「混浴温泉、闇にまみれて・・・」
俺たち二組の夫婦は一緒に温泉旅行へと出かけた。
男同士が大学の同級生で、週末にはよくお互いの家で食事をする仲。
気心も知れているし、どちらの女房も気を使わせないタイプなので助かる。
30も回り、さすがに仕事が忙しいが、半ば強引に休みを合わせて休暇を出した。
それに、行きたかった温泉宿は超人気で、元々週末の予約など数か月先までいっぱい。
お互いにこの歳まで子供が出来ず、まぁ、夫婦で遊びまわっているわけだが・・・
もう秋も深くなり、この地域は既に紅葉が素晴らしい。
深く紅葉した景色を見ながら、自然の中に飛び込むように木々の中を抜けて行く。
人里離れた山あいの宿。広大でしかも複数広がった露天風呂が人気の宿だ。
昼間は日帰り入浴の客も多く、入口にはバイクも数台停まっている。
3時過ぎ。早々にチェックインを済ませ、浴衣に着替えてすぐに露天風呂へ・・・
ずっと憧れていただけはあり、最高の景色だ。
それに、露天風呂は広大だ。
混浴とは言っても大型の風呂で大勢の人が入っているので、立派な更衣室もあるし、
女性も男性もバスタオルを使って入っている。
日帰りなのか、若いカップルも多く、俺たち男二人の視線が若い子に行くと、
妻たちは無言で怖い顔をする。色気の無くなった女の怖い顔は本当に怖い。
それでも見る必要のない怖い顔でなく、ちゃんと横目で若い子を見ているが・・・
明るいうちに入って正解だった。
それぞれの景色や楽しさが違い、暗くなって食後に入りたい景色がイメージ出来た。
風呂から上がって一休みすれば、もう夕食の時間だ。
女も30を過ぎ家庭に入ると、本当に遠慮と言うものが無くなる。
好きなだけ食べ、好きなだけ飲み、“あなたがいるのは私のおかげ”と聞こえて来そうだ。
まぁ、温泉も良いし、料理はそこそこ、美味しく楽しく酒も飲めた。
夕食の時間が長くなり、食事処を出た頃には両家の女ともにべろんべろんだった。
部屋に付くなり布団に倒れた。
4人で一部屋でも良かったのに、“水入らずで”と気遣った様で、別々の部屋が用意された。
元々俺一人が群を抜いて風呂好きと言う事もあり、勿論食後にも入ったが、
寝しなにもう一度入るのが俺の決まり事だ。
食後の入浴が遅かったので、あっと言う間に24時になろうとしていた。
俺以外はこんなに素晴らしい風呂があると言うのに、既に夢の中だ。
我が女房に至っては、イビキまでかいている・・・
どこに部屋を別々にした意味があるのかもまるで分からない。
起きてても、まぁ結果は一緒かもしれないが・・・
さすがに24時も回り、廊下や階段も無駄な場所は消灯されていて、
長い廊下がある意味、妙にこれから向かう夜の大露天風呂を引き立てる。
途中まで行ったところで、一組の夫婦とすれ違った。
脱衣場は誰も使っていなかった。
“これは完全な貸切だな”と俺は喜んだ。泳ぐぐらいの気持ちでいた。
が・・・
残念ながら一番明るく大きい正面にある風呂に向かうと、3人組の女性がいた。
「そっか、女性用の脱衣場は使っていたのか・・・」と頭の中で呟いた。
でもこれは良い、そう思って横目に女性たちを見ていたが、
それが原因とは限らないが、彼女たちは早々と上がって言ってしまった。
1人になり、逆にがっかりした。
広い露天風呂を泳ぐように岩陰に行くと、突然「キャっ!」と声がした。
こちらも驚き、起きようとして慌てて躓き、水面に突っ込んでしまった。
立ち上がり、「あぁ~、すみません!」と謝った先に、バスタオルを巻いた女性がいた。
彼女も俺の慌てぶりに、俺が誰もいないと思って泳いでいた事が分かったようだ。
俺が「すみませんでした!」と再度声を掛けると、「ここにいるの見えないですよね」と、
笑いながらフォローしてくれた。
20代後半、まぁ、30手前なのか落ち着いた感じで、我が女房と違って上品な感じ。
何とも言えない優しい笑顔。
俺の方から「一緒に来た連中、こんなに良い風呂なのに全く興味が無くって・・・」
そう彼女に言った。彼女も「うちの主人も早くに寝てしまって・・・」と。
彼女も温泉好きの様で、方々の温泉話で盛り上がった。
そのうち、顔中汗が噴き出してきたので、「あぁ、ぬる湯、浸かりました?」と聞いた。
彼女は「そんなのあるんですか?」と聞いた。
俺は彼女とそのぬる湯に向かった・・・
まだ秋とは言え、こんな山あいの場所の夜は既に寒く、「寒いですねぇ~」と二人言った。
後からついて来る彼女のシルエットは女房と違い、スレンダーで上品だった。
すぐに湯船に入った。ぬる湯は本当にぬるく、少し寒いぐらいに感じる。
そして、この場所はとても暗く、脱衣所からも影になっている。足元も見えない暗さだ。
「すごくぬるいですねぇ。ここから出られなくなりそうです・・・」と言いながら、
彼女は躓き、湯船の中に倒れた。
激しい水しぶきを上げて、顔まで水中に落としてしまったのだ。
彼女は咽ながら急いで立ち上がったが、その時にバスタオルが落ちた。
暗闇に微かに注ぐ月明かりだけなので、少し光って見えるシルエット程度だったが、
そのラインは綺麗だった。彼女は慌ててバスタオルを巻いた。
顔は勿論、髪の毛までビショビショになり、「あぁ~、恥ずかしいぃ」と言いながら、
頭から落ちる水気をぬぐっている様だった。
水から上の輪郭は見えるが、水中はまったく見えない。
俺が足を伸ばしたら、彼女の足に当たった。
「あっ、すみません・・・」
「いえっ・・・」
一度離れるが、不自然に遠くなった話し声に、彼女の方から近づいてくれたが、
今度はそのまま私にぶつかった。
その瞬間、またよろけると思い、彼女を抱きしめた。
「大丈夫ですか?」と尋ねると、「はいっ」と恥ずかしそうなトーンで言った。
彼女は突然静かになったが、彼女の体が水中の近いところにあるのは感じていた。
俺が自分の座る位置を直そうとした時に底についた手が、彼女の指に触れた。
そして・・・
彼女の手を握った。
彼女は言葉を発しない。
さらに近づき、彼女を腕で抱きしめた。少しうつむいたのが分かった。
さらに近づき、今度は彼女の口に下から合わせ、キスをした。
彼女の鼓動が聞こえる。見た目同様、とても優しい人の様だ。
俺は彼女のバスタオルをそっと外した。
そして再び抱きしめながら、今度は熱くキスをする・・・
彼女から吐息が漏れる。
彼女の細い肩を抱きながら、小さい胸をさわり、激しいキスを続けた。
俺は体勢を変え、彼女に向かい合うように彼女の正面に回り、やや上からキスを続ける。
彼女に近づき、大きくなった俺のものが彼女の腹部に当たった時、彼女はそれを触った。
そして、俺が立ち上がると、座ったままの彼女は、それを口に含んでくれた・・・
妻とのセックスは既に激減していたし、私は浮気などした事が無かった。
しかし、この瞬間を逃げるつもりはない。
今度は彼女を裏返し、ふちに手を置かせ、後ろから彼女の中に入った。
その清潔感溢れるスレンダーな体は妻とは全く違う・・・
二人は暗闇の中で愛し合い、そして果てた。
興奮が冷めないまま部屋に戻った・・・
帰り際に買った缶ビールのプルタブを開ける音に女房は起きた。
「風呂行って来たの?」「空いてた?」と寝言の様な口調で言った。
「あぁ、空いてるよ、夜中だもん」と答えた。
そのまま返事はない。
俺はビールを飲みながら先程経験した夢のような時間を思い出していた・・・
視界の先、俺が座るテーブルの向かいの椅子に女房のブラジャーが掛かっている。
普段家では見ない様な、少し豪華な感じのものだ。まぁ、旅行用という事か。
俺は寝ている女房の方に視線を向けた。布団をはがし、横向きになった浴衣の胸元が開き、
そこから胸元を見せて寝ていた。
俺はビールを一気に流し込んだ。
そして女房の横に沿う様に横になり、胸を触った。
女房は驚き、「えっっ!!」と驚いて飛び起きた。俺は「嫌か?」と答えた。
「ごめん、そうじゃなくて、ちょっと驚いた」、そう言った。
「いいよ、する?!」と女房は言い、布団を開いた。
とても久しぶりな様な緊張感と、いつもの女房に見えない新鮮さを感じた。
俺は普段した事が無いほど丁寧に、女房への愛撫を続けた。
普通の宿なので、激しく声を上げる事は出来ない。しかも真夜中。
女房は必死に腕を噛み、声を抑えている。こんなに丁寧にされるのは久しぶりだから。
やがて上に乗ろうとすると、「待って!」と女房は止めた。
その前にと言い、普段は嫌がって家ではしない口での作業を始めてくれた・・・
とても気持ちがいい。
彼女は嫌がるし、その場面までも行かないほど淡白なベッドだったので、
今まで知らなかった。
俺は珍しくやってくれた女房にありがとうとキスをして、上に載った。
改めて抱くと、女房のふくよかな体も悪くない。既に垂れ気味だが、
手の平には収まらないこの胸も悪くない。この女を好きで結婚した事を思い出した。
付き合って以来、最高のSEXだった。きっと女房もそう思ったはずだ。
激しかった事もあり、そのまま一緒に眠った。
もうしばらく同じ布団で寝ていなかったのに・・・
女房が少し動いて目を覚ました。既に朝になっていたが、まだ6時過ぎ。
俺は女房を抱きしめて寝ていた。
良い。この感触が安心できる。
俺は再び女房の胸を揉んだ。それで起きた女房は気怠い声で「あぁ~」と反応した。
昨日のままパンツすら穿いていない俺は、いきなり中に入れた。
入口は少し乾いていたが、入れた瞬間の「アァ~!」は大きめの声になった。
朝だと言うのに、風呂での、そして女房との、その二つ分の刺激と余韻で、
大きな胸を浴衣からはだけさせた女房を激しく突いた。
女房はしっかりと、そして強く手を回し、俺に耳打ちした、
「中に出して。沢山欲しいの!」
「あなたの赤ちゃんが欲しいの!!」
今までに見た事のない、いや、俺が忘れていた俺が大好きだった久しぶりの表情だった。
俺は昨夜以上に女房を愛し、そして果てた。
朝食の時、二人して疲れ切っていた俺たち夫婦を見て、
鈍感で楽しげに朝食を楽しむ親友をよそに、親友の妻の方が笑いながら言って来た、
「なんか疲れた顔してるねぇ~」「仲良いねぇ~」と。
俺と女房は顔を見合わせて苦笑いしていたが、テーブルの下で手を繋いで来た女房、
それがとても久しぶりで嬉しかった・・・
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