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「JOY  ~ 快楽に狂い鳴く美人外科医 ~」





「先生、御家族へは・・・」(柳本看護師)
「あぁ・・・  はぁ~  師長にお願いしといてもらえない?!
  93でしょ? 御家族も理解してるよ。午前中開腹に変わったから疲れてるんの。
     いつも悪いけど、頼りにしてる、ごめん、お願い!」(森下医師)
「はい。わかりました、師長に伝えておきます。お疲れ様でした!」(柳本看護師)
沙織はそう言って、足早に手術室を出て行った。
93才と高齢、入退院を繰り返す中、大腸がん末期で大量出血、
治療継続中の為にここに救急車で運ばれたが、出血性のショックで手術中に亡くなった。
高齢で末期ガン、外科医はもう助からない治療(緩和ケア)には消極的だ。
一人に一つの命と言いながら、大きく感情が動く様な若い命の重さと比べている。
“死ぬのが何日違うのか、誤差の範囲だ”
命の重さは年齢・病状と共に重みを無くして行くものなのだ。
誰も言葉にはしない。それはそれほど当たり前の事だから。
でも、まんざら間違ってもいないようで、手術室前にいた家族たちに涙もない。
もう既に、病院付の葬儀屋と交渉を始めている。そんなものだ。
そうでなければ現場はやっていけない、むしろ当然の事だろう。

森下沙織医師41才。出身の大学病院からこの系列病院に席を移して11年になる。
年明けまでは手術助手の扱いだったが、春からは完全に独り立ちした。
とは言っても所属する消化器外科の医局内ではまだまだ肩身は狭く、
部長や副部長をはじめ、仕事量に関係なく先輩面した男性医師たちが幅を利かせ、
沙織の下にいるはずの後輩や研修医も、圧倒的に上位陣の仕事優先になっている。
それでいて、ここ数ヶ月の執刀数はダントツだ。それも他の医師の1.5倍レベル。
補足をすれば、確かにその内容は比較的処置の軽いものが多く、
大半が腹腔鏡手術及び、そこから開腹手術に変更になる程度のものだ。
つまり、溢れるような数を受け持っているが、難易度の高い手術・先端医療他、
臨床医としておいしい部分は上の連中がみんな持って行ってると言う事になる。
当然、多額の特診療が発生するようなもの、論文に繋がりそうなもの、
それが沙織にやって来ることは皆無だ。
若い外科医にとっては執刀数が多い事はスキルアップのチャンスそのもので喜ぶべきだが、
沙織はあまりに単調な同じ手術の繰り返し、自分とほぼ変わらない男性医師の扱い、
そして毎日毎日午前午後、緊急オペが入れば一日に4回以上手術室に入る事も。
いくら勝気で体力・気力に自信がある彼女でも、40代になれば疲れは抜けない。
そしてむしろ、仕事のハードさよりも、同僚医師たちへのストレスが大きかった。

「ちょっと、MRIの画像来てないじゃん!! 検査室に連絡してよぉ!」
「なんで?! 23日には吉田さんで手術室おさえてたじゃん、何で変わってんの?!!」
「これ、部長勝手に入れ替えた? ねぇ~ いい加減にしてよもう~~  チッ!」
もちろん偉い人間がいる所で言う事はないが、外来の看護師は特に日常的に聞いている。
少しでもミスがあろうもんなら、診察室の扉の外にも声が届く事もしばしば。
もう病院内では有名だ。森下先生って美人で仕事が出来るけど、短気だ、怖い・・・
本人も隠してなどいない。外来の患者に対しても笑顔どころか、
お年寄り、まだ若い人に対してでさえ大きな声できつい口調で問診をし、病状説明をする。
「だ・か・らぁ! い~い、聞いた事だけ答えてくれます?  ここ、相談室じゃない!」
「右・右、こっち! 右はこっちでしょ!!  わかんないかなぁ~~」
「痛み止め出したでしょ?! それ効かないならしょうがないよ。我慢もしてぇ!!」
こんな感じが日常だ。
当然沙織は孤立しているし、いつだってイライラが顔に出ている。
まわりは皆、腫れ物に触れぬようにとピリピリしている。
そんな沙織がただ一人、冷静な口調で会話するのは柳本佐枝子だ。手術担当の看護主任。
佐枝子は3年に渡って手術室担当を任されていて、その信頼が極めて高い。
執刀する医師の信頼は勿論、麻酔医や連携する看護師、
そして医療機器や薬品メーカーの担当者まで、皆、彼女の言葉を羅針盤にしている。
医師の御機嫌から後輩看護師の指導、研修医にまで大きな影響を与えている。
唯一の猛獣使い(沙織の)であり、各々の営業担当者にしても、
決定権のある副部長へのお伺いの前に、必ず佐枝子の言葉を拾いに行く。
誤解の無いように言っておくが、佐枝子は余計な事を言わないし威張る事もない。
感情的になる事もなければ、誰かに肩入れする事もない人間。
手術室こそがホームグラウンドであり、沙織が唯一の同僚と思える佐枝子もそこの住人。
沙織と佐枝子の二人には見えない絆がそこにあるようだ。そして、
それはさらに深くなって行くのだが・・・


沙織はストレスの先をアルコールにぶつけていた。
毎日毎日、直接部屋に帰ることは無く、行きつけのバーやスナックをはしごする。
そしてその飲酒量は日々増えていて、“平常心を無くす為の酒”になっている。
一人暮らしの自宅マンションにタクシーで乗り付け、壁を伝わって自分の部屋に。
そして部屋のキーとスポーティなリュックを小さいテーブルに放り投げれば、
そのままうつ伏せにベッドに倒れ込む毎日だ。
そんな日々をずっと続けている毎日、最近は髪はパサつき肌荒れもひどく、
それはまわりの看護師たちも皆気付いている。
男の様な性格と言うか、女性らしさがないと言うのか・・・
通勤はいつもジーンズとTシャツ・ポロシャツ・トレーナー。そして薄汚れたリュック。
足元はデッキシューズだし、基本的には飲み代にしか給料は使っていない。
大きい買い物は二つ。今のマンションと2ドアクーペの欧州車。
結婚? 彼氏??
男に興味がない。それがあるならとっくに職場に溢れる男性職員・患者の伝手、
機会・チャンス、そんなものはいくらでもある。
第一、 ファンデと眉を書く(雑に)だけの沙織だが、基本的には誰もが一応に認める、
“森下先生って美人だよね” “森下も美人なんだけどねぇ” “美人なんだけどさぁ”
そんな声が途切れることのない、もったいない美人なのだ。
スラットしているせいか背が高く見えるが、身長は167センチ。
髪型は短めの髪、雑にパーマが掛かっている。ヘアカラー10番茶系。
顔はパーツ全体が整っているタイプで、少し彫の深い濃いめの顔立ちだ。
綺麗な歯並びをしているし、綺麗に化粧をしたならさぞかし映える顔だちなのに・・・
性格美人ならぬ、性格ブスになってしまっているし・・・
本意は不明だが周りには結婚に興味がないと言っている。
マンションもクルマもある。食べる事に困る事もないだろうから、一人で生きていくのか。
でも、肝臓がん・胃がん・食道がんには注意した方がいい。沙織先生!


ある日の事、手術を終えるとすぐに手術室から消えて行く沙織が、1時間もして、
片付けが終わり大半の電気の消えた手術室に戻ってきた。
部長に提出する特殊な手術用医療器具の発注書を作成する為、品番を調べに来たのだ。
静かで誰もいない・・・ と思っていたが、そこに床に腰を落とす佐枝子の後姿があった。
“そんな場所で何をしているのだろう”と、本来なら先に声を掛けるところを、
この時に限って無言で後ろから近づいた。そして覗き込んだ。
小さい同じ小瓶が3個床に並んでいて、さらに一つ、佐枝子はそれを片手に持ち、
反対の腕に持った注射器で中の液体を吸い上げている・・・
遠目にラベルの模様を見ただけで、いつも使っている沙織にはそれが何かわかる。
麻酔や鎮静効果のある薬品で、取り出し・扱いには所属長の許可が必要なものだ。
数か所で保管を許可されているが、すべて厳重に管理されている薬品。
基本的に在庫管理まで徹底されていて、簡単に触る事はできないのだが・・・
手術や診療で扱われる薬品と言うのは基本的に、その適量よりも少し余計に入っている。
表示量より多いという意味でなく、実際に使われる量よりも、規格が大きいという意味。
例えば25ml入りでロット数置かれるとして、一回当たりの使用量が20ml、
そんな事はよくある事だ。
子供でも大人でも一人に一瓶使いながら、実際は分量が調整されると言うこと。
その余りは当然廃棄されるわけで、現在はかなりその管理が厳しくなっている。
なってはいる・・・
しかし、診療や手術で使用した“使いかけ”の処理を行うのは現場の看護師が多く、
その人間の責任感をもって、性善説の下に任せているところがある。
医師が投与する量を不正しているわけでなく、その残量は微々たるものだ。
しかし、大きな病院で一日に複数回の使用が行われれば、
その残量の合計は、新品の製品の入量を簡単に超えてしまう事は珍しくない。
まさに佐枝子、彼女のような人間が信頼を元に任されているのだが・・・

「柳本さん・・・」
沙織が言葉を具体的に言わなくても、もうその姿を見れば一目瞭然だった。
「森下先生っ!!」
振り向いて見上げるが、何も言えるはずがない。担当医師にどんな言い訳も無駄だ。
その日は沙織にとっても分岐点になった日。


二人の間には数日間、重苦しい時間が流れた。
相変わらず忙しい毎日、元々無駄な事など口にしない二人だし、仕事の手際の良い二人。
周りも特別、違和感は感じないだろう。
もし違和感を感じるとしたら、それは沙織が大人しいとか静かだと言うことだろう。
さすがの沙織も、佐枝子と言うことでショックを隠せなかった。
普段は口を抑えるタイプではない沙織も、今回は一言も触れられずにいた。
少し理由もある。
佐枝子ぐらいの有能な看護師は、必ず外科医に気に入られるものだ。
それは信頼関係と言うレベルを超えて、戦場に立つ同士であり、
ある意味家族以上の信頼関係を生み、それが少し角度を変えた時、深い愛になる。
古くから在籍する病院職員には共通の認識で、
佐枝子の二人いる子供のどちらか、もしくは二人とも、
消化器外科部長の子供と言われている。誰も正確な事は知らないのだが。
そして、つい最近まで脳神経外科の副部長である病院のスター医師と交際していたが、
それが破局したと言われている。
二人とも現在の病院の系列出身者でなく、その違う大学病院で一緒に勤務した経験がある。
佐枝子と相思相愛と言われながらの破談、少しも表情に出さない佐枝子だが、
その内側は“危篤”に近いであろう、大きく傷つき、辛い日々であったはず。
今、二人の子供を抱え、佐枝子は傷心にすら足を止める事が出来ず、
それでもシングルマザーとして頑張っていたのだが・・・

沙織はそんなバックグラウンドを本人に聞かずとも受け止めていたし、
仕事とプライベートを絡めない性格、ただただ信頼できる仕事仲間として隣にいたのだが。
そこまで佐枝子の状況が悪い事は沙織にも大変なショックで、何も言えない。
長い沈黙、そして週末金曜日の午後に入っていた2件の手術が終わり、
佐枝子は沙織に声を掛けて来た。“時間、いただけませんか・・・”


数日、数週間、まだ一ヶ月も経たないと言うのに、二人は急激に近くなった。
今までと変わらないようでいて、“お疲れ様でした!”の後に何か付いたり、
お互いにすれ違うようだった手術後の動きも、お互いの顔を見て話している・・・
二人は・・・
体の関係を持った。もう少し細かく説明すれば、沙織は今、佐枝子に夢中なのだ。
仕事が終わって子供が待つ佐枝子の家に行ったり、佐枝子は沙織の部屋を掃除したり。
佐枝子の家に行けば、その日は佐枝子の家に泊まる。佐枝子のベッドに。
男に興味がない=性的な興味もないと思っていた沙織自身。
20代の頃には抱かれても、セックスは面倒な行為・無駄な行為としか思えなかった。
外科医は特に性欲が強いと言われるが、それは女医も例外ではない。
ところが沙織には全く興味がなく、自慰行為もした事がなかった。
自分は、自分のカラダは女ではないと思っていたぐらいだった沙織。なのに・・・

金曜日の夜、そう、佐枝子に呼ばれた夜。
その時に佐枝子は何もかも正直に話して泣き崩れた。沙織に黙認を求めるどころか、
“私は本当に悪い事をしてしまった” “病院に報告してもらっていい”
そう言って、子供たちは実家に預ける覚悟までも沙織に話したのだ。
沙織は何も言えないまま、また数日過ごしてしまったが、そんなある日、
突然手術室で佐枝子にキスされてしまった。予想だにしない驚き、そして未経験の空間、
沙織は放心状態になり、その場はキスだけで終わったと言うのに、
その全てを包み込むような、それでいて何も余計な事をしない熱いキスに、
その余韻は何日も何日も続き、気が付けば佐枝子を想い自慰行為を・・・
佐枝子は深い恋愛を重ねた女性だ。年上にして経験少なく子供の様に正直な反応の沙織に、
一瞬で気付く事になる。こんなに素直な女性はいない。そして、美しいのに・・・ と。
沙織に特別なものを感じていた。
でも、こちらはむしろ見抜いていて、
年上で立場も上、気性の激しい性格ながら、まったく性を、女という自分を知らない、
その特別な魅力に薄くながら、それを感じ取っていたのだ。
佐枝子はけっしてレズビアンではない。女性の唇に自分の唇を重ねるのは初めてだ。
むしろ、それは沙織という特別な素材が佐枝子をそうさせたと言った方がいい。
沙織は佐枝子にキスされるだけで動けなくなる。そして、佐枝子もまた、
沙織にキスするほど、彼女が愛おしくて仕方なくなる。
佐枝子のベッドでは、沙織はまるで“マグロ”だ。
年下女性、それも立場が大きく下の看護師に女性医師が愛撫される。
40代の女性が大木の様に何も出来ず、ただただ激しく仰け反るだけ。
それも、壁一枚、隣の部屋で眠っているであろう子供たちに聞こえぬ様、
必死で手首を噛んで声を押し込もうと必死だ。

沙織が可哀想なぐらい、佐枝子は上手いのだ。SEXになれた男性医師たちとの経験、
そんな男性医師たちを喜ばせるテクニックもいつしか当たり前に習得して・・・
それを経験乏しい沙織に流用するわけだから、沙織が狂いそうになるのもわかる。
小さい乳房も丁寧に扱われ、ゆっくりと時間を掛けてくれる。
もうとっくに溢れ出している陰部に佐枝子の指が入り込む頃、
沙織の脚を拡げようと触れ合う佐枝子の肌の感触だけで沙織は声をあげる、
「あっ!」
恥ずかしがって胸元や陰部を隠そうとする沙織の両手を頭の上に優しく持ち上げ、
佐枝子はクロスさせた手首を片方の腕で押さえ込み、静かに沙織を見つめる。
沙織は薄目を開け、“どうしたの? 続きは?” そんな顔を浮かべる。

そんなSEXは回数を重ね、それはどんどんディープになる。
どんどんSに向かう佐枝子、そしてそれは、沙織がよりM化して行く事で・・・
「ねぇ、私のをして! ちゃんと。深くまでして。もっと奥まで!」
そんな佐枝子の言葉に従って、沙織は必死で育てられて行く。
でも、全然嫌ではない。それどころか、佐枝子に指示される事、それに従う事、
それが究極の喜びになっていた。
お風呂に入るのも一緒。沙織が佐枝子のカラダを洗いたがるが、佐枝子は譲らない。
佐枝子は悪戯でもする様に、沙織のカラダを弄んで楽しんでいる。
「ママたち仲いいね!」
子供たちが不思議がるのも当然だ。
だって、子供たちがいないところでは、お互いが口の中で噛み砕いた食べ物を、
そのまま交換して食べる程になっているのだから。きっと体から匂いが出るのだろう。
レズビアンの匂い、それも重症のレズビアンだ。

子供たちの目がある佐枝子の家にいる時は、それでもまだ大人しいもの。
佐枝子が沙織の家で料理を作って沙織の帰りを待つような時がある。
そんな時は遠慮なく愛し合える(子供がいないから)とテンションが上がっていて、
帰って来た沙織をレイプするかの様な勢いで押し倒し強引なキスをし、
凄い勢いで服を脱がせ、服を脱ぎ、リビングの床で愛し合う。
汗臭い腋、汗臭い下着、臭う陰部、その全てを最高に嬉しがる狂った二人。
少女二人が裸のまま駆ける様にバスルームに入り込む。
女一人が住む部屋、そして男性を呼ぶつもりのない部屋。
なので、バスルームには二人で使う為のローションが置きっぱなしだ。
子供たちはいない、時間も惜しむ必要がない。
存分に愛し合う二人だけの楽天地がそこにある。
沙織を壁側に押し付け、お尻の肉を拡げてアナルを突き出させる。
下から上、少し離れて、また、下から上。
佐枝子の舌は大きな動きで沙織のお尻の割れ目を這う。
そしてそれを繰り返した後、佐枝子の動きは真ん中で止まり、頭を少し斜めにし、
一気に前へを顔を埋める。舌の先を鋭く尖らせて、沙織のアナルの深くを探す。
「アァァ・・・・・」
大きく深い呼吸と共に、壁に頬を押し付けて崩れそうになる沙織。
一瞬、佐枝子は上目遣いに少しニヤっとした表情をして、さらに奥を狙ってみせる。

ローション、アナル舐め、バスルームで散々楽しんだはずなのに、
裸のままお互いの体・髪を拭きながらワインを飲み、今度は寝室へと。
バスルームにローションを置く様になれば、もう寝室には遊具がある。
佐枝子のアドバイスで沙織が通販で買ったものだ。同じ用途ながら3種類。
大きさ・機能・形状・・・
複数あれば・・・ 二人が同時に使えるという事。
どちらともなく上、下、
そして必死でお互いに一番相手が反応する深さ・速度・角度を探す。
上になり四つん這いの沙織は、佐枝子の突きに耐えられず、顔をシーツの埋める。
でも、許してもらえない。必死で前へと逃げるが、それでも許してもらえない。
バスルームの時間を含めれば3時間、二人はお互いを求め合った。
そして疲れ切って、二人向かい合ってシーツの中で眠る。
40代と30代の女二人、だが、本当に、まるで仲のいい少女たちの様だ。
佐枝子には帰る時間がやって来る。
ベッドの中で目を覚まし、二人は天井を見上げて会話する。
「ねぇ、今度あれ注文しようか・・・」(佐枝子)
「あれって?」(沙織)
「えっ?! 言いにくいよぉ」(佐枝子)
「えっ? もしかして・・・」(沙織)
「何? 言ってよ!」(佐枝子)
「言えないよ。恥ずかしいよ」(沙織)
「言いなさい! ほら! 言うの!!」(佐枝子)
「 ・・・ 」(沙織)
「言・い・な・さ・い!」(佐枝子)
「(小さい声で) ペニスバンド・・・」(沙織)
佐枝子はクスッと笑ってシーツの中に包まった。


佐枝子は沙織に対して何でも試したい。そして沙織の反応を知りたい。
全てが欲しいのだ。沙織もまた、恥ずかしがりながらも、全て応えるし、嬉しい。
ペニスバンドをつけたSEXをする様になった。
意外にも、沙織に突かれる佐枝子の方が反応が良く、これに関しては立場逆転。
でも、佐枝子はどんどんディープになり、
「ねぇ、これ・・・  させてよ!」
とバッグから取り出したのはドラッグストアの包みで包装された・・・
二人が普通に職場で見ているものだが、それは患者用だし業務用。
それを持ちだすのはさすがに気が引けて、佐枝子が自分で立ち寄って買ったものだ。
グリセリン。つまり浣腸。
さすがに消化器外科の女医も、自分が他人にそれを入れられる事には躊躇する。
でも、わかっている先だ。佐枝子の頼みを聞かないはずがない。

佐枝子は慣れた手つきで浣腸を沙織の中に注入した。当然沙織はトイレに向かう。
でも、佐枝子はそこについて来る、そしてトイレの扉を閉めさせてくれない。
「えっ?! ちょっと、お願い、閉めて。ダメっ、だめだよぉ!」
苦しそうな表情のまま佐枝子に懇願する沙織だが、佐枝子は無言で首を横に振るだけ。
顔を歪め便器に蹲る沙織へと一歩近づいて腰を低くし、
苦しむ沙織の頬を引き寄せ、熱いキスをする。
「あっ、あぁぁ、 だめだめだめっ!」
必死で顔を避け佐枝子に再び懇願するも、佐枝子は再び強引なキスで沙織の口を塞ぐ。
激しく苦しんで我慢したものの、便意に勝てず、大きな音を立てて便器に放出した。
その時には顔中を汗と涙で汚していた沙織。
周辺に今放出したばかりの沙織の大便の臭気が漂う中、
佐枝子は沙織に優しくキスをし、顔中を舐めた。
さらに佐枝子の舌は沙織の鼻の穴の中まで入って行く・・・

浣腸まで行ってしまえば、もう最後の扉はセットだ。
既に指入れは行われていたものの、ついにペニスバンドがそこを突く事になる。
グリセリン、クリーム、コンドーム・・・
佐枝子がドラッグストアで買っているものだが、
誰もこれを女性相手に使っているなどとは思わないだろう。
それも医療関係者。それもそれも、看護師が消化器外科の女医のアナルに浣腸をし、
そこにペニスバンドで太いものを挿入しているなんて。
肛門は腸の一部でもあり、排出する為の器官で、そこから物が入る様に出来ていない。
消化器外科医なら、一番してはいけない事とわかっているはず。
沙織のM気が佐枝子を刺激してどんどん狂わす。
女同士だと言うのに愛し合い、あろう事かペニスバンドを使い、
そしてそれを入れる必要のないアナルにまで入れて・・・
後ろからアナルにペニスバンドで挿入され、沙織は大声で苦しむが、
佐枝子はそんな沙織の口の中に何本もの指を押し込んで掻き回している。
その時の薄笑った佐枝子の表情は究極のSを通り越して悪魔の様。
そしてまた、そんな攻めに耐え苦しむ沙織の表情もまた、
全身で苦しみながらも、それでも佐枝子の攻めを、これもまた全身で求めている。
異常だ。二人してどうかしている。
男に関わろうとしなかった偏った女と、男の中に生きて来た女。
その凹と凸がぴったりと合わさってしまった。
お互いの形状の精度が高過ぎて、接着面が真空になってしまった様だ。

最終章。二人のレズな関係は深くなる一方だが、基本的には職場で出していない。
しかし沙織の肌は綺麗になったし、何より匂い立つ様になった。女になった。
これまでまったく“女性”を求められなかった沙織だが、
最近は上司たちから誘いを受ける様になっていた。沙織の対応は変わっていないのに。
つまり、愛想のないままの女でも、“肉体関係のチャンスは伺いたい”という本音。
綺麗なだけでなく、今は抱きたい女として存在していると言う事だ。
「ねぇ、誘われたの?」
佐枝子は嫉妬するように沙織を問いただしたりする。
沙織は勿論、
「誘われただけ、行く分けないでしょ。気持ちわかってるくせに。言わせないで!」
そんな返しだ。
想いが強まれば強まるほど、障害や不安はさらに想いを強くする。
沙織が誰か男性に誘われた事を知った日の佐枝子は特に激しくなる。
より奥に、そして激しく沙織の中に突き刺し、でも、
責め過ぎて沙織を泣かせてしまった後には、決まって強く抱きしめ、全身を舐め回す。


薬剤を使う様になった。
佐枝子が持ち出して使っていた麻酔薬・鎮静剤の部類でなく、今度は一転、
交感神経を刺激する系の薬品の類・・・
また、覚醒効果の期待されるものまで使いだした。
医薬の関係者がクスリに溺れ始めると最悪の結果が待っている。
廃人になる・現場から消える・逮捕される・命を落とす・・・
彼女たちはまだそこまで行っていない。
何とか早く留まって、正常の女性として、医療関係者として正しく生きて欲しい。
でも・・・
二人の愛は留まるところを知らない。
一見別々に見えるリングも、実はデザインの凹凸でセットになるリング。
それぞれが左手の薬指につける様になった。
そもそも二人の関係性、ましてやレズなんてバレていないから、
それぞれが大切な恋人を作ったのだと、それぞれの周辺で勘繰られるだけ。

今日も夜になれば、お互いがお互いの性器の中に白い小さい粒を押し込む。
狂った様にお互いの穴という穴を舐め回し、二人してつけたペニスバンドで突き合う。
沙織も上手くなった。ちゃんと佐枝子が望む場所・望む事を分かっている。
自分が快楽の大波に包まれて身動き取れない状態でも、それでも必死に佐枝子を探す。
何とか佐枝子を喜ばそうと必死になって突き上げる。
そんな純粋で必死な表情の沙織の表情を見ながら、沙織への強弱を調整し、
佐枝子は沙織と一緒に果てるのが最高の幸せだ。


獣の様に愛し合い、快感に喜びの悲鳴をあげて狂い鳴く沙織と佐枝子。
二人の夜は終わらない。




最後までお読み頂きありがとうございます!
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(女性外科医 レズビアン アナルファック ペニスバンド)



テーマ : 読み切り短編官能小説(リアル系)
ジャンル : アダルト

tag : 看護師支配関係薬物浣腸プレイナースローションバイブ

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