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「繁盛理容店」





「早苗さん、また宜しくねっ!!」と、初老の客は元気に帰って行く。
「ありがとうございました ・・・ 」と、その女は表情を変えない。



美容室。若い女性が大きなガラス越しに雑誌を読みながら最新のスタイルでカットされ、
そこで働くスタッフも向上心旺盛、いつかは自分の店を先に見ている。
理容店??
一部には新しいスタイルの店や、また、数店のチェーン店を展開する店もあるけれど・・・
住宅街、それも民家の中に紛れる様に建ち、それは少し鄙びていて、
ただただサインポールだけが強い個性を残したまま、そんな雰囲気なのかもしれない。
この店も例に漏れず、入口の屋根看板、店名の二文字は既に消えてなくなり、
当時は斬新であったであろう店構えも、今は変色した外壁が痛々しい。
いかにも2世代・3世代続いた理容店にありがちなその店構えだ。
郊外、特に田舎町に行けば今でもそんな店は珍しくない。
駅前で展開する低額のカット店に客を奪われ、客と言えば近所の常連客だけ。
それも日に何人来るだろうか・・・  そんな店ばかりだ。
そう、この店もまさにそんな店構えだ。

でも、一つだけ違うところがある。いや、二つ。
行列の出来る様な事はないが、しかし客が途切れない程度に繁盛している事。
そして、店を切り盛りしているのが女性の理容師一人である事だ。
まず一つ目、確かに比較的規模の大きめの“やる気がある店”は稀にある。
しかし見るに堪えない外回り、そして回転をやめて変色しているサインポール。
繁盛店にはない。
そして二つ目。理容店にも女性の理容師はいるが、大方は後方に回り、
先代だの店主だの息子だの、その家を継ぐ男性が幅を利かせ女は後ろに回るものだ。
資格を持っていても、洗髪や顔そり、または子供のカットなどが役割で、
メインは主の仕事とされているのが王道だ。
だから奇妙なのだ。どうみてもやる気のない店構え、そして女一人。
技術が高い場合もあるだろうが、そこに足しげく通うのは初老の男性ばかり。
彼らが調髪の技術に拘って今どき組合料金のままのような店に来るはずもない。

「ありがとうございました ・・・ 」と、その女は表情を変えない。
少し自慢げな装いの白髪の紳士面が出て行こうが、昼間から酒を入れていそうな男でも、
きっと良からぬ事ばかり考えているであろう輩が帰る時も、彼女はいつも同じだ。
人に左右されない強い心の持ち主。他人に関心のない冷めた女。
商売と割り切って、そしてその程度の商売と割り切って媚びを売らないとか・・・
でも、客は途切れない。


その答え?  理由があるとすれば、それは閉店後に見える。
入口のカーテンが閉まり店の電気が消える。
すると数分、明かりのある奥から静かに、そしてゆっくりと何かが店の方に入って来る。
目を凝らせば微かに見える、車イスに乗った男性が。
10年も前からこの店を知っている人間なら、その男に見覚えもあるだろう。
そう、本来ならこの店を中心になって切り盛りしていたであろう店主だった男。
その頃もそこそこに繁盛店ではあったが、皮肉にも今の方が繁盛している。
二人で店を切り盛りしていた頃よりも、その倍の売り上げが出ている。
店の明かりのせいでなく、男はかすんでいる。もう、妻無しでは生きられないのだから。
妻は正しい心の持ち主だ。嫁いだ家、そして自分を捧げた夫を必死に守っている。
だから繁盛しているのだから。
交通事故で仕事・自由を失った夫、そしてその夫が先代から引き継いで大事にした店、
どれもこれも、女は体一つで守っている。体一つで。

ただ髪を切ってもらえばいいだけの男たちが2倍・3倍の金を払う意味。
この家に入った女が、それでも自分だから出来る事・・・
彼女に表情はない。出さないのか、いや、もう出なくなったのか。
“ありがとうございました”を笑顔で言ってしまったなら、奥に潜む夫はどうだろう。
いやそれ以上に、自分が相手にした客との数十分間はどんな意味になるだろう。
笑わない事、表情を変えない事は全てに合理的にも思える。

女は弄ばれている。
とは言っても他の客はいるし、通りからはレースのカーテン越しとは言え丸見えで、
そんなに激しい要求が来るわけではない。
しかし初老の男たちは露骨で下品で、そしてケチだ。
ケチな男たちは元を取ろうとする。それどころか得をしようとする、大儲けを狙う。
でも、悲しくも女は覚悟している。“ルール”の中で従わざるを得ない。
ルールはたった三つ。
制限時間・通りからの視線・次の客が塀越しにいる事。
彼女にはたったそれだけの自分を守る盾しかない。
それを我慢し続ける事こそが、家を夫を守る事なのだから。

シャンプー。
座ったばかりだというのに、もう彼女を抱きかかえる様に男たちは彼女の尻に手を回す。
長い年月の積み重ねは、もう男たちにマナーや礼儀など残していない。
時間内、少しでも多く触ろうとする。
待っている客との間には仕切りがあるから、視線は気にならない。
伝わってしまうのは音だけだ。勿論女が声を出しても困り物だが。
弄るように女の尻を撫でまわし掴み上げる。年寄りは、よりハシタナイ。
卑猥な思考剥き出しで、恥じる思考を無くしている。
濡れた髪のまま女の股間に顔を埋めようとする男もいる。すごい力で引き寄せる。
髪を拭いていれば胸を触って来る。露骨に振り向き、胸元に手を入れようとしたり。
外がガラス張りだと言うのに、年寄りの性欲は理性よりも遥かに強い。

カット。
本当はどうでもいいんだ。家族の手前、短くなってなければまずいだけで。
本当ならケチな男たちは短く切る事を求めるはず。そんな年齢の男たち。
でも、そんな男たちのくせに口からは“襟元を揃える程度で・・・”と・・・
商売としては嬉しい事のはずだが、女はどう思っているのか。

そして顔そり。
シャンプーが前戯だとして、カットでは一呼吸、または避妊具の装着。
そう、そしていよいよ本番というところなのだろう。
顔そりは危険だ。だから資格仕事でもある。
彼女はプロである以上、そして家と夫を背負っている以上、“動いてはならない時間”
野獣たちは群れから逸れた子羊を追い詰めた様に襲い掛かる。
背中に手を回して押さえつけて、“もっと胸を顔に押し付けろ”と強要する。
胸が鷲掴みされる程度では済まない、胸元を開けられそのまま直に触られる。揉まれる。
そこまで行けば我慢など出来るはずもなく、男たちは女のスカートを捲り手を入れて来る。
遠い昔にパンツルック(ズボン)にした事があった。
でも、上から激しく触られて汚されたり、露骨な嫌がらせをされたり、
彼女に逃げ場は無かった。今、彼女は諦めの、そして覚悟のスカートなのだ。

だから・・・
無駄にパンストやガードルで覆う事はない。
つまり、もう“中に指まで入れられる覚悟は出来ている”という事だ。
むしろ彼女のプライドと意地、そして責任として微動だにせず作業を早く終わらせる、
それだけが自分に許された事なのだ。
でも、そんな事を見透かされぬ様、彼女は表情を変えない。もちろん声も出さない。
強引で手荒い男たちによって陰部奥の粘膜を傷つけられ、出血は毎日の様で、
化膿して病院に通う事も少なくない。悲しく救われない職業病だ。
彼女はもう“今の仕事が長い”
だから、自分に為に濡れない陰部を傷つけない為、先にオイルを塗っている。
でもそれも勘違いされ、年寄りは自分のテクニックを疑わずに必死になる。
時には本当に染み出る事もあるだろう。
乳房を揉まれ、同時に奥深くを弄られるわけだから・・・
そんな頃、やっと顔そりは終わる。


早めの店じまいのこの店でも、一日で7.8人を超える事も多い。
レジ・シャンプー・カット・顔そり他、すべて彼女の仕事だ。
普通の理容師の仕事だけでも過酷であろうに、彼女には特別な負荷が掛かっている。
それでももう10年、彼女が続いているのは・・・
本来はシャンプー台とカット椅子で3セットあるこの店。
しかし、入口側の2セットだけが店内側として利用されていて、奥の1セットは塀の奥。
女は全ての仕事を終え、そして明かりが消えた後に奥のセットに座る。“自分の席”に。
薄暗い中、スカートを下し下着も下ろし脱ぎ捨ててからだ。
少し倒されたシートに沈み込む様に倒れ込み、両サイドに特別に置かれた台に足を載せる。
そして車イスがやって来る。
前の足掛けは外され、座席自体も後方に下げられている。特別な目的の為に。
大きく脚を開き瞳を閉じ、女は静かで深い呼吸をする。
透明な液がしみ込んだ真っ白な綿が彼女の陰部を撫でて行く。余すとこなく。
彼女は今日一日の男たち、あの卑劣で強引な男たちを思い出しているのだろうか。
いや、きっと違う。違っていてほしい。
今日一日の汚れを、一番大切にしている夫の手に委ね、それを“洗い流してもらっている”
そうであって欲しい。
最後に夫からの愛撫を受け、そしてやっと女は悲鳴をあげる。
明日はまた、夫に陰部へのオイルを塗ってもらうところから始めるのだから・・・




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