2ntブログ

「P・T・C (2nd)」





前編はこちらを御覧下さい ⇒ 「P・T・C」



40を前にして、それも安定した夫婦生活を送っている俺の様な人間が・・・
本当に衝撃的だったし、あらためて自分の妻が大切な財産である事を再認識した前回。

俺は大学時代からの親友であり悪友の男からある誘いを受けた。
通称“P・T・C”、正式名など聞く機会もないが正式には「Premium Topless Club」。
許された大人たちの自由な交流場所であり、特に性的に自由な場所で、
“良質な時間を共有する”がテーマと謳われている様だ。
高級リゾートマンションの屋上全面を利用した、そこには別世界が存在していた。
最上級スタッフによるもてなしと、そこに参加する事を許された選ばれた者たち。
条件は厳しい物で、
1 既婚者であり、必ず夫婦間での同意がある事。そして夫婦で参加。
2 国家公務員の支配職か地方公務員の代表職以上、または上場企業の経営者及び役員。
3 満年齢で30才以上であり、満年齢で60才に満たない者。
4 健康診断でのC判定以上を待たず、性病検査の結果が陰性である事。
5 性行時には男性は避妊具を利用し、女性はアフターピルを用意する事。
6 年収が最近5年以上継続して1億円超え、または10億以上の財産を所有している事。
7 夫婦共に犯罪歴がなく、所属する職場・企業にも最近3年以内に刑事処分がない事。
8 現会員3名以上の推薦を得る事。
9 他の会員の嫌がる行為や迷惑行為と思われる行為を行わない事。
10 この会の内容は口外せず、カメラ・ビデオ・録音機器を持ち込まない。
まさに成功者のみに参加が許されたプレミアムで異質な空間だった。

高級ホテルのスタッフ以上にも思えるスタッフが出迎えるフロント。そして、
モデルクラスの男女スタッフが裸に近い状態で一流のサービスを提供するフロア。
その場所、そこでされる事・ある物、何から何まで異次元だった。

俺も奴も当然、夫婦で参加したわけだが・・・
初対面ではなかった事がかえって特別な意識を湧き上がらせ、結果的に・・・
奴は俺の妻を抱いた。俺が見た事のない程に妻を激しくさせていた。
そんな二人を見てしまった俺・奴の奥さんは嫉妬を上乗せして求め合った。
激しく特別だった空間を後にする時、俺も妻も相手への重い気持を抱えた、だからこそ、
そんな俺・妻は宿に戻り、
それぞれにお互いへの思いを確かめ合うように激しく求め合った。

自分の妻がスタッフとは言え、若い男性に体の隅々まで丁寧に洗われ、
そして他人に抱かれるどころか、自分の親友に青空の下で大きく脚を広げられて抱かれ・・・
誰だって普通の気持ちではいられない。
そんな俺も、若い女性スタッフに体を洗われ、そして口でさせてしまった。
そして自分より年上の女性との激しいセックスを、俺もまた青空の下でしてしまった。
自分を、自分の妻を、自分たちの性を、自分たちの外に見る性を、俺たちは再認識する。
不思議と妻は潤いを増し、それは下品な言葉で言えば“色気が増した”かもしれない。
また、自分の性欲と言うか、もう“こんなもの”と思っていた諦めも変わった気がする。
俺たちは再度“P・T・C”に参加した。
ひと月ほど間を空けて2回目の参加となったが、2回目は何と言うか・・・
精神的には慣れも出て、気楽にその空間を楽しむつもりでいたが、
その日がどんよりした天気だったせいもあるのか、参加者が少なかった。
さらにカップルの交代も少なく、奴や妻と話す時間も多かった。

暗黙の了解なのか、またお互いのパートナーと組み合わせになってしまった。
前回の事もあるし、そのイメージを引きずったままに求め合う事になる。
皮肉にも、どちらの組み合わせも意外と相性が良いようで、すごく自然な事が不思議で。
妻は奴の攻めにメチャクチャにされていた。今回も。
そして、奴の奥さんは冷静で女として奥の深い女。
遊び人で自由な奴の上を行く、そんな夫さえ下に見えるような懐の深い魅力を持つ人。
終わってみれば知った者同士で会話をし、夫婦交換をしただけで終わった2回目。
でも、俺も妻もおかげさまで“1ステップ”スキルが上がった気がした。


そしてその前回の“不発な感じ”を塗り替えるべく、3回目の参加となった。
今回はフロントに踏み入れた瞬間に賑わいが感じられる空気がそこにあった。
単純に天気が良いからとか、すれ違う人の人数が多いからとはまた違う・・・
どこか、更衣室から、そしてその先の扉の奥から流れ込んで来る様な匂いが強い。

更衣室で担当になった女性。見た目は切れ長で目つきが鋭く、
綺麗な人なのだが、冷たい感じがした。でも、だからこそその逆だと落差が大きい。
「痛くないですか? 遠慮しないでおっしゃって下さいね」
俺を見上げながら優しく、一生懸命・必死さを感じるぐらいにやってくれた。
冷たいのではなく、“無駄な笑顔が出せない”のだと分かった。
言葉の一つ一つ・気遣い、その口調からもそれは疑いの余地がない。
前回は素っ気ない感じで終わってしまった更衣室でのサービスだったが、
初回参加の時と言い今回と言い、ここを担当している女の子を好きになる男性もいるはず。
と言う事は・・・
女性更衣室にはどんな男性スタッフがいるのだろうか。気になってしまう。
妻が誰かを好きになる事を考えるのは、何だか心を剥き出しにされる様な気がして・・・
でも、その先の扉を開ければ今日もそこには特別な太陽が降り注いでいる。


自分が扉の外に出た時には遠くで、既に妻が若い男性と話していた。
若いと言っても参加条件からして30以上なのだろうが、日焼けして鍛えた感じの、
そして沢山遊んでいる感じがプンプンするタイプだ。
妻は準ミスに選ばれるレベルの美人だが、お嬢様育ちもあり、もの知らずで純粋な女。
あんな男に言い寄られている姿を見ると複雑な気持ちになるに決まっている・・・
未練がましいが、その姿を暫く見ていた。
今日も奴は夫婦で来ているはずだが、どちらも入口付近にはいない。
少し参加者が多い感じだから、もう既にお楽しみなのかもしれない。
妻と男の姿が視界から消えて行くタイミングに諦めを見つけ、とりあえずアルコールを。
ドリンクコーナーのスタッフも男女とも勿論上半身裸だが、それにしても美男美女揃いだ。
彼ら同士もカップルになったりしているのだろうか。そもそも、どんな選ばれ方なのか。
色々と余計な想像をしてしまうが、自分も上半身裸でそんな想像をしている事に笑った。

アルコールを受け取って、ドリンクコーナー近くのテーブルに座った。
先着の既にカップルで話し込んでいる2組から少し離れて、奥まった静かな位置。
“少し奥に入り過ぎたかな(声が掛けづらい)”と遅れて後悔したが・・・
すると“ポーチ”の中に入っていた携帯が鳴った。
“ポーチ”・・・
男性には男性用、女性には女性用が渡される。
男性用は小さめで、女性用は大きい。タオルやテッシュ類、手鏡とフロント連絡用携帯。
男性用にはコンドームが3個入っている。(中身の追加は携帯で連絡)
さすがに、突然こんなところで携帯がバイブレーションすると驚く。
「〇〇様からの伝言ですが・・・」とフロントから掛かって来た。
個々への貸し出し用の携帯の為、その貸し出しはランダムで決まりはない。
当然専用の番号は公開してなく、携帯同士のやり取りもさせていない。
理由は分からないが貸し出し携帯の管理はしっかりしている様だ。
内容は奴からの呼び出しで“入口に来い”との事だった。
アルコール片手に入口に行った。

奴は若い女性と二人で立って待っていた。
「おい、何時ごろ来た?  もう誰かとデートしたの?!」
いつもと変わらない調子いい感じだ。
奴が連れていたのはなんて言うか、上品で感じが良くて可愛くて・・・
ギリギリ30越えたばかりじゃないかと思うような“新米の奥さん”な感じで。
それこそ新築に引っ越して来た新妻ですって紹介されているような景色。
でも隣にいる男は中年の怪しい不動産屋って感じだけど。
“愛想がいい”が今時は誉め言葉になるのかはわからないけど、
清潔感あふれ、肩より短い黒髪はストレートだし、全くカラーが入っていない。
化粧っ気のない、まぁナチュラルメイクなんだと思う。
少しやせ形で、とても大きな胸ではないけど“きれいでかわいい”胸をしている。
日本的・保守的な顔の美人でありながら、足がスラっと長く、体形はモデル系にも。

「この娘(こ)さぁ、けっこう年上好きみたいでさぁ、お前合うと思うよ!」(奴)
「やめて下さいよぉ~ そういう言い方ぁ~  なんか嫌らしい女みたいですよ!」
彼女は奴と仲良さそうにやり取りをする。
確かに、既に“1ラウンド(会話のみも多い)”終えた後なのだから不自然でもないが。
それにしても感じが良い女性だ。
こんな場所で清潔感も何も無いようだが、ある程度の地位や名誉、そして財産、
そんなものの中にどっぷりと浸かって生きる時間が長くなると、男の傲慢さは勿論、
横にいただけのはずの女性も年を追うごとに変質して行くもの、そう思う。
自分の祖父の時代から始まって父・母をみれば、それは見事に納得が行く。
むしろ俺はそんな両親へのアンチもあって、少し謙虚でいれていると思っている。
彼女は本当に稀な、こんな場所で普通に楽しんでいる“セレブ”を自称する御夫人と違う。
また、同じ美形でもここに詰めているスタッフ女性のそれとも違う。
自分の妻の“清純”とは違った、漢字よりも“ピュア”の方が似合う、
久しぶりに出逢った、でも、どこか懐かしい笑顔を持った美人だった。

「俺でいいの?」
彼女の正面に立って俺は尋ねた。
少し小さくなって静かに、そして恥ずかしそうに“コクリ”と頭を下げて頷いた。
奴と別れ、彼女を連れて奥のスペースへと向かった。
俺のやや後ろをついて来る様な彼女、スラッとして背もそこそこあるのに、
その細く長い足をやや内股に見えるような“申し訳なさそうな歩き”でついて来る。
ところが人の数が多めで、良さそうな場所は既に使用中ばかり。
どんどん奥へ進んで行った。
右手にジャグジー、左側に・・・
そう、妻が奴に抱かれていた、あの大きく脚を開いて抱かれていた場所だ。
でも、もうかなり奥へと進んだし散歩してるわけじゃない。
平らなスペースだし外から孤立はしている場所だけど、自分が見た場所、
つまりジャグジーへと昇る階段からは本当によく見える場所だと身をもって知っている。
俺は少し渋々、その場所に彼女を誘導した。

「ここで良い?」
俺が尋ねると相変わらず“コクリ”と静かに頷く。
ただただ移動するのに時間がかかってしまったせいか、空気はさらに冷めてしまい、
彼女はさっきよりより強く緊張感を醸し出している。
“年上の男なんだから何とかしないと”と自分に言い聞かせると余計に追い込まれる。
不向きと諦めていながらも日頃は役員や社員に厳しく言う場面ぐらいはある。
でも今、こんな若い女の子を前に“会社代表者”どころか、年上男の威厳すら・・・
自信を無くしてしまう瞬間にはいつも奴の事が浮かぶ。そんなところだけは尊敬できる。
静かに床に座ろうとした時、突然彼女が抱き付いて来た。
俺は驚いたが、彼女は無言のまま強く俺に抱き付く。

「ごめんなさい。私、こうしていると自分に戻れるんです」
その意味も理解できず、少し長い時間不自然な姿勢のまま“抱き付かれて”いた。
彼女は落ち着いたのか俺から少し離れて静かに俺の顔を見たので、彼女にキスをした。
ゆっくりと一緒に床に腰を下ろし、彼女の肩を抱く。
ちょうど知らないカップルがジャグジーへの階段を昇っていた、
俺はそちら側に向いた彼女の顔を隠す様に包みながらキスを繰り返えす。
「優しいんですね。なんか優しいよぉ、、好きになっちゃいそうで・・・」
「(呟くような小声で) ヒロくんゴメンっ、、」
彼女は旦那さんなのか、大切な人への謝罪のような言葉を口にしてキスを返す。

彼女を横にした。そして自分も横になってキスを続ける。
髪を触り頬を撫で、肩に触れ腕を下がり・・・
乳房。俺の手の中に弱々しく納まり、その歳にして穢れ無き全景。
静かに唇で触れた。舌で触れてみた。
優しく触れなければ見失い、またその場所を探さなければならない様な不安にさせる。
力を入れてしまえば消えてしまいそうで怖い。
この娘はそんな思いにさせる・・・
キスが熱くなって行く。吐息が大きくなり二人の肌が大きく擦れるようになる。
彼女の細い指は俺の背中を必死で掴もうとして痛いぐらいだ。
彼女の下半身に手を回し、少し彼女の脚を広げ水着の中央に触れる。
この水着は館内着でもある、汚してしまうのは失礼だ。
彼女の水着(下)を脱がせ、自分も脱いだ。

「つけて頂けますか?!」
もう何の事だかを悩む事はない。過去の2回の参加は余裕にも繋がる。
俺はポーチからコンドームを取り出そうとした。すると・・・
「待って、先に・・・  あのぉ・・・(恥ずかしそうに) 口で、、」
「してくれるの?」と俺が聞くと、今度は少し笑顔で、でもまた言葉なく頷く。
俺は仰向けになった。
彼女は俺の腰の横に正座して座って、静かに口に含んだ。
何だか真横から、それも正座して口でされている状況が・・・
俺は彼女を眺めていた。そこに映っている彼女は俺を優しい気持にさせる。
でも変な方向に勘違いされたのか、
「あっ、 ごめんなさい。私下手だから・・・」と言わせてしまった。
俺は慌てて、「違う違うっ! なんか、君を見てると優しい気持にされちゃって・・・」
と言い訳っぽくなって、不自然な雰囲気に。
一瞬静かになって、彼女が突然、
「ひど~いっ!! 気持にされちゃってって! あなたは元々優しい人でしょ!」
真顔で怒る表情を見せた彼女に一瞬慌てたが、言葉終わりには笑顔を見せてくれ安心した。

いつも冷静になれば怖くなる。
初回に参加した時にはあんなに緊張し、そして妻への嫉妬が大きな炎になった。
今までに自分の中に感じた事のない程の妻への愛を感じ、それに酔いしれ・・・
でも、2回目、そして今回と参加し知らない女性と交わり、何かが違う。
変わらない妻への想い。いや、今まで以上に妻への愛は膨らんだ。
でも、きっと私同様に妻も変わったはず。昔の純なだけの妻じゃない。
女として魅力的になった。驚くほど艶っぽくなったと思う。
それなのに贅沢な話、昔の少し内向き過ぎる妻が懐かしく、そして惜しい気がして。
男は贅沢だ。欲張りだと自分でも思う。
目の前のあどけなささえ残す彼女のキスで我に返った。

「奥さんの事でも考えてたんですか? 少し寂しい、、 でも、そうですよね・・・」
彼女の表情を見れば、それは俺と同様、夫の事を思い出したのだろう。
彼女がした様に、俺は彼女の肩を抱き寄せる様なキスで彼女を包んだ。
「抱いて下さい。あなたには素直に言いたいんです。抱いて下さい!」
弱そうに・優しそうに見える女性が俺の奥に訴えかける様な瞳でそう言葉にした。
彼女の上に重なった。
「ああぁぁぁ、、、、、、、」
彼女の深いところから湧き出るような、体から発せられた様な声が届く。
細身でか弱い感じの彼女にして大きく、一瞬周りを気にしてしまう程だった。
キスの時間、そして見つめあった時間はそのまま愛撫の時間だったように、
もう彼女の肉体は暖機を終わっている。それはこちらも同じ。
なぜか激しさが、大きくゆったりした、うねる様な力強さで深く入り込む。
無言で小さく見せる彼女なのに、その体は“もっと中に来て!”と引き込んで・・・

一緒にいけた。悩む事も躊躇わす事もせず、それは彼女のおかげだと思う。
“気持ちよかった・・・”
吐息の様なその囁きも、慣れた女の定型の様なものに感じられず心地いい。
俺が息をあげて仰向けになって空を見上げた時、彼女はその視界に現れた。
目の前の空を覆い尽して、髪を下に垂らして顔を包みながら可愛い表情を見せる。
「もっとキスしたい~!」
そう言って少女の様に俺の上に跨ぎ、俺の頬を包み込んで熱いキスをくれた。
真っ青な空と相まって、何とも不思議な風を俺の中に吹き込んでくれた女性だった。


彼女とは一緒にシャワーに行って別れた。途中に妻も奴もいなかった。
また二人は一緒なのか、それとも偶々裏側のコース沿いに二人ともいるのか・・・
シャワーを終え、自分の事は棚に上げ妻の“浮気”を考えていた。
そして今まで一緒だった彼女の事。
あんなに素敵な時間を過ごしても、でもきっとこの後にも誰かと・・・
そう、これも人の事を言えた義理ではないが・・・
全身で愛し、そしてシャワーでスッキリした気持ちよさよりむしろ、
なんて言うのか少し脱力ぎみで。
「あの・・・  こちら宜しいかしら?!」
そんな声が横から入るまでぼんやりしていた。
「えっ?!」
俺の“いかにも考え事をしていた後の不意を突かれたリアクション”にその人は笑った。
「???」
どこか見た事のある御夫人・・・
でも思い出せない。
雰囲気からすれば自分より一回りは上の女性だろう。でも綺麗だ。
普通のレベルじゃない。滲み出るオーラからの年齢的余裕を感じているだけで、
その肌、そして肉体は私の妻と変わらない程。

「あの・・・  まだお返事頂いてないわ?!(笑)」
この余裕、セリフの様な、映画の1シーンのような・・・
そうだ!!
思い出したっ! そう、女優、昔は映画で活躍していた女優だ。
確か有名映画監督と結婚してから見なくなった・・・
事実上引退状態なのか、そう、“長内みゆき”
それに気が付いたが、勿論こんな場所、そしてこんな場所じゃ言い出せない。
でも、そんな俺の表情を見れば女優ならすぐにピンと来ただろう。
自分の素性がバレた事に気付いたところで、それを自然にスルー出来る余裕も本物らしい。
静かに微笑む。

「女性をこんなに強引にさせるなんて、男性としていけないわ」
その余裕は優雅で、添える笑顔は気品以外の何物でもない。
地位も名誉も、そして本当に中身のある女性のようだった。
「私で宜しいんですか?」
俺は情けない程に弱々しく彼女に聞いてしまった。
「・・・ (笑)  自信を持って頂いていいのでは? 私がお声がけしたのよ」
これだけの余裕を振りまきながら、それなのにちゃんと“かわいい女性”でもある。
美人なだけでなく、本当に恐ろしい女性だとも思った。
「お話が好き? それとも・・・」
「今日はゆっくりされるの?  お時間は大丈夫?  少しだけならいいかしら??」
これだけの女性がこんな事を目下の男に訪ねて来るなんて、ある意味遊んでいる。
“揶揄い”にも感じる。
でも、それが嫌なものにならないのがこの人の恐ろしい魅力だ。
二人は奥のゾーンへと向かった。

「年上でごめんなさいね。女は余計に年齢を重ねるほどに若い人を求めるのよ」(彼女)
「私じゃ、、 こちらにはスタッフさんにも美男子や若い人が沢山いますからね」(俺)
「(笑) 若いだけじゃダメ。見栄っ張りも嫌い。あなたみたいな人は好みよ」(彼女)
二人だけで横に座っていると言うのに、それも上半身裸で。
でも、彼女はまったく緊張も威圧も何も見せない。ただ自然に話してくる。
「まだ新しい方よね?  何度目?  主人、ここのオープンに参加してるのよ」
ただですら年上の有名人、そしてこの“P・T・C”でも大先輩の様だ。
失礼な話だが、普通なら全盛期には美人として有名だった映画女優の裸が目の前にあり、
嬉しさで舞い上がっているはずだ。きっと嬉し泣きしている。
思い出したが、彼女は若い頃にヌードになっていて、希少価値にある写真集も出していて、
映画の公開に合わせた“話題のヌード”として週刊誌にその劇中特別ショットが出ていた。
有名女優の絡みシーンは当時、物凄いインパクトだった。
まだ若い時代に出した写真集も十分に綺麗で美しかったが、
映画の中のベッドシーンで見せたヌードは“妖艶”を感じさせる様になってからのヌード。
若い時の写真集とその映画ぐらいでしか脱いでいないから、その衝撃は忘れていない。
下品な話だが、その時代のあのグラビアには多くの男性がお世話になったはずだ。

緊張? 欲望? 自信? 不安? 迷い?
自分の頭の中が混線してしまった。目の前の女性、有名女優、今いる場所でのキャリア。
どれがどう優先されて何が大切なのか分からなくなって・・・
でも、彼女は静かに微笑んでいる。まるで見守っているように。
俺の年齢、まして、俺の様な立場になれば見守ってもらう場面・人物は皆無だ。
だからこそ、会社のトップには老いてもなお、年上の女性に弱い者が多い。

「あなたを見ていると・・・  ごめんね。失礼かもしれないけど可愛いわ」
「私の主人、御存知かもしれないわね、傲慢な人なのよ。優しさなんてなくて・・・」
彼女は諭す様に話す。諭されているのは40手前の会社代表。
年を重ねた姉と弟のような男女が、下半身に水着をつけただけの姿でそんな会話を・・・
「本当にごめんなさいね、何だか雰囲気出ないわよね? 私ってば・・・(苦笑)」
彼女はずるい。誰よりも“大人の女”でいながら“可愛さ”を時々見せて。
いや、本当の大人の女であるからこそ、その可愛さも本物なのだろう。
自分も、もういい大人だ。覚悟を決めてエスコートすべき場面と心に決めた。

「えっ?!」
静かに距離をつめて彼女を抱き寄せ、そしてキスをした。
「色々と気を使わせてゴ・メ、、 ・・・」
彼女がそう言いかけた時、再び、そして今度は時間に囚われのないキスをした。
力を抜いてくれた。そして俺に身を委ねてくれて・・・
熟した乳房だ。それは柔らかく“熟れ過ぎた”と言われるものかもしれない。
しかしそれの柔らかさは優しさに繋がり、そしてそれが大人の女の風格にも感じさせる。
両方の手で包み上げる。彼女は瞳を閉じ、“あなたにお任せします”とそこに自分を晒す。
俺はその彼女の想いに応えるべく、口・乳房、そして太腿と全身を愛撫した。
彼女の水着を外し、彼女の脚を開き、その奥をまた愛撫する。
丁寧に丁寧に、でも、自分の中の情熱を彼女にぶつける様に愛撫し続けた。

「あぁ、、 あっ、いぃ、気持ちいい。お願い、続けて欲しいの! 沢山欲しい!!」
その胸・瞳・唇、横たわる彼女はとてもグラマラスだ。
俺の愛撫に反応するように乳房を揺らして先端を左右する。
時々周りの視線を感じる事がある。他人のセックス、それも有名女優のそれだ。
裸にも他人のセックスにも慣れたメンツも、彼女の燃える肉体には興味があるだろう。
もちろん俺が一番プレッシャーを感じている。何より有名人を相手にセックスを見られ。
でも、そんな事さえ打ち消すような、いや、
“俺がこの女優を抱いている!”と見せつける様な強い意志が彼女に作られた気がする。

抱くほどに可愛い女性になって行くタイプだ。
画面の中で見ていた彼女は強くきついタイプの役柄ばかりだったが・・・
クセのない、経験は相当豊富なはずなのに、むしろ驚くほど素直に体を委ね感じている。
演技派女優が演技でなく、素の自分を曝け出してくれているような謙虚さまで感じた。
柔らかいカラダをそこに開放させて、彼女は尽きた。
実は俺がいく前に彼女は先に尽きてしまった。でもそのままにしようと・・・
俺は手早く後処理をして水着に手を伸ばそうとした。すると、
「待って、ごめんなさい私だけ・・・  横になって!」
そう言って、まだまだ恍惚感に浸ったままの自分を手放すように起き上がり、
俺のモノを手にした。
「上手くないけどゴメンねっ」
そう言って少し上下させた後、そっと口に含んだ。
優しく先端だけを“吸って包んで”をゆっくりとピストンする。
今までに感じた事のない様な丁寧なそれ。
下手とはもちろん謙遜なのだろうが、場数で得たものなのか年齢もあるのか、
でも、それは何より相手を向いて積み重ねて来た特別な彼女だけのプレイにも感じた。

既にいく寸前までは行っていた俺。その彼女の口でのワザに必死で我慢していた。
しかしその動きが深く奥底まで包んでしまった瞬間、俺は大きな声を出して・・・
かなり大量に放出してしまったと思う。
でも、彼女はそれをそのまま何事も無かったかの様に外へ出す事はなかった。
セックスではコンドームを使っているし、
フェラはしてもそれはテッシュに包んで出す女性が多いはず。
ここは風俗店でも、彼女たちは職業女性でもなく、紛れの無いセレブ女性たちだ。
彼女が有名女優であると言う大きさより、女性としての大きさに驚いた。


更衣室に戻った時には底知れぬ脱力感が襲って来て・・・
疲れているのか、それとも、これから本来の自分の生活に戻る事への不安なのか。
現実離れした時間・セックス。そして、同じで違う何かを共有した妻と帰るわけだ。
初回で疲労困憊となった俺も、2回目で緊張も取れたものだと思っていた。
それが何だろう、3回目にして自分の前に現れた女性たちに翻弄されて余裕など増えない。
また、誰かを抱いてしまうほど妻との関係が変わって行くようで怖くて。
きっと妻も怯えているはず。そんな事はないだろうか・・・
いつしか俺を置き去りにして、若い男・テクニックに厚い男に全てを委ねてしまうのか。
こんな不安が湧き出るのは、自分がしている事・されている事の裏返しなだけだろう。
妻とのセックスは“P・T・C”参加前よりも増えた。そして濃厚にもなった。
でも、繰り返す程に自分の男としての技量にもプレッシャーを感じる様になった。
妻は感じているだろうか? 満足しているだろうか? 違う誰かを想像しているのでは?

奴は言う、“お前は奥さんの事を思い過ぎるんだよ!”と。
そして必ず、“いい意味でも悪い意味でも”とそこに付け加える。
奴に抱かれている時の妻、俺から離れている時の妻は何を思っているのか・・・
一つ知らない女性とのセックスを終える度、妻との距離が離れて行く様で怖くなった。
妻が俺を向いていない時間が怖くなっていた。


妻の行動が気になり、妻を満足させていないのではと疑心暗鬼になり。
奴も奴の妻も、そして俺の妻も楽しそうだ。でも・・・
“P・T・C”参加は魔物か。俺は迷路に入ってしまったのかもしれない。




最後までお読み頂きありがとうございます!
この記事をお楽しみ頂けた方へのおすすめ作品は・・・


「トップレス女刑事」
花火大会の警備に駆り出されていた交通課の婦人警官が突然消えた。
そんな彼女を助けにやって来たのは彼女の憧れの先輩女性警察官だったが・・・

「過ぎない方が良い事もあるね」
健康ランドのアカスリ・エステ。男の想像力は広がる。
もし、“その一線”を超える瞬間が本当に来たなら・・・

「彼女を処分して下さい」
あなたは彼女が邪魔に思えた事はありますか?
自分の思いが冷めた頃にこそ尚更、女の態度が暑苦しく感じられ・・・





(有名人熟女 会員制スワップ フロントレディ 寝取られ 淫乱ミセス)


テーマ : 読み切り短編官能小説(リアル系)
ジャンル : アダルト

tag : 巨乳全裸若奥様乱交セレブNTR美人妻露出フェラチオ

カテゴリ
最新記事
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
リンク