「恋の手解き」
「姉ちゃん、オレが冷蔵庫に入れたコーラ飲んだろ! ふざけんなっ!!」
オレの姉ちゃんはやりたい放題だ。
オレの物は勝手に食べ・使い、何でもオレにやらせるし・・・
毎日一回は必ずムカつく事をやる。本当にムカつく女だ。
子供の頃からずっと変わらない。
姉ちゃんはあんまり勉強しないけど、でもどこか手際が良くて、
今は一応有名大学の2年生。オレは公立高校の2年で、それも馬鹿にしている。
オレは姉ちゃんの事をブスだと客観的に思うけど、でも何故かいつも彼氏がいる。
遊びが好きって言うか、いつも帰りが遅くて出歩いているタイプだ。
今も付き合い始めたばかりの彼氏がいるけど、もう違う男が気になっている。
あの顔でそれが出来るのが不思議だ。
オレは自分が格好良いとは思わないけど、お笑い芸人の様な顔をした父親似の姉より、
周りから美人と言われる母親似と言われるオレの方がマシだとは思っている。
ただ、オレは自分でも思うけど、何て言うか・・・
まぁ奥手と言われる事が多い。
中学時代から今まで何回か告白されたり、好きな子と友達にはなったけど、
恥ずかしいけど、まだ初体験も出来ていない。
友だちが初体験を終えた話を次々にするので焦っているし、羨ましいのも認めている。
姉ちゃんに馬鹿にされるのもムカつくし。
でも、なかなかそうなる機会が無かったし、一度だけなりそうな時があったけど、
コンドームとか無かったし、それを買う事も恥ずかしくて出来ないままだった。
その子を触れるのに、結局は夜になってその子の事を浮かべてオナニーするだけ・・・
情けないと思うけど、いまだにそんな高校生だった。
でも、突然その景色が変わる時が・・・
ある日の事、学校から帰ったオレの携帯に電話が入った。
「雄太?! お姉ちゃんだけど、悪いけどさぁ友達が家に来るからさぁ、
あんたその子をリビングで待たせておいてもらえないかなぁ・・・」
いつも通り調子は良いけど、別にそれほど困る事じゃないから、二つ返事だった。
「その子“藍香”って言うんだけど美人だよ! アイドルより可愛いよ!!」
「帰れるのがいつになるか分からないんだけど、また連絡するから宜しくね!」
そう言って姉ちゃんは電話を切った。
うちは両親が共働きでどちらも遅いせいもあって、だから余計に姉ちゃんは自由。
当家の夕食はいつも7時半ぐらいだし・・・
30分ぐらい経ったのか、インターホンが鳴った。
ドアを開けた先に立っていたのは、姉ちゃんが言う通り、確かに美人だった。
姉ちゃんが言った“可愛い”と言うよりも“綺麗系”だと思った。
ブスな姉ちゃんの友達だからと思っていたけど、何か不意をつかれた様な・・・
その人をリビングに通した。
オレがジュースを入れてそれを出すと、その人は笑っていた。
「お姉ちゃんが言ってた通りだね。ホント、性格が逆なんだね・・・」と言った。
「オレの悪口言ってたんですか?!」とオレが聴くと、
「えっ?! 違う違うっ。自分と違って真面目でしっかりしてるって!」
そうその人は言った。
「雄太君だよね?! わたしは藍香って言います。ジュース御馳走になるね」
その人がオレの名前を知ってた事が何か嬉しかった。
オレはテレビをつけてテーブルの上にリモコンを置き、
「どうぞ自由にして下さい!」と言って、自分の部屋に下がった。
部屋に戻ってベッドの上でマンガを読んでいた。10分ぐらいの間。
するとオレの部屋の扉がノックされて、「雄太君、いい?!」と廊下から聞こえた。
オレが返事をしながら扉を開けると、藍香さんは手に持っていたスマホをオレに渡した。
電話の先は姉ちゃんで、“帰れるのが6時を過ぎるから宜しく!”そんな勝手な内容だった。
オレが姉ちゃんとやり取りしてる間に、藍香さんは興味津々オレの部屋を歩き、
オレが電話を切る頃にはオレの勉強机のイスに座っていた。
体を右に左に回転させながら、貼ってあるアイドルポスターを眺めたり・・・
「へぇ~・・・ 男の子の部屋ってこんな感じなんだね・・・」
「私ね、一人っ子なの。それに、中学・高校の頃の彼氏の部屋って行った事ないし・・・」
「これが高校生の男の子の香りなんだねぇ・・・」
聴いていたこっちが何だか恥ずかしい気持ちになった。
特に言葉が出て来ないし・・・
そうこうしていると、「雄太君て彼女いるの?」
そう聞かれたので、「いや・・・ 別にいませんけど・・・」
そう答えると、「じゃぁ、好きな人はいるの??」「川原アイミ以外で・・・(笑)」
そう聴いて来た。
“川原アイミ”とは壁に貼られたポスターのアイドルだった。
「いませんよ! それに川原アイミは何となく貼っただけで・・・」
オレは少し焦って答えた。
藍香さんは笑いながら、
「ごめんごめん、そうじゃなくて、私、一時期川原アイミに似てるって言われてたの」
「あっ! 今はこんな髪形なんだけど、えっと・・・ ・・・ ・・・この頃っ!」
藍香さんはそう言いながらスマホの画面をオレに差し出した。
オレは「えっ!!」と声を出しそうになった。
確かに似てる。でもそうじゃなくて、高校時代のものらしく、
制服を着てギャルっぽい感じの藍香さんは本当に芸能人見たいだったから・・・
オレは今一度藍香さんの顔を見た。確かに川原アイミに似ているし、見る程に美人だった。
その事に気が付くと、何か変な緊張感が出て来た。
「ねぇ、忙しい? もし暇だったら何かして遊ぼうよ!」、藍香さんが言った。
オレは「別に用事はありませんけど・・・ 遊ぶって言っても・・・」
そう言いながら部屋を見渡していた。
「あっ、ゲームでもやります??」とオレが聴くと、
「私、ゲーム苦手なんだよねぇ・・・」と藍香さんは困った顔をした。
「えっ?! トランプとかですか?」、そう言っても藍香さんは困った顔のまま。
少し藍香さんは考えていて・・・
「私ね、男兄弟がいないでしょ?! だから色々お話してみたいの」
「なんか、弟と話している気分を味わいたい。っていうか、お姉ちゃんになりたい」
「なってみたいなぁ・・・ 雄太君のお姉ちゃん。こんな可愛い弟が欲しいもん」
オレは真っ赤になっていた。
「えっ、オレってどうすれば良いんですか??」、オレは困った。
「そんなのもカワイイんだよねぇ・・・」
藍香さんがオレをまじまじと見つめて言う。藍香さんが美人だと分かってしまったので、
そんなに見つめられるとこっちは目のやり場に困る。
さっき見せてもらったギャルっぽいアイドルの様な藍香さんも凄かったけど、
目の前にいる清楚な感じの藍香さんは本当に綺麗で、やっぱり芸能人の人みたいだ。
そんな感じだったから、それから暫くの間はどんな話をしているのか意識が飛んでいた。
しっかりした話になったのは、“お姉ちゃんに恋愛相談コーナー!”
そんな事を藍香さんが言った時だったと思う。
「お姉ちゃんがどんな悩みも解決してみせます! だから何でも相談して!!」
何か、とっても嬉しそうな藍香さんを見ていると、こっちまで幸せな感じがした。
最初は“好きな子の事”を聞かれていた。
「雄太君、真面目だよねぇ。女の子を大切にしてくれるタイプなんだね・・・」
藍香さんはどんどん興味を持って聴いて来る。そして“奥手”の話になった。
「初体験の事とか聞いて良いのかなぁ?」、そう藍香さんは言った。
オレは、「そんなのしてませんよぉ~ オレ、そう言うのダメだし・・・」、そう言った。
藍香さんは上を向いたり横を向いたりしながら、色々考えているようで少し沈黙した。
「ねぇ、そんな時って、お姉さんってどんな協力が出来るのかなぁ??」
藍香さんはオレに顔を近づけ、大きく黒い瞳を向けてオレに聴く。
「えぇっ! そんなの姉ちゃんに何か相談しませんよぉ~!」
オレのその答えに、藍香さんは少しだけ寂しい顔をした。
何か申し訳なくなってしまい、「うちの姉ちゃんと藍香さんは違いますよぉ~」と、
苦し紛れにわけの分からない言葉を発してしまった。
「雄太君ってさぁ、私みたいな女ってどう??」、藍香さんはいきなり聴いて来た。
「藍香さんはうちの姉ちゃんと違って美人だし・・・ お姉ちゃんなら嬉しいですよ」
オレがそう言うと藍香さんは静かになり、少し沈黙して、
突然オレを抱きしめて来た。
オレは驚いて、「えっ?! どうしたんですか? えっ・・・」と困っていると、
いきなりキスをされた。
甘い香りがして、優しく包まれる様な不思議な感じ。
藍香さんはオレを抱きしめながら耳元で「いいよ触って」、そう優しく言った。
オレが緊張して動けないでいると、藍香さんはオレの手を自分の胸に誘導した。
柔らかいし温かい。
キスや女の子の胸に服の上から触れた事もあったけど、
こんな甘い感じのものでなく、ただ必死にキスをして、興味本位で胸を触っただけだった。
藍香さんは自分のシャツのボタンを外し、胸元を開いてくれた。
「ちょっと恥ずかしいなぁ・・・ 電気暗くしていい?!」
そんな藍香さんの問いに、オレは黙って頷いた。
藍香さんが立ち上がって電気を消してくれた。そしてシャツを脱いでくれた。
ピンクの下着。オレを胸元に誘導してくれたので、オレは顔を埋めた。
いい匂い。それに、女の人の胸元ってこんなに優しいのかと、初めての感覚だった。
オレは大きくなっていたし、少し濡らしてしまっていた。
藍香さんは「少し待って」と部屋を出て行き、やがて戻って来て、
オレにズボンを脱ぐように言った。
オレが恥ずかしくて躊躇っていると、「大丈夫、恥ずかしくないよ」と声を掛けてくれた。
ズボンを下すと、既に膨らんでいたトランクスを藍香さんは優しく下した。
“ヒヤっ”とした。
藍香さんは洗面所でハンカチを濡らして来たようで、それでオレのを拭いてくれた。
女性に見られるのも、まして触られるなんて初めてだったので、とても興奮した。
「痛かったら言ってね!」
優しい声を掛けてくれて、藍香さんはオレの大きくなった部分を優しく拭いてくれた。
それが終わると、「横にすわるね!」、そう言ってスカートも脱ぎ、
下着姿になってオレの横にすわってくれた。
「触っていいよ」と藍香さんに言われ、そして藍香さんはオレを触ってくれた。
こんなに気持ちがいいなんて・・・
でも、何もされてないのに、オレはすぐにそこに出してしまった。
「あっ、ごめんなさい!」、オレは慌てて謝ると、「いい、いいよ大丈夫・・・」
そう言ってベッドから降りて、床に座りながらティッシュで丁寧に拭いてくれた。
綺麗に拭いてくれたと思った時、
「雄太君、少し瞳を閉じてて!」、藍香さんがそう言った。
オレは言われるまま瞳を閉じた・・・
突然来た、今まで知らなかった感触に驚いた。
オレは驚いて目を開け、「あぁっ!!」と声を上げ仰け反ってしまった。
「ごめんごめん。驚いた?! でも、見ないで欲しいの。もう少しだけ瞳を閉じてて」
藍香さんはそう言い、再びあの感触が起こった。
オレは「あぁ・・・」と声を出してしまったが、藍香さんはゆっくりと口を上下させる。
本当に怖いくらいの感覚だった。恥ずかしいし、何か我慢できない様な感覚・・・
「横になって!」
藍香さんは言った。
オレが横になると、藍香さんは今度は手の平で包んでくれた。
そして優しく包んでくれたその手をゆっくりと上下させた。
自分の手では知らなかった快感。そしてまた温かい感触が訪れ・・・
オレは我慢しようとしたが、大声を上げて藍香さんの口の中に出してしまった。
慌ててしまって、
「あっ、藍香さん、ごめんなさい! 本当にごめんなさい!!」と謝った。
藍香さんは笑いながらオレの顔を見て、
「いいんだよっ。友達の弟さんだからこれ以上は出来ないし・・・」
「それにね、何かお姉ちゃんになれた様な気持ちにしてくれたの。ありがとう!」
そう言ってまたティッシュで拭いてくれた。
二人とも洋服を着て電気をつけると、もの凄く眩しかった。
藍香さんはオレに近づき、また抱きしめてくれた。
それから1時間近くして、姉ちゃんが帰って来た。
藍香さんが帰った後、姉ちゃんがオレの部屋に来た。
「藍香、美人でしょ?!」
「何か藍香ってさぁ、あんたの事よく聞くんだよねぇ・・・」
「小さい頃に弟さん亡くしてるみたいだし、ブラコンなのかなぁ・・・」
一人で勝手にしゃべっていた。
「昔の写真みせてもらえば良かったのに。川原アイミにちょー似てる写真あるし・・・」
「もしかして好きになっちゃった?? あの子私の次に人気あるからねぇ・・・」
オレのバカ姉は言いたい放題だった。そして礼も言わずに部屋から消えた。
でも、今日だけはバカ姉にも感謝する。
あんなに素敵な女性を教えてくれたのだから・・・
最後までお読み頂きありがとうございます!
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