織の奥深くを見ていた。
局部まで露わにされた29才の女刑事・・・
仰向けのままカウンターを大きくはみ出し、床に向かって頭を下げる詩織の口元に、
いきなり、さっきまでキスをしていた男がペニスを押し込んだ。
「うぐぐぅ・・・」
男は苦しそうな詩織を無視し、激しく詩織の口の中をかき回す。
そして激しく悲鳴を漏らす詩織も無視し、より奥に突き刺す。
詩織は苦しさで大粒の涙を落としていた。
その男は詩織の胸を激しく揉み、下半身を広げた男たちは詩織の陰部を触る。
逆さまに広がる詩織の視界にも、数人の男たちの視線はあった。

ついには下からも入れられた。
苦しい悲鳴、激しく揉まれる胸、男に突きあげられる女性警察官・・・
もう、ここにいる男たち(人質)は自分の生命の危機など頭にない。
目の前で繰り広げられているこの光景を興味深々、男たちは食い入る様に見ている。
そんな情景が視界に入ってしまう詩織には、本当に地獄だった。
詩織は先に口の中に出された。
出した男が詩織から離れても、突いている男はそのまま続けた。
そして果てる。
二人が離れたと思ったのも束の間、カウンターを下され、
詩織は後ろから突かれた。
外野に見せつけるように起き上げられ、胸を激しく揉まれる。
詩織は泣き顔のまま、詩織を食い入る様に見ている男たちを睨んでいた・・・


突然入口付近から大きな物音がした。続いて少し遅れて店舗奥から。
武装した警官たちが雪崩れ込んで来たのだ。
全裸の詩織はカウンター横に弾き飛ばされ、床に倒れ込んだ。
犯人の男たちは重装備の警官たちの前に、殆ど応戦できず拘束された。
人質たちは湧き出る様にカウンターから外へ飛び出した。
店内が警察官で溢れる中、詩織は洋服を掛けられ奥の部屋に連れて行かれた。
現場の責任者からは冷たい言葉だった・・・

「今回の事はマスコミにバレるなよ。お前がされた事を含め、大きな失敗だ」
「人質になった人たちにも口外しない様に念を押すから・・・」
つまり、レイプされた事は詩織のミスが原因であり、
それも含めて“自分の中で処理しろ”と言う意味合いだった。
その責任者が去った後も、詩織は服さえ着られずに大泣きしていた。
詩織の横を検証作業に入った警官たちが通り過ぎて行く。
数分して、やっと自分の直属の先輩、さらに遅れて上司がやって来た。
詩織を慰めはするが、既に上の方から助言をされた様で、
遠からず、再程の現場責任者と同じ内容を詩織に言った。


詩織はしばらく休職した。そして所轄の生活安全課に配転になった。
誰もが分かる、完全なる左遷だった。
自信を失い、それまでの詩織とは別人となって制服を着ていた。
その頃には誰が漏らしたのか、それともネットでの憶測が発信源か、
“中に入った女性警官がレイプされた”との書き込みがネットには溢れた。
銀行強盗の立てこもり事件が久々であった事、そして、
AVや小説になりそうなそのネタは男たちを中心に重宝された。


“女刑事・詩織”はもういない。
でも、きっといつの日か詩織は自分を取り戻すだろう。





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