2ntブログ

「Telephoto Lens  ~ 他男たちに愛される妻の残像 ~」





正直、何かがある事は分かっていた。あの旅行で何かがあった事は。
でも聞けなかった。妻の、その表情を見れば聞く気になれなかった。
勇気が無かったんだ。
一歩踏み込めば唯一無二の大切なそれが終わってしまう気がして・・・
どうしても壊したくなかった大切な時間、ただそれを守りたかっただけ。



もう半年ほど前の事になる、彼女が大学時代の友人と旅行に行ったのは。
職場結婚ではありながら別の現場・職種だった私たちはスケジュールもあり、
新婚旅行はお預けのまま、もう気がつけば共に30を回っていた。
私にはもったいない妻だ。仕事と家事の両立は勿論、何より文句など言った事がない。
容姿が綺麗であるとか性格が良いとか、その有難みが後回しになるほど、
彼女は過ぎた女房だ。
いつも優しく微笑んでいて、他人を押し退けるどころか、いつでも人に譲るタイプ。
着飾る事もなく、でも清潔感・気品、しっかり兼ね備えている。
なのにそれすら協調させない、ナチュラルでありながら優しい匂いを漂わせる人間。
彼女の周りには美しい女性が多いから、あえて自分の妻を“美人”とは言わない。
目立たないタイプだし、メイク・ヘアースタイル、何も誇張していない。
だから、そんなタイプだからこそ少し心配していた。
それでも結婚から3年、大きなトラブルに見舞われる事もなく過ごせて来たから・・・

突然、大学時代の友人から誘われた海外旅行。
サークルが一緒だったらしいが親友ではないと彼女は言っていた。
彼女は有給を沢山残していたし、新婚旅行もお預けになっていたし、何より、
大学時代世話になったとの事だった。
出発前にその友人という女性が家に来たことがあった。彼女とは違うタイプだ。
抑えてはいるが、全身がコーディネイトされたそのファッションでわかる。
地味な主婦・地方公務員である彼女とは別のステージを感じさせる。
黒く長いストレートの髪はセレブ感を漂わせ、無駄なラインを引かないメイク、
シンプルゆえに着る人を選ぶであろう光沢のある生地のメタリックブルーのタンクトップ、
そしてお揃いのパンツ、それを自然に身に着けている。
海外旅行にも慣れているようだし、現地に住む友人がいると。
ガイドはその友人がやってくれるとの事だった。
その人がやり手のコーディネーターの様に見え、彼女はそれに聞き入るクライアント、
そんな光景を今でも覚えている。
その女性と彼女との距離感からなのか、“旅行”に感じられるような熱気はなく、
海外旅行を前にしてと言うのに、とても静かなままだった事も不思議な光景だった。
嫌がっているようには見えなかったが、特別な楽しそうな表情も見る事はなく、
ただ時折、他人から頼みごとをされた時に見せる“優しい微笑み”を見せていた。
旅行から帰っても、しばらくは淡々としていて、特別な事は感じられなかったのだが・・・


私が彼女の異変にようやく気が付くことが出来たのは、もう旅行から一ヶ月過ぎた頃。
実は彼女自身、その時まで自分に起きていた事を知らなかったのだ。
でも、私は彼女の表情が明らかに変わった事に気が付いたと言うのに・・・
彼女は暫くの間たった一人で思い悩み、それを抱えたまま私と生活していた。
地方公務員ながら、私の職場は信用事にはシビアな職場、
普通の人間より一層その意味を理解し、私を守る事も考えていたのだと思う。

突然彼女の親友から電話をもらった。それも職場にで、それは初めての事だった。
電話口の、彼女の親友であり、もう何回も私たちの家にも遊びに来ていたその女性、
なのに電話越し、とても言い難そうに絞り出すように言って来た。
「由布子(妻)の事で・・・  外で会ってお話ししたいんですけど・・・」
職場の雑踏、そして受話器の奥から聞こえて来る声は細く頼りない声。
私が忙しい職場にいる事は彼女の家族・友人も皆知っていて、
私の職場に彼女の関係者から電話が掛かって来ることは初めてだったと思う。
何とか仕事を切り上げて、それでも20時過ぎに勤務地の駅近くでその女性と会った。
会った時からその女性の顔は強張っていて、終始無言に近い状態。
もうその時点で“良からぬ結果”が確定していたように感じられた。
黙ってデザイン封筒に入った手紙を渡された。
「ごめんなさい、何も・・・  ごめんなさい・・・  言えない。これを呼んで下さい!」
その女性は私をテーブルに残し去って行った。泣いていたと思う。
彼女の一番の親友であるその人、その人が“何も言えないような事”という事・・・
怖くて封筒が開けない。数分間そのままだった。
でも、開かないままこれを持って彼女の待つ家に帰るわけにはいかない。
勇気を振り絞って封筒を開けた。


私はネットカフェに入っていた。ネットカフェなんて雨宿りに使った記憶ぐらいで・・・
21時半、いつもならまだ職場にいる時間、みんなまだ仕事をしている。
ネットカフェに入った理由・・・
受け取った手紙にはURLとサイト名が書かれていて、
“由布子の画像が出ています”  “現地の案内をしていた男性のサイトらしいです”
そんな事が書かれていた。
URLを打ち込みながらも嫌な予感はしていた。もうそんな道の上にいる自分が見える。
外国のサーバーだし、トップページの雰囲気も海外のサイトらしい。
日系人か分からないが、髭を生やしたアジア系の男性の写真が中央に出ている。
このサイトの主なのだろう。最初は英語に見えた表記だが、どうやらイタリア語のようだ。
“nudo” “fotografare” “erotico”
それらしいキーワード、そして顔写真ながら、欧州人・アジア系入り乱れて、
女性の小さな顔写真が下の方に並んでいる。
受け取った手紙には細かい事は書かれていないし、ここからは自分で探すしかない。
どこから開けばいいのか・・・  カテゴリーの文字を見ながら迷ってしまった。
とりあえず開いた一番上のページ、私は度肝を抜かれた。
ブロンド女性のファックシーン、その写真が多数アップされている。
スクロールしてもスクロールしても大量の画像が湧き出してくる。
素人カップルが笑顔で愛し合っている写真だが、それは露骨で、
笑いながらお互いの局部を写させ、そして激しい性行為も撮らせていた。

この手のページが大量にある。他にヌードの自写や隠し撮りのような写真など・・・
どのページも数千、少ないものでも数百ページあり、これでは探せない。
トップページに戻った。少し考えていると左上にカレンダーを見つけた。
このサイトは歴史があるようで、逆に言えば最近の投稿記事は少し絞られる事にもなる。
彼女が旅行に行った日より前に投稿される事はない、私はその日付から追う事にした。
どのカテゴリーか分からないが、自然とどぎついファックシーンのカテゴリーは避けた。
それでも数日に1ページのペースで更新されているようで、なかなか見つからない。
ネットカフェの中でも少し静かな私の場所、私のマウスのスクロール音が響く。
基本的に数枚・数十枚は同じ人物(女性)の写真だ。
“どんな人物か”が分かる程度の最大限のペースでスクロールした。
???
私のスクロールが止まった。彼女の旅行から数日後の日付だ。
見覚えのある顔を見つけた。そう、我が家にやって来たあの女性。
笑顔の顔アップの写真・・・
次のスクロールで血が引いた。彼女だ、由布子が横に写っている。
彼女を含め4人の女性が並んでビーチに座っている写真。
全員全裸で・・・
由布子が・・・
私はショックを隠せない。彼女は旅行先で水着になる事さえ躊躇うタイプの人間だ。
自分からトップレス、それも下半身まで全裸になるはずがない。
日焼けしたりそれらしいメイクをした周りの女性に比べ表情は硬く、
周りを挟まれるような形で申し訳なさそうに佇んでいる由布子。
堂々としている周りの女性に比べ、彼女は真っ白な肌、そしてよそよそしい。

罠だ!
写真は遥か上からの角度で撮られている。山の上からビーチを望遠レンズで撮った様な。
ビーチには沢山の女性がいると言うのに由布子たち4人ばかり。それも、
顔のズーム・バストのズーム・陰部に向けたズーム、どれも由布子ばかりだ。
他の3人は横顔や背中などの隠れたショットがほとんどで、
見事に由布子ばかり撮られている。一番内側にいて静かに座っている由布子が・・・
物凄い大きさの画像、それも局部をズームアップして撮っている。
許せない。
強いパンチをくらったように私は朦朧としてスクロールをしていた。
これでもかと、きっと帰りであろう立ち上がった全身の全裸写真、
ビーチを後にする後姿の水着のヒップをズームした画像。濡れが強調された陰部。
自分の妻が・・・  怒りに震えた。

そこで終わっていれば、まだ良かったのかもしれない。
スクロールが次の投稿に入り込んで、そしてまたショックを受ける事になる。
最初は勢いのまま入り込んだし、意識もなかったので、
暗いトーンと別風景に変わったその画像が関連したものだとは気が付かなかった。
ベッドの上、横たわる女性がシャツを捲られ、ブラジャーを露出した状態から始まる。
瞳を閉じていて、その女性は眠っているように見える。
その周りを囲むように数人の女性がいる。ピントは手前に合っているが。
次の画像、片方の乳房が外に出された画像。次の画像、今度は両方の乳房が出されている。
同時だった、ライトの当たった見覚えのある乳房の画像、そして後ろに写る見覚えある影。
青ざめた、横たわるのは由布子、そして後ろに写るのは由布子の友人の女性・・・
信じられない、なんてことを。
一枚、また一枚、由布子は脱がされ、乳房を完全に露出し、そして陰部まで・・・
それも脚を開かれて陰部をズームアップして撮られている。
悪戯しているのか、別の女性が由布子の陰部を指で押し広げてカメラに撮らせている。
女性3人、そして知らない外国人男性が笑って写っている。
これを撮影している人間を含めれば5人以上で裸にされた由布子を囲んでいる事に・・・

結局、ビーチでの23枚とホテルであろう場所での16枚をそこに見つけた。
他の日付も探してみたが、他には見つかっていない。
しかし・・・
39枚の大半は由布子のものだ。それも彼女を知る人間なら一目で気が付く鮮明なもの。
しっかりと顔を撮られ全裸を撮られ、挙句の果てに局部アップの画像まで撮られて。
由布子はこの事を知った時、どれだけショックだっただろうか。
きっとあの表情を変えた頃に知ったのだろう。あの子から聞いたのか、それとも別人か。
いくら旅行先、海外旅行、そしてトップレスも珍しくないビーチだったと言っても・・・
由布子はそんなタイプじゃない。恥じらい、晒すことのない人間だ。
罠に嵌められたに違いない。それは最近になって確認する事になった。


ビーチでは先に3人が脱いでしまい、最初嫌がった由布子も、もう断れなかったそうだ。
トップレスどころか、嫌がる水着の下も半ば強引に脱がされたらしい。
その時、そのビーチまでガイドして来た現地の友人という男性は消えていたらしい。
きっとその頃には遠く離れた場所、ビーチを見下ろす高い場所でカメラを構えていて・・・
後からホームページの男の顔写真を見て確認したそうだ。
座る場所・位置、彼の指示だった事も由布子は覚えていた。
そしてホテルに入りワインで乾杯したそうだが、由布子はほとんど飲めない。
きっとその事も織り込み済みで、すぐに倒れてしまった事を思えば、
薬を使われたのかもしれない。遅い時間まで目覚める事は無かったそうだ。
“きっとされてはいないと思う・・・”
それだけが少しの救いだ。あれ以上の写真が無かった事、それは私も確認している。
ただ・・・
もう遅すぎる、由布子の全裸画像は全世界に拡散されてしまった。
いやらしい視線が今日も由布子の画像に目を向けていると思うと気が狂いそうになる。
私の妻の内側が世界中のいやらしい視線で埋め尽くされているなんて・・・

私だけしか知らなかった優しい由布子。絶対に肌を他人の前で晒す事など無かった女性。
大切に身を包み、30になっても穢す事なく生きて来た大人しく美しい由布子。
当たり前に思っていた自分を今悔いている。
何も出来ない私を許してくれ・・・




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