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「壊された天使」




麻里子。
小さい頃は溢れ出る笑顔で周りの大人たちを幸せにした。
近所でも“麻里子ちゃん”を知らない者はいないほどだった。
それは単に、笑顔が素敵だから・可愛いからと言う理由だけでは無かったからだ。
“ち・え・お・く・れ”という、特別な存在だった事が大きい。

特殊学級に通ってはいたが、見た目は勿論、特別な問題があるわけでは無かった。
むしろその素直過ぎる性格や、人目を引く愛嬌の良さが目立っていた。
小学校の低学年まではそれで済んだのだが・・・


麻里子に変化が現れたのは4年生の終わり頃からだった。
元々少しぽっちゃり目の体系ではあったが、この時期から身長も日に日に大きくなった。
そして5年生の時には違う意味での“特別な存在”がスタートしてしまう。
まだ子供のままの男子からは化け物扱いされ、大人の男たちの視線も変わる。
麻里子は真面目で、そして誰よりも優しいままなのに・・・



(小学生時代)

5年生になった最初の頃はまだ、周りの大人たちが体を触る事を不自然に感じてなかった。
しかし、麻里子に決定的な事が起きたのは6年生の夏休みだった。
友だちと地元の運動公園のプールに行った時の事だ。
仲間から離れた麻里子は、中学生男子のグループにプール横の物置に連れ込まれた。
まだ大人になっていない男たちだが、“女の体”には興味津々だ。
その興味を抑えられない中学生男子は“試す先”を麻里子に向けた。
素直で、大人しく従ってしまう小学生の女子。
それでいて、スクール水着でありながら一際目立つ胸の膨らみ・・・

連れ込まれた麻里子は男子たちに水着を脱がされた。
まだ育っていない胸だが、少年たちには特別なモノだ。
何人もに触られ、弄られ、麻里子はただじっとしているだけだった。

その事で、麻里子は自分の体が特別な物である事を強く意識する様になる。



(中学生時代)

既に同じクラスの男子からも見られ、そして触られる様になっていた。
それでも学校にいる時は、それを配慮してくれた先生方に守ってもらえた。
麻里子の胸は一段と膨らんでいて、セーターなど着れば大人たちも視線を向けるレベル。

“そんな麻里子の話”は通学区域を超えて、
隣の町でも男子たちで共有されるようになっていた。


ある日の下校途中、麻里子は隣町の不良高校生のグループに囲まれる。
高速道路下の人気の無い“歩行者専用トンネル”に連れ込まれた。
服を脱がされる。それも全裸にされてしまい、写真まで撮られる。
その時は通行人の通報で大事にならずに済んだが、麻里子のショックは大きかった。
その頃には麻里子はあまり笑わなくなっていた。

学校でも同級生の男子たちが先生の目を盗んで、体育倉庫や音楽室などで、
麻里子に触ったり脱がせたりする悪戯が続いていた。
それなのに、悲しい事に日々麻里子の体は“男に突き刺さるカラダ”に変わって行く。



(高校生時代)

そしてついに、大人たちに守られていた麻里子も壊される日を迎える・・・
友だちの女の子たちと地域の学習センターの中の図書館に訪れた時の事だった。
既に図書館に入ろうとした時に、数人の不良高校生の視線を受けていた。
ロビーやメインの書籍が並ぶ1階。多目的ホールが利用される2階。
そして3階はほとんど人のいない狭い少人数利用の部屋があるだけ。

友だちの女の子と1階で遊んでいた麻里子だったが、
トイレに行った際、1人だけになった。トイレの帰りにエレベーター前を通った時、
数人の高校生男子にエレベーターに連れ込まれた。
麻里子は大人しく優しい。大声を上げたり暴れたりが出来ない子だった。
3階エレベーター横の電気の消えた空き部屋に連れ込まれた。
5人の男子高校生が麻里子の周りを囲んだ。
体を触られる。そして服を脱がされる。
ここまでは過去にされていたが・・・
男たちは麻里子をテーブルの上に寝かせた。
もう大柄な体格になっていた麻里子の成長した体、大きく膨らんだ胸は、
全ての男たちを興奮させるのに十分だった。

テーブルの上で複数の手が麻里子の全身に広がっていた。
胸を激しく掴まれ、そして男たちに足を広げられ・・・
それでも、麻里子は男たちの顔を見ながら静かに涙を流すだけ。
時々強引に指を入れられる痛みに顔を歪めるが、それでも何も言わない。
男たちの中にはあどけなく可愛い麻里子の顔を見て、
“特別な人間”と知りながら、麻里子にキスをして来る男もいた。
麻里子には“愛されること”も“キスの意味”も分からないのだが。

そして男たちに床に下された。
代わる代わる麻里子の中で出して行く。
高校生には“外に出す”という余裕も意味を考える知恵も無いのだろう・・・
麻里子の体で“初体験”を経験した男が多数だ。
女の抱き方もしらない野獣となった高校生男子たちに壊される麻里子。
される意味も分からないまま、それでも静かな涙は枯れる事が無かった。
そしてその時間は終わった。



麻里子は妊娠してしまった。
誰の子供かも分からない子供を。彼らが誰なのかも知らない
勿論、麻里子の中の命は大人たちによって処理された。
“こんな体になったばかりに・・・”
麻里子の“天使の笑顔”を奪った運命は残酷だ。






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